腹筋の構造|種類と名称から効果的なトレーニング基準の考え方まで

腹筋の構造について詳しく解説していきます。「腹筋」を構成する4種類の筋肉の名称や特徴、さらにはそれぞれに効果のあるトレーニング基準の考え方などを見ていきます。

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腹筋の構造から種類と名称までを一度確認してみませんか?

「腹筋」と一言に言っても、正確に腹筋を見ていくと、その構造は思ったよりもう少しだけ複雑かもしれません。

そんな腹筋の構造を理解して、しっかりと効果のある腹筋のトレーニングを選んで成果に結びつけていきたいものです。

今回は、腹筋について理解して筋トレの効果を期待通りに出していくためにも、その構造から「腹筋」を構成している各種類の筋肉の名称・特徴・働きを前半で確認していきます。

その後、各腹筋の特徴や働きをベースとして、それぞれに効果があるトレーニングを考えて行く際の基準を、具体例を挙げながら紹介していきます。

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腹筋の構造を理解しよう!

一般的に腹筋と呼ばれる筋肉を考えた場合、多くはお腹前面を形成しているシックスパックの筋肉である腹直筋を、同義語として指すことが多いものの、その定義を「腹部(内部に内臓があり胸部に続く腹の部分)にある筋肉」として考えた場合、「腹筋」の構造はもう少し複雑。

まず、腹筋の構造を理解するには、次の二つの軸で分けて考えていくのが分かりやすい。

  • 腹部の「前面」か「側面(脇腹)」
  • 腹部の「表層」か「深層」

つまり腹筋とは、お腹の前面にある一つの筋肉だけで成り立っている訳ではなく、前面と側面にそれぞれ違った筋肉が存在し、さらに、それぞれの筋肉は表層のアウターマッスルと、深層のインナーマッスルに、分けられるといった構造になっているのです。

ちなみに、その「腹筋」に含まれる筋肉の名称とは以下の4種類(※各筋肉の詳細は後述)

  1. 腹直筋
  2. 外腹斜筋
  3. 内腹斜筋
  4. 腹横筋

※この4つの単一の腹筋を合わせて「腹筋群」として表現することも一般的。

次に、これら4種類の筋肉を上で示した軸で分けた場合、どのように分類されるのかを見ていきましょう。

腹筋の構造を「前面」か「側面(脇腹)」かで分けた場合

腹筋に含まれる筋肉を、前面に位置している筋肉なのか、側面に位置している筋肉なのかで分けた場合、腹筋に含まれる筋肉を次のように分類していけることになります。

  • 前面の腹筋
    • 腹直筋
  • 側面の腹筋
    • 外腹斜筋
    • 内腹斜筋
    • 腹横筋

つまり、腹筋の構造を前面か側面かで考えた場合、腹筋の構造は「前面にある1つの筋肉と、側面にある3つの筋肉で構成されている」と言えることが出来るのです。

腹筋の構造を「表層」か「深層」かで分けた場合

また、「腹筋」の構造を表層にあるアウターマッスルと、深層にあるインナーマッスルという軸で考えた場合、4種類の筋肉はそれぞれ次のように分類されることになります。

  • 表層のアウターマッスル
    • 腹直筋
    • 外腹斜筋
  • 深層のインナーマッスル
    • 内腹斜筋
    • 腹横筋

つまり、「2つのアウターマッスルと2つのインナーマッスルで成り立っている」のが腹筋の構造であると言うことが出来ます。

3層に別れた腹筋側部の構造

ちなみに、腹筋前面に位置する筋肉はアウターマッスルである腹直筋一種類であるものの、側面には見てきた通り、アウターマッスルの外腹斜筋と、その深層に二つの内腹斜筋と腹横筋が存在しているということになります。

これはつまり、腹筋側部は3つの層から成り立っている構造を持っているということ。

そして、それぞれの並び順は次の通りになります。

  • 最も表層:外腹斜筋
    • 最も表層に確認出来るのが「外腹斜筋」
    • 外側から見た時の脇腹の筋肉の形はこの外腹斜筋の形
  • やや深層:内腹斜筋
    • 外腹斜筋のすぐ下に位置するのが「内腹斜筋」
  • 最も深層:腹横筋
    • 内腹斜筋の深層、つまり脇腹の最深部にあるのが「腹横筋」

腹筋の構造についてのまとめ

腹筋の構造を見てきましたが、ポイントを整理してまとめておくと次の通り。

  • 腹筋は4種類の筋肉から成り立っている
  • 1つの腹部前面の筋肉と3つの腹部側面の筋肉から成り立つ
    • 前面は一層だけ
    • 側面は三層から成り立っている
  • また、2つのアウターマッスルと2つのインナーマッスルに分けられる

