長内転筋|作用やストレッチ・トレーニングを紹介!内転筋群の筋肉の一つ

長内転筋の作用やストレッチ、他にもトレーニング方法などを見ていきます。長内転筋が持つ特徴なども触れていくので、長内転筋に興味を持ったら確認してみましょう。

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長内転筋という筋肉を知っていますか?

長内転筋は、一般的にも有名な「内転筋」という言葉が指す筋肉の一つ。いわゆる内ももの筋肉の一つですね。

見方を変えれば、内ももを引き締めたり強化するために筋トレをするなんて際には、この長内転筋も一緒に鍛えられているってことなんです。

そんな、実は名前は良く知らなかったけど、ちゃっかりとトレーニングしていたかもしれない長内転筋について、その概要から作用、他にも知っておきたいちょっとした特徴、さらにストレッチ方法やおすすめなトレーニング方法までを紹介していきます。

長内転筋が気になったら確認必須です!

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長内転筋(ちょうないてんきん)とは?

長内転筋とは、股関節の内転動作(開いた脚を付け根から内側に閉じる)に関与する内転筋群(注)を構成する筋肉の一つ。

太もも内側に位置し、内転筋群の中では最も前方にある筋肉。

内転筋群の中で最も上部に位置する恥骨筋の下部を並走しながら、最大の内転筋である大内転筋の前側に位置しています。

ー前方から見た筋肉図ー
起始部は骨盤前面の恥骨につながる

恥骨から大腿骨の下部まで繋がっており、「長い」内転筋という名称が示す通り、他の内転筋群と比べても、その見た目が比較的長い筋肉。

また、体積も比較的大きいため、内転筋群の中では、股関節の内転動作に関して貢献度が大きめの筋肉です。

短内転筋や大内転筋など、他の内転筋群と同じように、股関節の内転動作に重要な働きを持ちながら、長内転筋の起始部は骨盤前面の恥骨にあるため、脚を付け根から前方へ振る股関節の屈曲にも貢献するといった特徴もあります。

英語で長内転筋は”adductor longus”と表記され、ラテン語に由来を持つ”adductor(内転筋)”と「長い」を意味する”longus”が一緒になった単語になります。

(注釈)股関節の内転筋群は主に大内転筋(666㎤)、長内転筋(188㎤)、短内転筋(124㎤)、薄筋(88㎤)、恥骨筋(65㎤)の5つ。内転筋群という一つの筋肉群として考えた場合、総体積が1131㎤となり、股関節を動かす筋肉群の中では、殿筋群についで2番目に大きな筋群である。

長内転筋の役割

ー後方から見た筋肉図ー

長内転筋の主な役割
  • 股関節の内転
    • 開いた脚を付け根から内側に閉じる
  • 股関節の屈曲
    • 脚を付け根から前方に振る
  • 股関節の内旋(外転位で)
    • 太ももを回転軸にして、脚を付け根から内向きに回旋する

長内転筋の機能と役割(作用)例

長内転筋の作用を見た場合、上で紹介した通り、股関節の内転動作を中心に、他にも股関節の屈曲や内旋といった動作に関与していることが分かります。

この長内転筋の作用が、日常生活やスポーツで具体的にどのような場面で影響するのか、いくつか例を見ていきましょう。

長内転筋の作用
  • 日常生活において
    • 股を広げて座っていた場合に膝を閉じる動作
    • また、太ももを閉じてさらに引きつける動作
  • スポーツや運動において
    • サッカーにおけるインサイドキック
    • テニスやバトミントンにおけるサイドステップ
    • 平泳ぎのキック
    • 空手などの回し蹴り
    • パワーリフティングのスクワットやデッドリフト
    • 相撲の四股

長内転筋に関しては、股関節の内転筋群の中で最も前面に位置している筋肉で、見た目も比較的長い筋肉として覚えておきましょう。

長内転筋のまとめ

筋肉データ 長内転筋のまとめ
筋群 股関節内転筋
支配神経 閉鎖神経の前枝(L2~L4)
起始 恥骨筋上枝(恥骨結節の下方)
停止 大腿骨粗線の内側唇中部1/3の範囲
筋体積 188㎤
PCSA(注1) 22.7㎤
筋線維長 8.3cm
速筋:遅筋 (%) 50.0:50.0
(注1)「生理学的筋横断面積」の略称。基本的に筋肉が発揮できる力はPCSAに比例する
【参照:プロが教える 筋肉のしくみ・はたらきパーフェクト事典
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長内転筋の知っ得情報

内転筋群の中では長さより大きさで存在感を示す筋肉

長内転筋は名前の通り、比較的長い(筋繊維長:8.3cm)筋肉ではありますが、実は薄筋の23.4cmや大内転筋の11.3cmと比べるとあまり長くない筋肉であることが分かります。

