アイソメトリックトレーニング(等尺性収縮運動)とは?効果や筋トレ方法を紹介!

アイソメトリック(等尺性収縮)のトレーニングは、通常の筋トレとは筋肉の使い方が違い、効果も特徴的な筋トレ方法の一種。工夫すればどこでも出来る利点もあり、筋トレの選択肢の幅を広げます。

OK isometric training 1st

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アイソメトリックトレーニング(等尺性収縮運動)を知っていますか?

通常の筋トレとはちょっと違った方法で効果を出していく筋トレの一種です。

このアイソメトリックトレーニング。知っているのと知らないのでは、筋トレの選択肢の幅が変わり、全体的な底上げしながら通常の筋トレのパフォーマンスも高めていくことにも繋がります。

また、伝説的な武道家で、映画俳優としても活躍した、あのブルースリーも好んで行っていたトレーニング手法。

今回は、そのアイソメトリックトレーニング(等尺性収縮運動)について、効果や具体的な筋トレ方法などを含め解説していきます。

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アイソメトリックトレーニングとは?

bruce lee

アイソメトリックという言葉をまず因数分解していくと、アイソ(等しい)とメトリック(長さ)という二つの意味から成り立っていることが分かります。

そして、この言葉が筋肉の生理現象を指す場合、日本語では「等尺性収縮」、つまり、筋肉がその長さを変えずに力を発揮する収縮様式となり、アイソメトリックトレーニングとは、「動作は起こらないけれでも、筋肉は力を出しているという状態を作り出すこと(引用:石井直方の筋肉まるわかり大事典」と言うことが出来ます。

動かない物に対して力を発揮している状態などがこれに当てはまり、具体例を挙げるとすると、動くはずのない壁に両手を当てて、思いっきり押す力を出している時。

他にも、握力計を握ったり、背筋力計を引っ張ったりするような場合でも、同じように動かない物に対して力を発揮している状態となり、このアイソメトリックが起こっていることになります。

(少し寄り道)限られている筋肉の動き

アイソメトリックのトピックではありますが、筋肉の収縮様式の全体像を簡単に確認してみましょう。全体像が分かれば、アイソメトリックについての理解も深まるはずです。

寄り道しないでアイソメトリックについて先に読み進みたい人は、下の「ここをクリックすると閉じます」をクリックしてアイソメトリックトレーニングのメリットへ進んでください。

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アイソメトリックトレーニングの効果やメリット

アイソメトリック(等尺性収縮)トレーニングについては、なんとなく理解出来たかと思いますが、そのアイソメトリックトレーニングを行う効果やメリットはどのようなものがあるのでしょうか?

ここでは、アイソメトリックトレーニグの効果やメリットを見ていきます。

モーターユニットを活性化

motor unit

モーターユニットとは筋肉を形成している「単位」で、「一つの運動を司る神経と複数の筋繊維」が合わさったもの。刺激を受け取ると反応し、筋肉を動かしていきます。

同じ人間の同じ筋肉であっても、モーターユニットが反応する数が多ければ多いほど、発揮できる筋力が大きくなると言われています。(より詳しくはこちら

アイソメトリックトレーニングの効果の一つとして、トレーニングを通して「ほぼ全てのモーターユニットを活性化することが出来る」と言われています。(これは通常であれば、非常に難しいこと)

1970年代に本にして、一躍アイソメトリックトレーニングを世界的に有名にしたドイツのヘッティンガーが、1950年代に行った研究で、最大限の2/3の力を6秒間アイソメトリックで発揮するというトレーニングを10週間行った結果、各週約5%ずつ筋力を強化することができたという結果を発表しています。

この結果は、アイソメトリックトレーニングを通して、筋肉にあるモーターユニットを活性化させた結果ではないかと考えられているのです。

場所を選ばず、時間も掛けずに出来る

OK anywhere

そして、アイソメトリックトレーニングは場所や時間に関係なく行えるといった利点もあります。

例えば、壁があればそこへ両手を押し当てて思いっきり力を出すだけ。

他にも電車の中で思い切り、つり革を引っ張った状態で維持する。もしくは、胸の前で両手を拝むように合わせ、左右から思い切り力を加えていくなど。

つまり特別な器具も必要なく、場所も関係なく、短時間で筋トレになるのがアイソメトリックトレーニングのメリット。

ここで覚えておきたいのが、少なくとも6秒以上は持続的に筋力を発揮し続け、その間は最大限の力を出し続けること。

それより短いと、ほとんど効果を感じることは難しいかと思います。

スティッキングポイントの克服

OK bench press hook

アイソメトリックトレーニグは、スティッキングポイントの克服にも効果が高いと言えます。

スティッキングポイントとは、ある筋トレの動作において最も困難な箇所。場合によっては、関節の角度を変えたりしない限り、それ以上ウェイトを挙上することが出来ない箇所にもなります。

通常の筋トレ、例えばベンチプレスの場合であれば、一回の挙上に要する時間は1~2秒の間。

この短い間で、スティッキングポイントも含めた全てのポイントを通過してリフトしていくことになり、通常のやり方では、スティッキングポイントの克服だけを目的とした練習には不向きです。

しかし、腕の角度がちょうどスティッキングポイントになる高さで、バーを絶対に動かないように固定し、それをアイソメトリックの状態で押し続けることで、より長い時間、スティッキングポイントに対して筋力を養っていくことが可能になります。

これにより、ある特定の角度のリフトに困難を感じている場合、ターゲットを絞ったアイソメトリックトレーニングをすることで、そのスティッキングポイントの克服を出来るのです。

