内閉鎖筋と外閉鎖筋とは?鍛え方におすすめなトレーニングまで!〜深層外旋六筋の一つ〜

obturator muscles 1st

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筋トレをやっていると、専用のマシンを使ったマシンアブダクションという筋トレ種目を耳にすることがあるかと思います。

この筋トレ、膝を曲げて座った形で、いわゆる股関節を外側へ広げていくトレーニングですが、この際に鍛えられる筋肉を知っていますか?

「中臀筋」と思った方、それ正解です。

しかし、アブダクションではサブのターゲットとして、別な筋肉群(深層外旋六筋)が鍛えられることになります。

その深層外旋六筋といわれる筋肉群の内、内閉鎖筋と外閉鎖筋の二つが今回の主役。

この二つの筋肉は、一般的にはあまり知られていないながらも、実は日常生活や運動においてとても大切な筋肉です。

今回は内閉鎖筋と外閉鎖筋について、その概要と特徴、他にも鍛え方やストレッチなどもみていこうと思います。

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内閉鎖筋(ないへいさきん)とは?

出典:http://blog.goo.ne.jp/sisin-bunta/e/de05542bbef0283696745ce7a971a5f8

出典:http://blog.goo.ne.jp/sisin-bunta/e/de05542bbef0283696745ce7a971a5f8

内閉鎖筋とは深層外旋六筋(※注)といわれる、股関節の外旋動作にとても重要な働きをする筋肉群に属する一つの筋肉で、その「深層」という名前が示す通り深部に位置するインナーマッスルです。

他の深層外旋六筋の上双子筋と下双子筋の間を走行しながら、骨盤にある小坐骨孔という穴を貫通して、骨盤の後面と大腿骨を結んでいます。

また、後述しますが、その筋肉の体積に対して、深層外旋筋の中でも最も強力な筋肉の一つでもあります。

英語名は”obturator internus”で、ラテン語の「閉鎖する・閉じる」という意味の”obturator”と「内側の」を意味する”internus”で出来た単語です。

(注釈)深層外旋六筋とは股関節の外旋の役割を持った、股関節に位置する6つの筋肉。梨状筋上双子筋下双子筋内閉鎖筋外閉鎖筋大腿方形筋からなる筋肉群。深層外旋六筋と大臀筋などが一緒に働くことで、股関節を外旋させている。

内閉鎖筋の主な役割
  • 股関節の外旋
    • 太腿を回転軸にして、脚を付け根から外向きに回旋する

内閉鎖筋の機能と役割(作用)例

内閉鎖筋は股関節の外旋に、深層外旋六筋の一つとして大きく貢献している筋肉です。その内閉鎖筋の日常生活や運動での役割を確認してみましょう。

内閉鎖筋の作用
  • 日常生活において
    • 歩行時に方向転換を行う
    • 歩行を安定させる
    • 体の向きを変える時の軸足の動き
    • 直立姿勢で骨盤を安定させる
  • スポーツや運動において
    • 平泳ぎの脚の動き
    • バスケットボールのターン
    • サッカーでの体の切り返し

股関節に位置し、股関節の外旋に作用する最も強力なインナーマッスルの一つと覚えておきましょう。

内閉鎖筋のまとめ

筋肉データ 内閉鎖筋のまとめ
筋群 股関節外旋筋
支配神経 仙骨神経叢の分枝(L5~S1)
起始 閉鎖孔まわりの寛骨内面および閉鎖膜
停止 大腿骨の大転子の転子窩
筋体積 43㎤
PCSA(注1) 9.1㎤
筋線維長 4.7cm
速筋:遅筋 (%) 50.0:50.0
(注1)「生理学的筋横断面積」の略称。基本的に筋肉が発揮できる力はPCSAに比例する
【参照:プロが教える 筋肉のしくみ・はたらきパーフェクト事典

外閉鎖筋(がいへいさきん)とは?

