高齢者の筋力トレーニング・筋力アップで注意しておきたい10のこと

高齢者が筋力トレーニングをして筋力アップを目指す上で、覚えておきたい10のポイントを紹介していきます。安全に結果を出していくためにも、確認してみましょう。

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高齢者が筋力トレーニングをして筋力アップを図っていく際に、注意しておきたいことがあるようです。

当サイトへ定期的に寄稿していただいている、地域のフィットネスセンターでご活躍中のErikoさんから、高齢者が筋トレを行う際に注意しておきたいことに関する記事を寄稿頂いたので、ご紹介します。

(以下寄稿文)


高齢になると重いものが持てなくなったり、ビンの蓋が開けにくくなったり、青信号で横断歩道を渡り切れなくて危ない思いをして、筋力の低下を感じている方が多くいます。

しかし、筋トレををすると、高齢者であっても、減少した筋力を取り戻せることも広く知られるようになってきました。

筋力アップのために筋力トレーニングを始めようとする高齢者が、注意しておきたい・覚えておきたいことをピックアップしてみました。

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高齢者が筋力トレーニングを行う際に覚えておきたい10のこと

筋力トレーニングをする際には体調チェックも行いましょう!

高齢者の方が筋力トレーニングを行う際には、必ず体調のチェックも行っておきましょう。

特に、次のようなことがある場合は、トレーニングはお休みした方がいいかもしれません。

37℃以上の熱がある 体がだるい 睡眠不足
食欲がない 下痢をしている 頭痛・胸痛がある
節々が痛い 疲れている 動悸息切れがある

また、もしも血圧計をお持ちでしたら血圧も計ってみます。

上が180mmhg、下が110mmhg以上の時もトレーニングは中止しましょう。

他にも、高齢になると感覚器(視力、聴力、平衡感覚)や、運動器(骨、関節、筋肉)がどうしても衰えてきます。

高齢者の方が筋力アップのためにトレーニングを行って、転倒してケガや骨折をしてしまったら元も子もありません。

無理な運動で狭心症などのリスクを避けるために、十分な体調チェックをしておきましょう。何か不安を持っている場合、お医者さんと相談して、無理のない運動の範囲を聞いておくのがいいですよ。

ウォーミングアップを念入りに行って筋力トレーニングを開始しましょう

高齢者の方は特に、筋力トレーニングを開始する前には、身体が温まる程度を目標に10分から15分、十分にウォーミングアップをしましょう。

ゆっくりと全身を動かして、関節や筋肉の柔軟性を高めていきます。アキレス腱やふくらはぎをゆっくり伸ばしたり、腰や足、手首・足首、膝や股関節などを、屈伸したり回したりして重点的に行っていきましょう。

ウォーミングアップをすると血行が良くなることで筋肉が温まり、筋肉や関節の可動域が広がるので、筋トレでスムーズに力を出していくためにも大切です。

また、神経系の回路伝達も良くなり、体を動かす脳からの指示がスムーズに筋肉に伝わります。

さらにウォーミングアップにはケガの防止効果もあります。ウォーミングアップをせずにいきなり筋トレをすると、ケガをしやすくなるのは皆さん良くご存知のことですよね?

高齢になると新陳代謝も低下していますので、ケガからの回復も遅くなりがちです。怪我の予防のためにも、ぜひウォーミングアップをしてから、筋力アップのためのトレーニングに取り掛かってください。

高齢者の方は正しいやり方をしっかりと学んで筋トレをしていきましょう

高齢者の方は若い方に比べて怪我をしやすいため、筋力トレーニングを開始する際には、必ず正しいやり方を学んで、安全に筋力アップを図っていくことが若い人以上に大切です。

ジムにはもちろん、地域の健康センターなどにも、トレーナーの資格を持っている人が居ますので、正しいやり方を覚えるまで指導してもらうといいでしょう。

意識するべき筋肉を教えてもらうことから始まって、足の置き方や背筋の伸ばし方、つま先を向ける方向などの具体的な指導が、筋力トレーニングの効果を倍増させてくれます。

筋力トレーニングでは、日常生活で使うことが少ない筋肉を使うこともありますので、無意識に体を動かすより、鍛えている筋肉を意識して動かしたり、正しいフォームやリズムで行うことが、効果を出すためにも怪我の防止のためにも大切です。