アイソメトリック(等尺性収縮)トレーニング方法

それでは実際に、アイソメトリック(等尺性収縮)のトレーニング方法をいくつか紹介していきます。

普段からジムへ行っている人、そして行っていない人でもアイソメトリックを効果的に取り入れられるように、器具を使用した場合と、しない場合の運動方法を見ていきます。

器具を使用したアイソメトリックトレーニング

器具を使用するアイソメトリックトレーニングの場合、次の器具が最低限必要となってきます。

  • バー(バーベルシャフト)
  • トレーニグベンチ
  • パワーラック
  • 合計で自分がリフト出来る以上の重量になるプレート

ベンチプレスでアイソメトリックトレーニング

quick lift bench press

  1. スティッキングポイントとなりやすい動作の中間ぐらいで到達する高さにバーを合わせます
  2. バーが力を掛けても絶対に動かないように固定します
    1. もしピンで固定出来るのであればプレートを付ける必要はありません
    2. ピンで固定出来ない場合は、自分が持ち上げらえる以上の重さ(1RM以上)になるようにプレートを付けていきます
  3. ベンチプレスの体勢になったら、そのまま腕に力を思い切り入れて、バーを押して上方向へ力を出していきます
    1. 6~8秒間×3セットから始めましょう

デッドリフトでアイソメトリックトレーニング

isometric deadlift

  1. バーベルに自分では持ち上げることが絶対に不可能な重さのウェイトを付けます
    1. 引き上げようとしてもビクともしないほどの重さにすることが大切です
  2. バーベルをデッドリフトの体勢で握り、上方向へ力を出していきます
    1. ベンチプレスと同様に出来る限り強く力を出していきましょう
    2. 6~8秒間×3セットから始めましょう

器具を使用しないアイソメトリックトレーニング

器具を使用しないアイソメトリックトレーニングでは、身近にある周りのものを利用していくことになります。

壁を利用したアイソメトリックトレーニング

isometric wall

  1. 周りにある壁や太い木に両手を当てます
  2. 両手を伸ばした状態で思い切り押し続けていきます
  3. 6~8秒間×3セットから始めましょう

腕立て伏せのアイソメトリックトレーニング

isometric push up

  1. 腕立て伏せの状態になります
  2. 腕を曲げていき、ちょうど動作の中間辺りで止めます
  3. その状態で維持します
    1.  10秒以上×3セットから始めましょう

アイソメトリックトレーニングを行う際に注意したいこと

頻繁にアイソメトリックトレーニングをやり過ぎない

OK automatic nerve

アイソメトリックトレーニングも、通常の筋トレやその他の運動と同じで、あまり頻繁にしないようにすることが大切。

アイソメトリックトレーニングで筋肉痛や疲労を感じることはありませんが、神経系の疲労が隠れていることがあります。

神経系の疲労は筋疲労に比べ、回復に最大で5倍時間がかかることもあると言われているため、アイソメトリックの影響はトレーニング後も知らず知らずのうちに、長く身体に残る可能性もあるのです。

アイソメトリックトレーニングは長くても1セッション10分以内にし、1週間に3~4回のセッションに抑えておいた方が良いでしょう。

通常の筋トレより効果は劣る

これは当たり前とも言えることかと思いますが、アイソメトリックトレーニングの筋トレ効果というのは、バーベルやダンベル、そして筋トレマシンなどを利用した通常の筋トレと比較して、筋肉成長や筋力アップに関して劣ります。

これもある意味当然のことで、アイソメトリックでは筋肉は働いていますが、だからといって外部からの圧力に対して外へ向かってエネルギーを出している訳ではありません。

結果として筋肉が利用するエネルギーも少なくなるため、通常の筋トレで発生するような筋肉を成長させるための物質もあまり作られなくなります。

そのため、通常の筋トレと比較した場合、筋力アップや筋肥大においては、当然のこととしてその効果は小さくなります。

血圧がかなり上昇する

OK blood circulation

そして、アイソメトリックトレーニングでは比較的長い時間、思い切り力を出し続けることになるため、その間の血圧はどうしても上昇してしまいます。

そのため、高血圧の症状を持っていたり、循環器系にトラブルを抱えている人は、アイソメトリックのトレーニングは控えた方が良いかもしれません。

そうでない人も、アイソメトリックトレーニングのやり過ぎは避けるようにしましょう。

筋肉の連携・収縮性・スピードが落ちてしまう可能性

アイソメトリックトレーニングだけを行った場合のデメリットとして、筋肉同士の連携や、筋肉が力を発揮するためのスピード、そして収縮性が落ちてしまう可能性があるとも指摘されています。

しかし、この指摘に関しては、通常の筋トレをやりながらアイソメトリックトレーニングを行うことで簡単に回避することが出来ます。

通常の筋トレはしっかりと行っておき、別の日にアイソメトリックトレーニングをやってみたり、通常の筋トレのセット間にアイソメトリックトレーニングを入れてみたりといった工夫が出来るかと思います。

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アイソメトリックトレーニング(等尺性収縮運動)とは?効果や筋トレ方法を紹介!のまとめ

アイソメトリックトレーニングについて、その定義や効果、そして具体的なトレーニング方法や気をつけたいことなどを見てきました。

アイソメトリックトレーニングはちょっと違ったトレーニング方法ではありますが、筋トレメニューに取り組むことで、より一層様々な効果を手に入れていくことに役立ちます。

簡単に出来るので、早速初めてみましょう!

ぴろっきーでした!

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