出典:http://blog.goo.ne.jp/sisin-bunta/e/de05542bbef0283696745ce7a971a5f8

出典:http://blog.goo.ne.jp/sisin-bunta/e/de05542bbef0283696745ce7a971a5f8

外閉鎖筋も股関節外旋六筋に含まれる筋肉です。しかし、内閉鎖筋が、股関節外旋六筋の中でも最も強力な筋肉の一つなのに対して、外閉鎖筋は最も深層に位置し、股関節の外旋に貢献度が低い筋肉の一つになります。

外閉鎖筋は、下双子筋と大腿方形筋に覆われており、小坐骨孔を貫通することはなく、骨盤の前面から大腿骨に停止しています。

また、この外閉鎖筋の特徴として、股関節外旋六筋に含まれながらも、わずかに股関節の内転にも作用しているといった点が挙げられます。

「閉鎖する、閉じる」を意味するラテン語の”obturator”と「外側の」を意味する”externus”がくっついて、”obturator externus”というのが英語名になります。

外閉鎖筋の主な役割
  • 股関節の外旋
    • 太腿を回転軸にして、脚を付け根から外向きに回旋する
  • 股関節の内転(わずかに)
    • 開いた脚を付け根から内側に閉じる

外閉鎖筋の機能と役割(作用)例

外閉鎖筋の日常生活やスポーツにおける役割は、基本的に内閉鎖筋と変わりませんが、わずかに股関節を内転させるという点においては、例えば、股を閉じる動作や、運動時におけるクロスステップのような動作でも多少貢献すると言えるでしょう。

股関節外旋六筋の一つでありながら、同時に股関節の内転にもわずかに貢献する筋肉と覚えておきましょう。

外閉鎖筋のまとめ

筋肉データ 外閉鎖筋のまとめ
筋群 股関節外旋筋
支配神経 閉鎖神経 (L3~L4)
起始 閉鎖孔の内側骨縁の外面と閉鎖膜
停止 大腿骨の大転子の転子窩
筋体積 8㎤
PCSA(注1) 2.7㎤
筋線維長 3.0cm
速筋:遅筋 (%) 50.0:50.0
(注1)「生理学的筋横断面積」の略称。基本的に筋肉が発揮できる力はPCSAに比例する
【参照:プロが教える 筋肉のしくみ・はたらきパーフェクト事典

内・外閉鎖筋の知っ得情報

obturator muscles about

内閉鎖筋は筋体積に似合わず強力!

すでに軽く触れてある通り、股関節外旋六筋の中でも最も強力な筋肉の一つという点が、内閉鎖筋の特徴でもあります。

ここでさらに深堀すると、面白いことが確認できます。

それは、内閉鎖筋はもう一つの股関節外旋六筋を構成している恥骨筋と比較して、その体積は小さいのに、発揮出来る力はより強力だということ。

内閉鎖筋の筋体積が43㎤しかないのに対して、大腿方形筋(筋体積:113㎤)を除いた、次に大きい筋肉の恥骨筋の筋体積は65㎤と、1.5倍ほども違います。

しかし、筋肉が発揮できる力はPCSA(生理学的筋横断面積)に比例するため、このPCSAを見た場合、内閉鎖筋の9.1㎤に対して、恥骨筋が9.0㎤と、筋体積が小さい内閉鎖筋が上回ります。(ちなみに大腿方形筋のPCSAは20.9㎤)

よって内閉鎖筋は、筋体積に対して、発揮出来る力が大きい筋肉と言えるかと思います。

外閉鎖筋は内閉鎖筋の逆

内閉鎖筋に対して、外閉鎖筋はある意味逆の筋肉といっても良いかもしれません。

つまり、外閉鎖筋の力は弱いということ。これを詳しく表しているのが、そのPCSAです。

外閉鎖筋のPCSAは2.7㎤しかなく、内閉鎖筋肉の9.1㎤と比べると圧倒的に小さいことが確認できます。

ちなみに股関節外旋六筋の中で、同じぐらいの筋力しか持っていない筋肉は他にも上双子筋(2.8㎤)と梨状筋(2.6㎤)があります。

閉鎖筋は肩でいうローテーターカフの筋肉と同じ

肩にはその肩関節を安定させるローテーターカフ(回旋筋腱板)という、4つの筋肉(肩甲下筋・棘上筋・棘下筋・小円筋)が存在してます。

この筋肉が、肩関節を引きつけて安定させることで、肩は大きな可動域を持ちながらも安定して動作を出来るわけですが、股関節外旋六筋は、言ってみれば股関節を安定さえる股関節のローテーターカフとも言えます。