(薄筋は縦とても長い筋肉である)

それより、長内転筋の特徴として、より体積に焦点を当てた方がその存在感が目立つことになるかも。

内転筋群の中では圧倒的な666㎤の体積を持つ大内転筋を抜かせば、二番目に大きなのがこの長内転筋(体積:188㎤)。

他の恥骨筋(65㎤)、短内転筋(124㎤)、薄筋(88㎤)と比べても明らかに大きいことが分かります。

筋肉が発揮出来る力は、基本的に体積に比例することが多いため、結果的にこの長内転筋は、内転筋群の中でも2番目に力強い筋肉となる。

また、股関節の内転動作においては、1番大きな貢献度を持つ大内転筋と2番目の大臀筋(お尻の筋肉だが内転動作にも関与する)に次いで、3番目に貢献度の大きい重要な筋肉になります。

太もも内側の曲線をつくるのに大きく貢献

その比較的な大きな体積と、広めの面積を持って内ももの上部から下部にかけて繋がり、さらに、内転筋群の中では最も前面に位置している点などから、長内転筋は大内転筋とともに、太もも内側の曲線にも大きく反映されている筋肉でもあったりします。

つまり、

  • 内ももを引き締めたい
  • 内もものラインを綺麗にしたい

といったような場合、そのラインを作っている大切な筋肉の一つが長内転筋ってこと。

そのように長内転筋を見ていくと、愛着が湧きやすいですね。

一番大きな大内転筋と二番目に大きな長内転筋の働きの違い

内転筋群の中で最も大きな大内転筋と二番目に大きな長内転筋。

その違いは体積だけでなく、主な働きを見ていった場合にも確認出来ることになります。

(大きな大内転筋)

両筋肉ともに、股関節の内転動作に関与しているという共通点を持っていると同時に、他の働きとして、大内転筋は股関節の伸展動作に、長内転筋は股関節の屈曲動作に関与しているという違いを確認することが出来る。

まず、大内転筋はその筋繊維が前側の内転筋部と後側のハムストリングに分かれており、後部の起始は、太もも裏の筋肉群であるハムストリングと同じように、骨盤後部にある坐骨の一部に繋がっている。

そのため、脚を付け根から後方へ振る股関節の伸展動作にも働くようになる。

それに対して、長内転筋は起始部が骨盤の前面にある恥骨につながるため、逆に脚を付け根から前に振る股関節の屈曲に働く。

  • 大内転筋
    • 骨盤後部の坐骨につながる
    • →脚を付け根から後ろへ振る「股関節伸展」の働きも持つ
  • 長内転筋
    • 骨盤前面の恥骨につながる
    • →脚を付け根から前へ振る「股関節屈曲」の働きも持つ

このようなちょっとした違いを覚えておくと、他の股関節動作で、同じ内転筋群であっても、どの内転筋が使われたり、鍛えられたりするのかを理解することが出来ます。

※一部の書籍、例えばカパンジー機能解剖学などにおいて、長内転筋は股関節の屈曲が60°以上になると、その作用が股関節の伸展に変わるといった話もあるが、これはまだ統一した見解ではなく一般的ではない。

長内転筋が関わるスカルパ三角について

長内転筋に関するもう一つ、スカルパ三角について触れておきます。

スカルパ三角とは「太腿三角」とも呼ばれるもので、その三角形のそれぞれの辺が、長内転筋、縫工筋、そして鼠径靭帯(そけいじんたい)で構成されるもの。

(Medial borderの部分が長内転筋が作る辺)

太腿三角という名前が示す通り、太もも付け根にある三角形に囲まれた部位です。

このスカルパ三角、普段の生活では名前も聞いたことがないぐらい、日常生活では無関係なように見えて、実は日常生活にも関係が大あり。

というのも、このスカルパ三角には、体表に位置する動脈としては人体の中で二番目に太くて重要な「大腿動脈」、同じように重要な「大腿静脈」、さらに、脚の動作をコントロールするために超重要な役割を持つ「太腿神経」が通っている部位だから。

長内転筋を何かしたからといって、直接的にこのスカルパ三角がどうこうなるわけではないですが、長内転筋がその一片を構成する、脚の動作にとても大切なスカルパ三角について、豆知識としてしっておくと良いかもしれませんよ。

長内転筋のストレッチ

長内転筋は内転筋群の中でも、股関節内転に比較的貢献度が高く、さらにふともも内側のラインに影響の大きな筋肉。

この筋肉をケアすることは、脚を内側へ動かす動作をスムーズに行ったり、綺麗な内ももを手に入れるためにも大切。

そのため、ストレッチなどに取り組んで、普段からケアしておくのが良さそう。

長内転筋は他の内転筋群と一緒に働き、長内転筋だけを分けてストレッチしたりトレーニングしたりするのは難しいので、ここでは内転筋群全体に効くストレッチとして、いくつかの方法を紹介しておきます。

