ルーマニアンデッドリフトとスティッフレッグドデッドリフトのやり方や効果の違い比較

ルーマニアンデッドリフトとスティッフレッグドデッドリフトの、やり方や効果の違いを比較していきます。似ている二つのデッドリフトを比べてみましょう。

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ルーマニアンデッドリフト VS スティッフレッグドデッドリフト

この2つのデッドリフトのバリエーションは、ウェイトトレーニングを行っている人の中でさえも、同じ種目として扱われることがある筋トレ種目。

確かに両者とも、一見すると同じような動作を繰り返し、さらに下背部(腰)や下半身後面を鍛えるために取り組まれるため、同一の筋トレ種目であると勘違いされてしまい易いかと思います。

しかし詳しく両者を比較していくと、やり方に関して小さな違いがあり、その結果、両者の間に特徴的な違いが生まれているのが理解出来るようになります。

今回は、一見すると同じ筋トレ種目に見えてしまう、とても似ている二種類のデッドリフト、ルーマニアンデッドリフトとスティッフレッグドデッドリフトのやり方と効果について、その違いを詳しく比較していきます。

自分の目的毎に、より効果的な筋トレメニューを組めるようになるためにも、この両者の違いを確認してみましょう!

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ルーマニアンデッドリフトとは?

ルーマニアンデッドリフトとは、その名前が示す通り、1984年のロサンゼルスオリンピック重量挙げ90kg級のチャンピオンに輝いた、ルーマニア人のNicu Vladが取り組んでいた為に名付けられたデッドリフトのバリエーション。

膝を伸ばし気味にデッドリフトを行っていくことで、特に太もも裏のハムストリングを中心に鍛え、他にもお尻の大臀筋や背中の脊柱起立筋を鍛えていく効果があるデッドリフトです。

ルーマニアンデッドリフトのやり方

  1. バーベルの前に背すじを伸ばして立ちます
    1. 足幅は腰幅以下にしておきましょう
  2. 上体を前傾させていき、バーベルを握ります
    1. 手幅は肩幅程度にして順手で握り、背すじは伸ばしておきます
    2. 膝は伸ばし気味(軽く曲げる)にして太もも裏を伸ばしておきましょう
  3. 股関節伸展の力で上体を起こしてバーベルを持ち上げていきます
    1. 胸を張って背すじは伸ばしたまま行います
    2. 顔は正面か斜め下を見るようにして、肩は後ろへ引いておきましょう
    3. 体にバーを擦り付けるような感じでバーベルを引き上げていきます
    4. これがスタートのポジションです
  4. 股関節を曲げてバーベルを下げていきます
    1. お尻を後ろへ出来るだけ突き出すように動かしながら行っていきましょう
    2. 上体が床に対して水平程度になるまで、またバーベルは床につく手前ギリギリのところまでが目安です
    3. 膝も多少曲げていきます
  5. その後、股関節伸展の動きで再度上体を起こしていきます
    1. 上体を起こしていく際に、膝も一緒に伸びていくようになります

ルーマニアンデッドリフトの特徴とポイント

ルーマニアンデッドリフトでは、膝を伸ばし気味に行うといった特徴があるものの、完全に膝を伸ばした状態で固定するわけではなく、上体を起こして行くなかで一緒に膝も伸びていくようになります。

また、背すじを伸ばして上体を前傾させていく際には、あくまでも上体が床に水平になる程度までしか倒していかないため、バーベルは完全に地面につくことはなく、バーを下げると言っても、比較的地面からは高い位置がボトムポジション(最も低い位置)になります。

  • 膝は伸ばし気味にするものの、軽く曲げて固定するわけではない
    • 上体を起こしていく際には膝も一緒に伸びていく(動いていく)ようになる
  • 上体は床に水平になる程度までしか前傾させない
    • ボトムポジションでバーベルが床に完全につくことはない

スティッフレッグドデッドリフトとは?