負荷の軽いものから取り組んで徐々に筋力アップを図りましょう

どんなことでも初心者は簡単なことから始めて、上達するにしたがって難しい技術を習得していきます。

筋力トレーニングも同様で、負荷の軽いもの、楽と感じる程度の重さから始め、その重さでは負荷が物足りなくなって来たら、徐々に負荷を増やしていきます。

特に昔に比べて体が衰えてしまっている高齢者の方が、久しぶりにトレーニングを始める際などは、いきなり重い負荷を扱って始めるのは避けるようにしましょう。

過度な負荷で関節を痛め、それが元で痛みが出たり大きな怪我に繋がると、トレーニングからの長期離脱は免れません。また、日常生活にも支障をきたしてしまうかもしれません。

そうすると、筋トレを続ける意欲も薄れてしまい、継続が難しくなってしまいます。

筋トレを続けないと弱った筋力を向上していくことは出来ません。

高齢者の方は特に意識して、まずは軽い負荷から始め、焦らずにゆっくりと筋力アップに励んでいくようにしてください。

心拍数にも注意を払って安全な筋力トレーニングを

高齢者の方は、筋力トレーニング中の心拍数にも、注意を払っておくといいかと思います。

平常時の高齢者の心拍数は、おおよそ1分間に60〜80回程度。その場合、筋トレ中の心拍数が、1分間に100〜110回程度になる運動を心掛けるといいでしょう。10秒間に直すと、17〜18回が目安になるということですね。

最大の運動レベルでの心拍数は個人差もありますが、「220-年齢」が一般的な目安です。

この数値を予測最大心拍数と言い、運動における効率のいい心拍数は、予測最大心拍数の60〜70%とされており、高齢者に至っては、40〜50%程度でも良いとされています。(参照:福岡県北九州ブロック介護予防支援センター:高齢者の運動におけるリスク管理

心拍数が上がるということは、心臓が頑張っている状態です。

急激な心拍数の上昇は心臓に過度な負担を掛け、高齢者の方などは狭心症などの思いがけない症状を起こしてしまうリスクが特に高まると言えるので、安心して筋力アップを進めるためにも、心拍数も気に留めておくようにしましょう。

筋力トレーニング中は呼吸を止めないで

筋トレは無酸素運動です。

でも誤解しないでいただきたいのですが、無酸素運動と言っても、呼吸を止めて行う運動ではありません。

特に重い重量を扱う筋力トレーニングでは、力を入れるときに無意識に呼吸が止まってしまうことがあります。

しかし、筋トレ中に呼吸を止めてしまうのは、よっぽどの上級者の方以外、基本的には危険な行為と言えます。

体に取り込む酸素の量が減り、血圧が急激に上がり、体に負荷がかかりすぎてしまうことで、めまいや息切れが起こり、極端な場合、脳の血管を損傷してしまうことだって考えられます。