長内転筋のストレッチ①

  1. あぐらをかくようにして床に座り、両方の足の裏をつけましょう
  2. 足裏をつけた両方の足を、自分の方へ出来る限り引き寄せていきます
    1. 背筋は伸ばしておきましょう
  3. 左右の手を左右の膝へ乗せて、ゆっくりと地面の方へ押していきます
    1. 人によってストレッチの程度が変わってくるので調整してください
  4. 内転筋のストレッチを感じた場所で20秒以上静止して戻していきます

長内転筋のストレッチ②

  1. 両手と両膝を床につけて四つん這いの体勢をつくります
    1. 膝が痛い場合はマットの上などで行ってみましょう
  2. 両膝を肩幅より広めに開いていきます
  3. ゆっくりとお尻をかかとへ向けて(後方下部へ)動かし、体重を移動させていきます
    1. ふとももの内側がストレッチされるのを感じてくるはずです
  4. 長内転筋がストレッチされていると感じた場所で20秒以上静止します
    1. この時に背筋は伸ばしておきましょう

長内転筋を鍛えるおすすめのトレーニング方法

ストレッチと同じように、内転筋群を鍛える筋トレ方法を通して、長内転筋も一緒に鍛えられていくことになります。

長内転筋にも効果のあるおすすめの鍛え方をいくつか紹介していきます。

長内転筋の筋トレ① マシンアダクション

ジムに通っていて内転筋群を鍛えたいと思ったら、内転筋群を強化するための専用マシンを利用して鍛える、マシンアダクションがおすすめ。

マシンの大きな負荷を利用して長内転筋も含めた内転筋群を鍛えられるので、内ももの強化にはもってこいのトレーニング方法です。

  1. 専用マシンのシートに座り、背中を背もたれにぴったりつけます
    1. 膝を曲げた状態で、膝の内側にパッドがくるようにします
    2. 内ももは開いた状態になっているはずです
  2. 内ももの内転筋群を収縮させて、ゆっくり両足を閉じていきます
  3. 閉じ切ったら少し静止し、その後元の位置に戻していきます

長内転筋の筋トレ② ケーブルアダクション

ジムへ通っている場合には、他にもこのケーブルアダクションを通して内転筋群を強化しておくのもおすすめ。

ケーブルマシンのロープーリー(低い方のケーブル)に、専用のストラップをセットして、それを足首に装着した状態で股関節の内転動作を行い、ケーブルマシンの重い負荷を利用しながら内転筋をトレーニングしていけます。

  1. ロープーリーに足首ストラップをセットします
  2. そのストラップを足首へ装着します
  3. ケーブルマシンに対して横向きに立ちます
    1. ストラップを装着した脚がケーブルマシン側に来るようにしましょう
  4. ストラップを装着した脚を内側へ動かしていきます
    1. この時に前方へ振ってしまうと股関節の屈曲になってしまうので気をつけましょう
  5. その後、ケーブルの負荷に耐えながらゆっくりと戻していきます 

長内転筋のトレーニング③ ワイドスクワット

長内転筋も含めた内転筋群は、下半身の代表的な筋トレであるスクワットをする際に、足幅を広くとることでも、鍛えていけるようになります。

足幅を広く取った場合、立ち上がる際に、股関節には内転動作と同じ方向の力が掛かり、表面的な動きとして分からなくても、股関節は内転動作と同じような角度で動くことになるのがその理由。

そこで、長内転筋の鍛え方として、両足の幅を広くとったワイドスクワット行っておくのもおすすめです。

  1. 足を肩幅よりも1.5~2倍程度に広げて立ちます
    1. つま先は外側へ向けておきましょう
    2. 背筋はまっすぐにして、目線は正面を向けておきましょう
  2. 腰をゆっくりと深く落としていきます
    1. 動作中は、上体が前傾してしまわないように胸を張っておきます
    2. 太ももが床と平行になるぐらいまでしゃがんでいきましょう
  3. その後、膝を伸ばしてゆっくりと立ち上がっていきます

負荷が少ないと思ったら、ダンベルを両手で体の前で持つことで、負荷を高くして行っていけますよ。

長内転にも効くっぽいよ

次の筋肉記事も一緒にどうぞ!

長内転筋|作用やストレッチ・トレーニングを紹介!内転筋群の筋肉の一つのまとめ

名前は聞いたことがなくても、実は普段の生活や筋トレの中でもちゃっかりと使われている長内転筋の作用や特徴、他にもストレッチやトレーニング方法などを見てきました。

これから内ももに思いを巡らす時は、この長内転筋についも思い出してあげると良さそうです!

ぴろっきーでした!

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