長距離の筋トレには体幹トレーニングを!長距離と筋肉の関係から考える最適解とは?

長距離の筋トレとして体幹トレーニングが大切です。長距離に必要な筋肉について確認し、理解を深めていきながら、具体的なトレーニング種目を紹介していきます。

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長距離に筋トレは必要なのか?」という疑問が、マラソンなどの長距離走を行っていると頭に浮かぶことがあるかと思います。

その答えは、「筋トレをやっておいた方が良い、ただし一般的な筋トレとは違う体幹トレーニングを中心に行っていくべき」というもの。

普段から長距離を楽しんでいるのであれば、一度、長距離におすすめな体幹トレーニングを確認してみましょう。

その前に、なんで長距離には通常の筋トレではなくて、体幹トレーニングのような筋トレがおすすめなのかを理解するために、長距離に必要な筋肉について確認していきたいと思います。

もしも、長距離に必要な筋肉は知っているから興味ないという人は、目次から「長距離走の筋トレ(体幹トレーニング)を紹介!」をクリックして、具体的なトレーニング方法へ進んでください。

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そもそも長距離に必要な筋肉ってどんなの?

長距離と筋トレの関係について話していく際に、最も大切な前提として抑えておきたいのが、長距離走に必要な筋肉の種類。

そこで、長距離に大切な筋肉を理解していくためにも、パワー系種目に必要な筋繊維と比較して、その特徴を確認していこうかと思います。

長距離とパワー系の種目の選手の体を比較してみる

まず、長距離とパワー系種目に必要な筋肉の違いについて、次の2つの画像を確認してみましょう。

上の画像は、長距離走の選手の画像。

長距離選手の特徴としてよく言われる通り、体のラインは細くて引き締まっており、大きな筋肉がついているという感じではありません。

それに対して次の画像。

いわゆるウェイトリフティング(重量挙げ)やパワーリフティングといった、高負荷の重量を持ち上げる競技でよく見られる体。

体は大きく逞しくなり、筋肉は引き締まっているというより、大きく肥大しているのが分かります。

解剖学的に見ていった場合の長距離選手の筋肉の特徴

簡単に画像で比較して分かる通り、長距離の選手はパワー系競技の選手に比べて、体の線は圧倒的に細く引き締まっているのが特徴。

これを解剖学的に見た場合、この違いはどこから来るかと、それは「速筋の筋線維の割合が多いのか、遅筋の筋繊維の割合が多いのか」というもの。

それぞれの筋繊維は、

  • 速筋
    • 収縮するのが早い
    • 瞬発力やパワーを司る
    • 無酸素性の代謝方法である(※一部有酸素性も含む)
    • 疲れやすい
    • 筋繊維は太くなる
  • 遅筋
    • 収縮するのが遅い
    • 持久力を司る
    • 有酸素性の代謝方法である
    • 疲れにくい
    • 筋繊維は太くならない

▶︎筋繊維タイプの種類(速筋と遅筋)を比較|白筋と赤筋の特徴とは?

といった特徴があり、長距離走の選手に必要になってくるのは持久力のため、遅筋の方が発達することになります。(※長距離走の選手の筋肉は、全体のおよそ78%が遅筋であり、重量挙競技の選手では、およそ65%が速筋になるという逆転現象が見られる)

そのため、遅筋の割合が多くを占めるマラソンランナーは筋繊維が太くならないため、あれだけ長距離走のトレーニングをしても、筋肉自体は大きく成長せず、引き締まった体になる。

別の見方をすれば、遅筋が大切な長距離走においては、パワー系種目に必要ないわゆる「筋トレ」はそこまで重要ではないということが言えることになります。

(こぼれ話)なんで遅筋は太くならないの?

長距離に大切な筋繊維である遅筋が、一般的には太くならないという事実は、よく知られたこと。

しかし、なぜ遅筋が太くならないかまでは、あまり詳しく知っている人は少ないのではないかと思います。実はこの点については、ぴろっきーも未だに良く分かりません。

そこで、こぼれ話的にですが、なぜ遅筋が太くならないのかという理由を、いくつかの資料を基に自分なりに論理的に導いた仮説があるので紹介しておきます。

速筋と違って蓄積物を溜める必要がないから遅筋は太らない?

まず、重量挙げや短距離の選手に速筋が必要な理由。それは、力を出すまでにかかる時間に「瞬間的なもの」を求めるため。これは理解出来ますよね?