この様に、腹筋を「腹部にある筋肉」と定義した場合、上記のような構造の特徴を確認することが出来るのです。

腹筋の種類と名称

さて、「腹筋の構造」に関して理解を深めたところで、次に腹筋に含まれる4種類の筋肉の名称から、それぞれの特徴や働きまでを確認していきましょう。

腹筋の種類と名称① 腹直筋(ふくちょくきん)

腹直筋(ふくちょくきん)は、腹部の絶面を縦に覆う筋肉。

筋腹が縦に4~5段に分かれているのが特徴で、この4~5段に分かれた筋腹というのが、いわゆる「シックパック」が形成される理由。

ちなみに、筋腹を縦に分けている境目の線を「腱画(けんかく)」と言い、さらに、腹直筋は左右にも分かれているため、その境目となる中央の線は「白線(はくせん)」と言います。

腹直筋は、その位置している場所からも分かる通り、脊柱を前方へ曲げる体幹屈曲の働きを持ち、また、この腹直筋が強くなることで、肋骨をおさえる働きを期待出来たり、他にも腹圧を高めるなどといった効果も期待出来るようになってきます。

  • 主に体幹を前方へ曲げる「体幹屈曲」に働く

腹筋の種類と名称② 外腹斜筋(がいふくしゃきん)

外腹斜筋は腹部側面に位置する筋肉で、横腹の筋肉としては最も表層にある筋肉。

(筋線維は肋骨外側から斜め下に向かっている)

肋骨の外側から斜め下へと走行しているのが特徴で、一部背中側の後部は、最大の面積を誇る広背筋に覆われていたりします。

主に、脊柱を横に曲げる「体幹側屈」や、体を「反対側」に捻る際の「体幹回旋(体幹反対側回旋)」といった働きを持っています(※体幹側屈の場合は曲げた側の外腹斜筋が働く)

ちなみにこの外腹斜筋も、腹直筋を補助するように体幹屈曲にも多少作用したり、強化されることで腹圧を高めたり、他にも正しい姿勢維持にも貢献したりします。

  • 体幹を横へ曲げる「体幹側屈(同側)」に働く
  • 体幹を捻る「体幹回旋(反対側)」に働く

腹筋の種類と名称③ 内腹斜筋(ないふくしゃきん)

内腹斜筋は外腹斜筋のすぐ深層に位置する筋肉。

(出典:pinterest|左の内腹斜筋の線維が外腹斜筋の線維に対して直角になっている)

外腹斜筋の筋線維に対して内腹斜筋の筋線維が直角に走るのが特徴で、外腹斜筋と協力して体幹の側屈や回旋、他にも一部体幹屈曲にも関与しています。

ただし、外腹斜筋と比較した場合、体幹回旋に関しては外腹斜筋が反対側の体幹回旋に関与する一方、内腹斜筋は同側の体幹回旋に関与するといった違いを持っています(※体幹側屈に関しては外腹斜筋と同じように同側の体幹側屈に関与している)

また、この内腹斜筋も腹圧を高めたり、姿勢維持などにも貢献していきます。

  • 体幹を横へ曲げる「体幹側屈(同側)」に働く
  • 体幹を捻る「体幹回旋(同側)」に働く

腹筋の種類と名称④ 腹横筋(ふくおうきん)

腹横筋は内腹斜筋に覆われ、腹部側面にある筋肉としては最深部に位置する筋肉。

腹斜筋群の筋線維が斜めに走行しているのに対して、この腹横筋の筋線維は横に走行しているのが特徴。

さらにその働きも他の「腹筋」とは違い、腹腔(腹部の内臓が収まっているお腹内部の空間)を圧迫してお腹を凹ませたり、腹圧を高くして体幹を安定させたり、同時に、腹式呼吸において息を吐く呼気の働きに働きます。

この様な特徴から「脊柱の働きや運動には関与しない」という、ちょっと違う腹筋であったりします。

  • 腹腔を圧迫してお腹を凹ませたり、腹圧を高くして体幹を安定させる
  • 腹式呼吸時に息を吐く動きに働く
  • 脊柱の働きや運動には関与しない

(参照:筋肉のしくみ・はたらきパーフェクト事典筋肉のしくみ・はたらき事典

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各種類の腹筋に効果的なトレーニング

さて、腹筋の構造を構成している4種類の筋肉に関して、それぞれの特徴や働きなどを見てきましたが、それぞれの腹筋を鍛えるために効果的なトレーニングとは、どのような基準で考えていけば良いのでしょうか?

