筋繊維タイプの種類(速筋と遅筋)を比較|白筋と赤筋の特徴とは?

筋繊維タイプの種類を確認することで、速筋や遅筋の特徴や最適な鍛え方などが分かってきます。知識を増やすためにも筋繊維ごとの違いを確認していきしょう。

OK calf 1st

スポンサーリンク

筋繊維のタイプの種類によって、得意なスポーツ種目が変わってくるかもしれません。

得意としているのは、短距離走と長距離走のどちらですか?

もしも短距離走と考えた人は、より速筋(白筋)の方が発達しており、逆に長距離走と答えた人はより遅筋(赤筋)の方が発達しているかも。

速筋と遅筋はそれぞれにユニークな特徴があり、そのことが運動においても影響してくることになります。

逆に、その特徴を理解しておけば、それぞれの筋繊維に最適な筋トレやトレーニング方法がわかるというもの。

筋肉を成長させるためにもしっかりと押さえておきたい、筋繊維タイプについて、その特徴を詳しく比較していきます。

スポンサーリンク

筋繊維タイプの種類

OK muscles一般的に、筋繊維は二つのタイプに分けられます。いわゆる遅筋繊維(白筋/タイプ1とも呼ばれる)と速筋繊維(赤筋/タイプ2とも呼ばれる)です。

そして速筋繊維は、さらにタイプ2aとタイプ2bに分類されます。

これらの筋繊維の違いは、筋トレや行う肉体の活動の違いによって活性化される筋繊維が変わってくるとを指しています。また、収縮する方法も異なってくるのです。

ちなみに、人間の筋肉は遅筋繊維と速筋繊維の両方が混ざっています。平均すると、動きに関わる筋肉の遅筋繊維と速筋繊維の割合は、それぞれ約5割程度、つまりおよそ半々ずつになると言われています。

遅筋繊維(赤筋/タイプ1)

muscle fibre

左が遅筋(赤筋)

遅筋は主に脂質をエネルギー源とし、酸素をより効率的に利用することで、継続的そして長期的な筋収縮のためのエネルギーを作り出すことに優れています。

また、酸素を筋繊維に取り込み有酸素的なエネルギー生成を助ける、ミオグロビンとチトクロームという赤いタンパク質を多く含んでいるため、肉眼では赤く見え、そのことで赤筋と呼ばれる筋肉です。

遅筋は速筋繊維よりも時間をかけて収縮し(収縮速度が遅い:遅筋が収縮し始めてから最大の力を発揮するまでおよそ0.1秒かかると言われている)、発揮できる力が小さいのに対して、持続性があり疲労しにくい(スタミナがある)のが特徴。

その為、遅筋繊維はマラソンをしたり、何時間も自転車を漕いだりするのに、とても有能です。

遅筋繊維(赤筋)を鍛えるなら

この遅筋繊維を鍛えるなら、主に有酸素運動のように強度は弱い(中程度)が、長く継続出来る運動を行う必要があります。

また、脂肪をエネルギー源とするということから、運動を通してダイエットで脂肪を減らしたい時などは、この遅筋を如何に使ってやるかが鍵になってきます。

この遅筋は基本的に太くなることがないのも特徴です。

速筋繊維(白筋/タイプ2)

muscle fibre

中央:タイプ2aの速筋
右:タイプ2bの速筋

速筋繊維はエネルギー源をつくり出すために無酸素性代謝を利用し、主にエネルギー源として糖質を利用していきます。

また、含まれているミオグロビンとチトロームが少ないので、肉眼では筋繊維が白っぽく見えるため、白筋と呼ばれることもある筋肉です。

遅筋がじっくりと小さくもパワーを継続的に出していくのに対して、短期集中的、つまり瞬発的な力やスピード、そして大きなパワーを生み出すことに優れています。しかし、筋肉の中に少ししかない糖質を利用するため、疲労しやすくスタミナはあまりない筋肉となります。

たくさんの力を速攻で生み出す必要がある短距離ランナーや大きなパワーを必要とするウェイトリフティングにとって、速筋繊維が多く、太く強化されているのは強みとなります。

速筋繊維(白筋)を鍛えるなら

速筋はどうしても糖質をエネルギー源としていることから、長時間強い張力を発揮し続けるのは不可能。

そのため、この速筋を鍛えるためには、短時間の間に高負荷で筋繊維へ刺激を与える筋肉トレーニングなどが有効になってきます。

また、速筋は太くなるという特徴を持っているため、筋肉で体の見栄えを良くしたい、体を大きくしたいと言った人は、この速筋繊維を鍛えていく必要があります。

タイプ2a繊維

OK tennis whole body sports

ちなみに速筋は、タイプ2aとタイプ2bに別れることになります。

まず、タイプ2aの筋繊維は、遅筋と速筋繊維の中間的な性質を合わせ持っており、エネルギー源をつくり出すために、有酸素性の代謝と無酸素性の代謝の両方を利用していくことになります。

そのため、筋肉の中にもミオグロビンとチトクロームがそれなりに含まれており、ちょど赤と白の中間色、つまりピンク色のように肉眼には映ります。

収縮速度はもう一つのタイプ2bに比べるとやや遅い(最大の力を発揮するまで約0.05秒かかる)ですが、その分持久力もある程度発揮出来る筋繊維です。

タイプ2b繊維

sprint runner

このタイプの筋繊維は、エネルギー源をつくり出すのに無酸素性代謝を利用します。

そして、収縮速度はとても速く力強い、爆発的なスピードを生み出すことに優れている、しかし逆にとても疲れやすいといった「典型的な」速筋繊維です。

タイプ2bの筋繊維は、ミオグロビンとチトクロームの含有量が極めて少ないため、筋繊維の色は肉眼では白くなります。

この種類の筋繊維は、他の種類と比較しても筋繊維の中で最も速い速度で筋収縮を起こし、最大の力を発揮するまで0.025秒しかかかりませんが、逆に疲労するのがとても速く、持続性が求められる運動には不向きな筋繊維です。