それに対して、5分、10分、それ以上と、長距離選手の場合は、力を出すまでに時間の余裕があることになります。

これを元にして、次に必要な時間によって変わるエネルギー代謝方法の違いを見ていきます。

時間によって変わるエネルギー代謝の違い

速筋の場合

速筋は力を出すまでに時間がないため、あらかじめ筋肉に溜めてあったクレアチンリン酸(CP)いう蓄積物を使って、筋肉が利用できるエネルギー源であるアデノシン三リン酸(ATP)を作っていきます。

そしてCPがなくなると、次には筋グリコーゲンという蓄積物を使って、ATPを生成していくことになる。

つまり、いざという時に瞬間的に利用できる環境を整えておくためにも、速筋はこれらの蓄積物をより多く溜めておく必要がある

遅筋の場合

速筋に対して遅筋の場合は力を出すまでに時間の余裕があり、呼吸で体内に入れた酸素が筋繊維に届くことで、酸素を代わりに使っていける。

そのため、筋肉へ溜めてあるCPや筋グリコーゲンといった蓄積物を優先的に使う必要がなく、血中にあるグルコース、あるいは脂肪なども筋グリコーゲンと同時に、APTを作り出すために利用していけることになります。

そのため、遅筋は速筋ほど多くの筋グリコーゲンを溜めておく必要がない

結論

つまり、速筋はエネルギー代謝において必要な材料をすぐに取り出せるように、多くの蓄積物を筋肉内に溜め込む目的で筋肥大を起こすのに対して、遅筋はエネルギー代謝で筋肉に蓄積物をほとんど溜める必要がないため、わざわざ大切なエネルギーを使ってまで大きくなる必要がない。

このようなことが、遅筋が太くならない理由なんじゃないかと仮説立てています。

(※この見解はあくまでも個人的な仮説になります。生理学や解剖学の専門家の見解と違うかもしれません。既に証明されているかもしれません。答えが分かる方がいれば参考となる資料を教えてください)

長距離走の筋トレ(体幹トレーニング)を紹介!

筋トレとランニングという話題が取り上げられると、ほとんどのランナーは「走る以外にも何かしないといけないのか?」と思うかもしれません。

見てきたとおり、確かに長距離において速筋はそこまで必要ないため、一般的にジムで良く見かけるベンチプレスなどの筋トレはあまり必要ではないかもしれない。

しかし、長距離に有効な筋トレをすることで、怪我の予防になるだけでなく、体を効率的に使ったスムーズな走りが出来るようになります。

そんな、長距離選手が必要とする筋トレは、一般的な筋トレとは異なるタイプのもの。

例えば、バイセップカールやレッグエクステンションなどではなく、身体の安定を維持するための筋肉を鍛えるもの。つまり、体幹トレーニングが有効になってきます。

そこで、長距離の筋トレとして、ぜひ取り組んでみたい体幹トレーニングを8つ紹介していきます。

週に2回30分程度使って、トレーニングしていってみてください。

長距離の筋トレ① ゴブレットスクワット&オーバーヘッドプレス

下半身の筋肉全体を中心に、体幹の筋肉にも効果の高いスクワットと、頭上へ重りを上げていくオーバーヘッドプレスの動きを同時に行うことで、体幹・下半身・さらには肩から腕までの筋肉を総合的にトレーニングしていく筋トレ。

  1. 両手でケトルベルを持ち、胸の前にセットします
  2. 足は腰幅に開いて立ちます
  3. スクワットをしてしゃがんでいきます
    1. 太ももが床と平行になるまで身体を低くしていきましょう
    2. 両肘が両膝の内側にくるようにします
  4. 立ち上がっていくと同時に、腕を伸ばしてケトルベルを頭上に押し上げていきます

10~12回を目安に繰り返していってみましょう。

長距離の筋トレ② オーバーヘッドランジ

ゴブレットスクワット&オーバーヘッドプレスと同じように、全身の筋肉を刺激していくために、別の角度で負荷が加わる筋トレを取り入れていきましょう。

太ももの大腿四頭筋やハムストリング、そして大臀筋などの下半身の筋肉を中心に、腕から体幹までを引き締めていきます。

  1. ダンベルを片手ずつ持ち、肩の真上に腕を伸ばしてセットします
    1. 腕は真直ぐにし、肘は固定しておきますしょう
  2. 片足を前に踏み出し、前の膝が90度に曲がるまで身体を下ろします
  3. その後元の位置に戻り、逆の足で繰り返します

左右それぞれで、6~8回程度行なっていくようにしましょう。

長距離の筋トレ③ プランク

プランクは基本中の基本といえる体幹トレーニング。プランクを通して、体幹全体を鍛えていきましょう。

  1. 足を少し開き、肘を床について身体を持ち上げます
  2. 身体がまっすぐになっていて、腹筋に力が入っていることを確認します
  3. また、肩は肘の真上にあり、肩が上がっていないように注意します
  4. この体勢で45秒から1分間キープします

体幹が強くなってきたら、少しずつ時間を伸ばしましょう。自分のレベルに合わせて3~5セット繰り返していくと良いと思います。

長距離の筋トレ④ 下半身ロシアンツイスト(ベントニー・リバーストランクツイスト)