スティッフレッグドデッドリフトとは、その名前にある「スティッフ(stiff)」の意味である「硬くて曲がったり伸びたりしない様」というのが示す通り、脚(leg)を固めた状態で行っていくデッドリフトのバリエーション。

膝を動かさないように固定して(通常は伸ばしたまま)行うことで、特に背中を縦に走行する脊柱起立筋を中心に鍛えるのが特徴。

また他に、サブターゲットとしてハムストリングや大臀筋も鍛えていくことが出来ます。

スティッフレッグドデッドリフトのやり方

  1. バーベルの前に背すじを伸ばして立ちます
    1. 足幅は腰幅以下にしておきましょう
  2. 上体を前傾させていき、地面に置いたバーベルを握ります
    1. 手幅は肩幅程度にして順手で握ります
    2. この時、背すじは必ず伸ばしておきます
    3. 膝は伸ばしたまま(必要であれば軽く曲げる)にしておきます
    4. これがスタートのポジションです
  3. 股関節を伸展させながら上体を起こしてバーベルを持ち上げていきます
    1. 膝は固定したまま動作中は動かないようにしておきます
    2. 胸を張って背すじは伸ばしたまま行いましょう
  4. の後、股関節を曲げてバーベルを下げていきます
    1. 膝は固定して背すじは伸ばしたまま下ろしていきましょう
    2. バーベルは 床手前ギリギリか、床に完全に下ろすまで下げていきます(柔軟性が高い人は床まで下ろし、そうでない人は床の手前まで下ろしていきましょう。膝が動かないように維持することが大切です)
    3. 床に水平になる以上に上体が前傾していくようになります

スティッフレッグドデッドリフトの特徴とポイント

スティッフレッグドデッドリフトは、その特徴として膝を伸ばしたまま固めて(固定して)、バーベルの上げ下げをしていくのがポイント。(※太もも裏の柔軟性が足りない人は、膝を多少曲げても良いが、動作中は多少曲げたまま動かさないようにする)

また、バーベルを床まで下げていくため、上体をかなり深く前傾(床に水平になる以上に倒していく)していく点が、他のデッドリフトには見られない特徴です。

その結果、デッドリフトのバリエーションと言えども、股関節伸展の動作が抑えられ気味になりながら、より体幹の伸展動作(脊柱を反らして上体を伸ばす)が重要な役割を果たしてくることになります。

  • 動作中、膝は動かないように固定しておく
    • 出来れば伸ばしたまま固定しておく
  • バーベルは床につけるかその手前ギリギリまで下げる
    • 上体が床に水平になる以上に深く前傾する

ルーマニアンデッドリフトとスティッフレッグドデッドリフトの違い比較

違い① 下背部の筋トレか下半身の筋トレか

この二つのデッドリフトのバリエーションは、一見するととても似ているようですが、上で紹介したやり方やポイントを見ていくと、実は次のような大きな違いがあることが分かります。

  1. 膝関節動作の有無
  2. バーベルを下ろす深さ(上体を前傾させる深さ)

膝関節動作の有無が生み出す違いについて

まず始めに、膝関節を動かすかどうかという点に関して詳しく見ていった場合にポイントとなるのが、立ち上がる動作には、股関節と膝関節が連動して動くという点。

股関節伸展に関与する筋肉群(大臀筋やハムストリング)を、立ち居の状態で最大限収縮していこうとすると、膝関節を伸ばす筋肉(大腿四頭筋)にも同時に力を入れる必要が出てくる。

※立った姿勢を作り、思い切り臀筋とハムストリングを収縮させて見ましょう。同時に、太もも前面の大腿四頭筋にも力が自然と入るはずです。逆に、大腿四頭筋に力が入らないようにして、臀筋とハムストリングを収縮しようとしても、立ち居では最大限に収縮するのが難しいはずです。

これは、ハムストリングや大腿直筋といった膝関節と股関節をまたいでいる二関節筋によって、股関節と膝関節が連動して動くことに起因するもの。

この結果、股関節伸展の関与する筋肉群を鍛えるためには、可動域は狭いながらも、膝を動かすルーマニアンデッドリフトの方が、膝を固定して動かさないスティッフレッグドデッドリフトより比較的効果が高いと言えることになります。