腹筋を強化するための筋トレを行うためにも知っておくと何かと便利なので、具体的な筋トレ種目の例を挙げながら紹介していきたいと思います。

腹直筋を強化するトレーニングの基準

腹直筋を強化するためのトレーニングを考える場合、腹直筋が貢献する「体幹屈曲」の動作が含まれているかを基準に考えていくというのが基本。

そのため、体幹屈曲の動作を含む以下の様な筋トレ種目に取り組んでいくというのが、腹直筋を強化するためにおすすめなトレーニングになってきます。

この中でも、体幹屈曲のエクササイズとして最も基本的なクランチのやり方を詳しく見ていくと以下の通り。

  1. 仰向けの状態になり、両膝を曲げておきます
    1. 指先を耳の横辺りや頭の後ろに当てておきましょう
    2. 首は軽く曲げて、頭部を床から浮かせましょう
    3. 両足は床から離したり、椅子などの上に置いて行っても構いません
  2. 腹筋の力に集中して、上体を床から持ち上げていきます
    1. 床から肩甲骨が離れるまでを目安に上体を丸めていきます
    2. 上体を曲げていく際には、みぞおちを中心に頭部から背中を丸めるようにしていきましょう
  3. その後、ゆっくりと元のポジションへ戻っていきます

ちなみに、シックスパックを作るためにも効果があるとして有名な、腹筋ローラーのエクササイズを考えた場合、そこには体幹を前方へ丸めていく体幹屈曲の動作は含まれていません。

ではなぜ、腹筋ローラーが腹直筋に効果があるかというと、ローラーを前方へ転がしていった際に、腹直筋がストレッチされて伸びながらも、体を支えるために大きな力を出す必要があり、高負荷が掛かった「エキセントリック収縮」が起きているから。

このエキセントリック収縮状態の腹直筋に大きな負荷が掛かって筋線維が損傷することで、体幹屈曲の動作は含まれないものの、腹直筋に効かせることが出来るようになるのです。

外腹斜筋と内腹斜筋を強化するトレーニングの基準

外腹斜筋と内腹斜筋を強化するトレーニングを考える場合、基本的にこの二つは同時に鍛えられると考えてトレーニングを考えていきます。

例えば、体幹を横に倒す体幹側屈であれば、曲げた側にある外腹斜筋も内腹斜筋も一緒に鍛えられることになる。

逆に、体幹を捻る体幹回旋であれば、捻った側の内腹斜筋と捻った反対側の外腹斜筋が一緒に働くため、左右の回旋動作を同じように繰り返していく限りは、左右の内外腹斜筋群が同じように鍛えられていくことになります(※もちろん一方向の体幹回旋だけでは、同側の内腹斜筋と反対側の外腹斜筋しか鍛えられない)

ちなみに、この腹斜筋群を鍛えるためのトレーニング例を体幹側屈と体幹回旋に分けて紹介すると次の通り。

この中でも、腹斜筋を鍛えるためにも最もおすすめしたい筋トレ種目がバイシクルクランチ。

腹筋を鍛えるためには最も優れた自重エクササイズとも言われ、腹直筋にも刺激が加わるのでおすすめ。

そのバイシクルクランチのやり方は次の通りです。

  1. 床に仰向けに寝て脚を90度に曲げて持ち上げ、腹筋を使って頭と肩を浮かせます
    1. 手は耳の後ろに軽く添えておきましょう
  2. 左脚をまっすぐ伸ばしていき、脇腹を捻って左肘と右膝を近づけます
  3. 次に、逆側でも同じ動きを行い、自転車を漕ぐように交互に繰り返していきます

腹横筋を強化するトレーニングの基準

腹横筋は上でも触れた通り、他の腹筋とは違い、脊柱の動きには関与していない筋肉。

一方、お腹を凹ませたり、腹式呼吸で息を吐く動きには大きく関与している筋肉であるため、この腹横筋のトレーニングには特に、その呼気の動きを軸に据えたトレーニング方法を考えていくのが効果的。

中でもとても効果があるとして、腹横筋を強化するトレーニングとして知られているのが、ドローインというエクササイズ。

そのドローインのやり方は次の通りです。

  1. 直立して胸を張って背筋を伸ばし、姿勢を正します
    1. 初めて行う場合などは、お腹に手を当てながら行うと、腹圧をかける動きを理解出来、意識しやすくなります
  2. 胸を張ったままゆっくりと息を吐きながら、下腹部からお腹を凹ませていきます
    1. この状態を20~30秒キープしましょう
    2. 胸を張ることで胸郭が広がるため、お腹を凹ませやすくします

楽しちゃう!?

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腹筋の構造|種類と名称から効果的なトレーニング基準の考え方までのまとめ

腹筋の構造について見てきました。

腹部には4つの腹筋が存在し、それぞれが腹部を支えるために大切な働きをしていきます。

腹筋のトレーニングに励む際には、その腹筋の構造や特徴を思い出して、効果的なトレーニングを行っていけると良さそうです!

ぴろっきーでした!

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