筋繊維タイプの種類をまとめると

筋繊維タイプの種類について説明してきましたが、それぞれをわかり易く表にまとめると、以下のようになります。

筋繊維タイプの種類と特徴
遅筋繊維 速筋繊維
タイプ1 タイプ2a タイプ2b
ピンク
ミオグロビンとチトクロームの含有量 多い ある程度 極めて少ない
代謝方法 有酸素性 有酸素性&無酸素性 無酸素性
収縮の速度 遅い 速い とても速い
疲労度合い 疲れにくい 疲れやすい とても疲れやすい
筋トレで太さが変化するか? しない する する
最大の力を発揮するまでにかかる時間 0.1秒 0.05秒 0.025秒

筋繊維タイプの種類と割合について

OK cool muscle

筋繊維タイプの種類の割合は、日本人の場合、ほとんどの人が速筋の割合が約55%、遅筋が残りの45%になっていると言われています(参照:骨・関節・筋肉の構造と動作のしくみ

また、人によっては生まれながらにしてさらに速筋の割合が多かったり、逆に遅筋の割合が多かったりと、先天的に筋繊維の割合は決まってきます。つまり、遺伝的要素が大きいということですね。

そして、筋肉の部位によっても、その割合は変わってきます。

例えば、ふくらはぎのヒラメ筋。長時間体重を支えて歩行や走行を助ける筋肉であるため、その遅筋の割合はとても高く、なんと速筋の割合が12.3%に対して遅筋は87.7%となっています。

それに対してより瞬発的な動きが多い太ももを支える筋肉の一つ、大腿直筋では速筋の割合が61.9%に対して、遅筋が38.1%となっているのです。

白身魚と赤身魚の例

白筋と赤筋の比較をするときに良く持ち出される例えが「白身魚と赤身魚」の例。

いつもは海底でジッとしていて、餌が近づくと瞬間的に素早い動きを作り出して餌を取るヒラメやカレイと、常に海の中を泳ぎ続けている赤身のマグロが比較されることが多いです。

この両者の違いは、まさに白筋(速筋)と赤筋(遅筋)の特徴を表していると言われています。確かにそう思いませんか?

筋繊維タイプの種類とスポーツでのパフォーマンス

OK marathon workout 1st

また、筋繊維のタイプは、得意なスポーツの種類や、動きが速いか強いのかなどに影響を及ぼすかもしれません。

例えば世界の頂点に立つオリンピック選手達は、自分の遺伝的体格や体質に適する種類の競技に属する傾向があります。

世界トップレベルの短距離走の選手は、身体の筋繊維のうち80%近くが速筋繊維であり、砲丸投げのトップ選手は65%弱が速筋繊維と言われています。

それに対してトップレベルのマラソン選手は、その80%近くが遅筋繊維であると言われています。

筋繊維タイプの割合が先天的に決まっているということは、生まれた時点で将来、オリンピックレベルのスプリンターになれるのか、又はマラソンランナーになれるのかなどが、ある程度わかるということでもあります。

トレーニングで白筋と赤筋の割合は変えられるのか?

OK strongman workout

筋繊維タイプの割合は、トレーニングを行っても変えることは難しいとされています。

そのため、元々遅筋の割合が多い人が、どれだけ高負荷の筋トレをして、世界トップのボディビルダーになろうとしても、そこにはやはり限界があるかもしれないということ。

とは言え、世界のトップを目指すのでない限り、どんなに速筋の割合の方が遅筋より少なくても、トレーニングをすることで速筋を太くしていくことが可能なため、満足のいく結果を出すとは不可能ではありません。

また、速筋の筋繊維の割合は増やすのは難しいが、遅筋繊維の割合を増やす(つまり速筋繊維から遅筋繊維へ変える)のは、長い時間をかければ出来る可能性が出てきており、マラソンランナーを目指すのであれば、どんな人であっても練習量と費やした時間次第ではトップレベルになることは可能かもしれません。

運動において筋繊維タイプの種類はあくまでも一つの要因

スプリンターやマラソンなど、極端に速筋か遅筋のどちらかを使うスポーツでない限り、筋繊維のタイプはパフォーマンスに影響を与える一つの因子でしかありません。

そのため、多くの競技においては筋繊維だけでその運動能力を予測するのは不可能。

それ以上に、どれだけのトレーニングを積んだか、そして精神的な準備、適切な栄養補給と水分調整、十分な休息、適切な設備とコンディショニングなど、運動能力を決定づける要因はたくさんあります。

筋繊維のタイプやその割合はあくまでも一つの要素程度に考え、それ以上に練習をしっかりと積んで、本番に向けて準備していくことがほとんどのスポーツにおいてトップになるためにより大切になってきます。

石井先生の本も参考にさせてもらった

一緒に確認しておきたい筋トレ・筋肉記事

筋繊維タイプの種類(速筋と遅筋)を比較|白筋と赤筋の特徴とは?のまとめ

筋繊維タイプの種類(速筋と遅筋)をそれぞれ比較してきました。

特徴や働きなどを理解しておけば、今後のトレーニングでも活用出来るはずです。しっかりと成果を出すためにも、それぞれの筋肉に合わせたトレーニングを行っていき、効率よく鍛えていきましょう!

ぴろっきーでした!

スポンサーリンク

シェアする