特に高齢者の方の場合、血圧が高めの人も多いかと思いますので、トレーニング中に、この点は特に気をつけておいた方がいいでしょう。

重たいウェイトを挙上するときには息を吐き、下げていく時に息を吸っていくのを基本として行っていきましょう。

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大切な下半身の筋力アップから取り組んでいきましょう

「老化は脚から」とよく言われます。

デイケアセンターに勤める人に聞いても、高齢者の方はまず下半身の筋力トレーニングから始めて、転倒予防をすることを勧めてきます。歩くことが人間の基本動作だからです。

また、下半身の筋肉は体の中の筋肉の60%を占めるため、下半身の筋トレから始めるのは、基礎代謝や全身の筋肉量アップのためにも、効率のいいトレーニングになります。

高齢者の方が気になる、介護が必要になる要因の一つに「転倒による骨折」があります。

介護を必要としている人の中で、骨折・転倒を原因とする人がなんと約15%もいます。

骨折、特に下半身の骨折は、完治するのに若い人でも1カ月程度かかります。考えてみてください、この骨折がお年寄りに起こった場合、どれだけ長い時間が掛かるかを。

1週間ベッドで安静にしているだけで、筋肉は20%減少し、これが4週間だと88%にもなってしまうと言われています(参照:西荻窪北口接骨院

そしてこの筋肉を取り戻すには、とても長い時間を掛けてリハビリを行っていく必要があります。

高齢者の方に起こりやすい転倒予防に、下半身の筋力トレーニングがいかに大切か、良く分かる数字ですね。

続けることが筋力アップの秘訣です

長年の生活習慣は、簡単に変えることはできません。新しい習慣を定着させるには、6カ月はかかると言われています。

そして、そのことは筋力アップのために行う筋トレだって同じです。

筋力アップトレーニングを習慣にするためにも、さらに効果を実感していくためにも、必ず続けていくことを第一優先にしていきましょう。

筋トレの良いところは自分の体力に合わせて自由に負荷を調整していけて、さらに定期的に継続すれば、毎日行っていく必要がないところです。そのため、「毎日トレーニングしなくては」と、窮屈な思いをせずに続けることが出来ます。

高齢者の方も、自分の体力レベルに合わせて無理をせず、一週間に2日程度、筋トレを行う日を決めて続けていけば、最初の数ヶ月を過ぎた頃には、筋トレをすることが当たり前になってきて、さらに効果も実感していき、習慣として続けていけるようになるはずです。

高齢者の方でもトレーニングを続けていれば、必ず筋力アップの結果は付いてきます。

筋力トレーニングの効果を知ってやる気を高めましょう

筋力トレーニングには、高齢者の方にとっても嬉しい、色々な効果があります。

効果を知っていれば、筋トレを続けるモチベーションも保ちやすくなるので、そのためにも、高齢者の方にとって良い効果をいくつか紹介してみたいと思います。

  • 持久力アップ
    • やり方次第では長い間筋肉を使っていける筋持久力が高まり、疲れにくくなります。
  • 筋肉量アップ
    • 基礎代謝が上がり、加齢に伴う筋肉減少による冷えなどが改善されます。
  • 脳力アップ
    • 記憶力アップや認知症予防にも役立ちます。
  • 骨密度アップ
    • 筋トレ時に骨も刺激されて強くなり、骨折しにくくなります。骨粗鬆症の予防にもつながります。
  • 関節の可動域が広がる
    • 体の柔軟性を取り戻せます。日常動作が楽になり、転倒の予防にも効果的です。
  • 交感神経・副交感神経のバランスが整う
    • ストレスの影響を受けにくくなり、気持ちが前向きになる、ぐっすり眠れるなどの効果があります。

「昔は昔、今は今」であることを受け入れてトレーニングする

高齢者が筋力トレーニングを始めるにあたって、一番の注意事項は「無理をしない」につきます。

高齢者の方が運動を始める時、昔取った杵柄(むかしとったきねづか/若い頃に身に付けた技量や腕前のこと)は危険です。

つまり、若い頃の自分には問題なく出来た筋力トレーニングの負荷も、今現状の自分には、危険になっているかもしれないってことです。

最近の高齢者の方々は若々しく行動的です。だからと言って、体力は若い頃と同じではありません。

実際の体力が落ちているのに、若い頃のイメージのままトレーニングを始めてしまうと、怪我のリスクが高まります。

若い頃はなんでもなかった程度の運動でも、骨や関節、筋肉に負担になります。

自分の体と相談しながら、現状に合ったトレーニングを通して筋力アップをしていくことが大事になってきます。


(寄稿文ここまで)

握力トレーニングに良さそうですね

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高齢者の筋力トレーニング・筋力アップで注意しておきたい10のことのまとめ

高齢者の方が筋力トレーニングや筋力アップの運動を行っていく上で、覚えておきたい10のことがらについて見てきました。

筋力トレーニングは、高齢者が健康な生活を送るための味方です。安全に効果を出していくためにも、紹介した点を確認しながら行っていくと良さそうですね。

ぴろっきーでした!

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