つまり、股関節がここまで可動性を持って安定して動けるようになるためには、内・外閉鎖筋を含む股関節外旋六筋の発達が欠かせなく、これら筋肉をケアしておくことで、日常生活から運動全般においてまで、安全にそして高いパフォーマンスを発揮しながら動けるということになります。

内・外閉鎖筋の鍛え方

両閉鎖筋は、日常生活において股関節を安定させたり、体の切り返しの際に作用したり、他にもスポーツでも大切になってきます。

それであれば、両閉鎖筋に効く鍛え方を覚えておくことは損にはならないはず。内・外閉鎖筋の鍛え方としておすすめな筋トレを紹介していきます。

内・外閉鎖筋の鍛え方① ランジ

lunge female

閉鎖筋のトレーニング方法

  1. 背筋を伸ばして立ちます
  2. この際に必要であれば両手にダンベルを持って行いましょう
  3. バランスを取りながら、片足を前方へ踏み出します
  4. 前方へ出した足に重心が行くように、深く腰を前方へ沈めていきます
  5. 前の足に力を入れ、股関節を伸展させながら元の位置に戻ります
  6. これを繰り返していきましょう

閉鎖筋への筋トレ効果

ランジは一見股関節の外旋に作用する、外閉鎖筋や内閉鎖筋に関係なさそうに見えますが、実は片足を大きく踏み込む体勢では、バランスを取るために股関節の外旋筋が必要とされます。

そのため、メインのターゲットではないにしろ、サブのターゲットとして、股関節の外旋筋の一つである、両閉鎖筋の鍛え方として効果があります。

内・外閉鎖筋の鍛え方② マシンアブダクション

machine abduction

閉鎖筋のトレーニング方法

  1. 専用マシンに座ったら膝の外側にパッドを当てます(この際に膝は閉じている)
  2. そのまま両脚の股関節を開けていく(両膝を離していく)
  3. 戻していく際はゆっくりと、負荷が抜けるギリギリのところまで
  4. これを繰り返していく

閉鎖筋の筋トレ効果

マシンアブダクションは、股関節の外旋の動作を行っていくため、その動作に作用する両閉鎖筋に対して、もろに刺激を送ることになります。

メインターゲットとしては、お尻の中臀筋となりますが、股関節外旋六筋の鍛え方としてもおすすめです。

内・外閉鎖筋のストレッチ

最後に両閉鎖筋をケアするためのストレッチ方法も紹介しておきます。閉鎖筋のケアが必要になった時は参考にしてみてください。

閉鎖筋のストレッチ

obturator stretch

閉鎖筋のストレッチのやり方
  • 股関節の内側が床に面するような形で広げていきます
  • この時、膝は曲げ、両足の底が向き合うようにしましょう
  • 両手を肩の下に合わせ、両腕を伸ばして体を支えます
  • 股関節がストレッチされるように、腰に力を入れ、お腹を床の方へ反らせていきます
  • 閉鎖筋辺りがストレッチされているのを感じたところで維持します

もっと詳しく知りたければ〜

次の筋肉も一緒に確認しておくと良いかもしれませんよ!

いかがでしたか?

股関節の筋肉として、有名ではないけど大切な閉鎖筋について紹介してきました。

日常の動作からスポーツでのパフォーマンスアップに大切なので、可能であればストレッチやトレーニングを行ってケアしておくと良さそうですね!

ぴろっきーでした!

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