体幹の筋肉の中でも、体を捻ったり、横に倒したりする際に大切な腹斜筋を鍛えていく体幹トレーニング。

床に仰向けになれば簡単に出来るので、長距離の初心者からでもおすすめな筋トレです。

  1. 床に仰向けになり脚を上げ、膝を90度に曲げます
  2. 肩は床につけたままで両脚を身体の片側に下げていきます
    1. 腰や脚の角度を変えることのないようにしましょう
  3. 初めのポジションまで足を持ち上げていきます
  4. 逆側も同じように行なっていきます

左右で1回とカウントして、10~12回を目安に行っていきましょう。もっと負荷が必要だとおもったら、脚を伸ばしたままおこなうリバーストランククランチを試していきましょう。

長距離の筋トレ⑤ スコーピオン

スコーピオンは、お腹のサイドにある腹斜筋と同時に、脚を前に振り出す際に大事な腸腰筋、さらには脚を後ろへ振り上げる時に使う、太もも裏のハムストリングやお尻の大臀筋などに効く体幹トレーニング。

また、ランニング時の腕振りに大切な肩の筋肉も刺激していきます。

  1. 足をベンチに乗せて、腕立て伏せの姿勢になります
  2. 右膝を右肩の方に引き寄せていき、同時にできる限り腰を左側に回します
  3. 次に右に腰を回し、右足を左肩の後ろの方へ蹴り上げるように持ち上げていきます
  4. この動作を右足で30秒続けてから左足でも行ないます

さらに難易度を上げたければ、ベンチではなく代わりにバランスボールにスネを乗せて行ってみましょう。

長距離の筋トレ⑥ ボールバックエクステンション

この体幹トレーニングでは、走行中の姿勢維持に大切な脊柱起立筋を中心に、他にも大臀筋やハムストリングなどを鍛えていくことになります。

  1. バランスボールにうつ伏せに乗り、足を広げてバランスをとります
    1. 肘は曲げ、両手は耳元あたりに添えておきましょう
  2. お尻と腰の筋肉に力を入れ、身体がまっすぐになるまで上半身を持ち上げます
  3. 1~2キープしたら身体を元の体勢に戻していきます

10〜12回を目標に行っていきましょう。

もしバランスボールがなければ、マットや布団の上で行なっても良いですよ。また、もしも難易度を上げたいと思ったら、軽めのダンベルを持って行なってみましょう。

長距離の筋トレ⑦ バランスボールジャックナイフ

バランスボールを利用したこの体幹トレーニングは、腹筋の一つである腹直筋を中心に、腸腰筋、大腿四頭筋、ハムストリング、大臀筋、そして腕の筋肉と脊柱起立筋を鍛えていくのに効果的。

長距離走において大切な多くの筋肉を引き締めていくことになります。

  1. すねをバランスボールに乗せ、腕立て伏せの体勢になります
  2. 腹筋を収縮させて、膝を曲げながら胸の方へ引き寄せていきます
  3. その後、膝を伸ばしてボールを元の場所に戻します

10~12回を目安に繰り返していきましょう。膝を胸の方へ引き寄せた際、意識的に腹筋をさらに収縮させるようにすると、より効果的です。

長距離の筋トレ⑧ ヒップエクステンションレッグカール

ここまで紹介した長距離用筋トレにこのヒップエクステンションレッグカールを加えて、脚を後ろへ蹴り出す際に大切で、前方へ振り出した脚が着地する際にブレーキの役目をする、走行にとても重要なハムストリングを強化しておきましょう。

ハムストリングはランニングにおいて負荷がかかりやすいため、肉離れなどが起こりやすい筋肉。

長時間負荷をかけ続ける長距離を無事にこなしていくためにも、ハムストリングを筋トレしておくことは、とっても大切になってきます。

もちろん、他の体幹の筋肉も引き締めていくことができますよ。

  1. 仰向けに寝て、ふくらはぎをバランスボールの上に乗せます
  2. 腕を横に伸ばし、バランスを取るようにしていきます
    1. お尻は床につけた状態です
  3. 肩から膝にかけて真っ直ぐな線を描くようにお尻を上げていきます
  4. 膝を曲げ、かかとを引き寄せるようにしてボールをできる限りお尻に近づけていきます
  5. 膝を伸ばしてボールを元の位置に戻します
  6. その後、お尻を床につけるように戻していきます

目安として、6~8回程度繰り返していきましょう。(簡単に出来る場合は、回数を増やしてみてください。ハムストリングの耐久力を上げるためにも、回数をこなせるようにしておきたいです)

難易度を上げたい場合は、宙に浮かせた腰をそのままの位置で固定して(下げないで)、続けていってみましょう。

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長距離の筋トレには体幹トレーニングを!長距離と筋肉の関係から考える最適解とは?のまとめ

長距離の筋トレについて見てきました。

考察していたように、長距離には遅筋がより大切になるため、普通の筋トレとはちょっと違うトレーニングが重要。

長距離に取り組んでいるのなら、是非覚えておきましょう!

ぴろっきーでした!

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