バーベルを下ろす深さ(上体を前傾させる深さ)について

一方、バーベルを下ろす深さ(上体を前傾させる深さ)を考えた場合、上体を真っ直ぐに伸ばして深く前傾させればさせるほど、その体勢から上体を起こしていく際には、より体幹伸展の主力筋である脊柱起立筋の力が大切になってきます。

その結果、スティッフレッグドデッドリフトの場合、上体が深く前傾することで体幹伸展の力がより必要となると言えることになります。

二つのポイントから見えてくる違いをまとめると

上で見てきた二つのデッドリフトの違いを簡潔にすると、次のようにまとめることが出来ます。

  • ルーマニアンデッドリフト
    • 膝も一緒に伸ばしていくため股関節伸展に関与する筋肉群を最大限に収縮出来る
    • 上体は床に水平になる程度までしか前傾させないため、比較的脊柱起立筋への負荷は低い
    • よって、両者の中で比較すれば「より下半身向け
  • スティッフレッグドデッドリフト
    • 膝は固定しておくため、立ち居では股関節伸展に関与する筋肉群を最大限に収縮するのが難しい
    • 上体を床に水平になる以上に深く前傾させるため、比較的脊柱起立筋への負荷が高い
    • よって、両者の中で比較すれば「より下背部向け

(参照:MUSCLE & FINESS

違い② 扱える負荷の違い

また、上記で見たルーマニアンデッドリフトと、スティッフレッグドデッドリフトの違いは、扱える負荷の違いにも現れてくると言えます。

というのも、より大きな力を出したければ、より多くの筋肉を関与させていくというのが単純明快な方法。

この点を考えた場合、ルーマニアンデッドリフトでは、股関節伸展に関与する大臀筋とハムストリングがスティッフレッグドデッドリフトと比較して、より強く収縮してくることになるため、その分扱える負荷も、より大きなものになってくることになります。

違い③ 競技に向けたトレーニングを行う場合

また、競技(特に重量挙げ)に向けたトレーニングを行う場合、最初に紹介した通り、重量挙げの元チャンピオンがトレーニングとして採用していた、ルーマニアンデッドリフトに取り組んだ方が効果が高いと言えます。

これは、地面から物を持ち上げる際の実際の動作には、ルーマニアンデッドリフトの方がより自然に近い動きになるためであり、それと比較して、スティッフレッグドデッドリフトは、自然な動きとはやや遠ざかってしまうから。

特に、重量挙げの競技であるスナッチクリーン&ジャークにおいては、バーベルを地面から離した後、そこから股関節伸展を行って、さらにバーベルを上に引き上げていく際の股関節伸展の動きと同じ。

このような点を考えた場合、スティッフレッグドデッドリフトと比較して、ルーマニアンデッドリフトの方が、実戦競技に繋がりやすい筋力や力の出し方を鍛えていけるようになると言えます。

デッドリフトの時は何かと便利

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ルーマニアンデッドリフトとスティッフレッグドデッドリフトのやり方や効果の違い比較のまとめ

ルーマニアンデッドリフトとスティッフレッグドデッドリフトについて、それぞれのやり方や、そこから導き出される効果を比較して、両者の違いを見てきました。

両者の動作を比較すると違いは小さいかもしれませんが、それによる効果の違いによって、効果的な利用方法はかなり変わってくることが分かります。

この両者の違いを覚えておいて、自分にとってよりベターな種目を、筋トレメニューに上手く取り入れていくようにしましょう。

ちなみに、

  • 下半身の筋トレを行う日
    • →ルーマニアンデッドリフトを加えて、6~12レップの比較的「低回数高負荷」でハムストリングと大臀筋をメインにトレーニング
  • 背筋(又は体幹)の筋トレを行う日
    • →スティッフレッグドデッドリフトを加えて、10~20レップの比較的「高回数低負荷」で脊柱起立筋をメインにトレーニング

という形で取り入れていくのがおすすめです!

ぴろっきーでした!

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