肩甲下筋とは?ストレッチやトレーニングで痛み対策も!

shoulder muscle 1st

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肩の筋肉といったらどんな筋肉を思い浮かべますか?有名な名前を挙げるとすると、三角筋や僧帽筋といったところだと思います。

その三角筋や僧帽筋が、いわゆるアウターマッスル(表層筋)だとして、肩関節の周りにあるインナーマッスル(深層筋)については知っていますか?

この質問を受けて、ローテーターカフと言えた人は、結構な筋肉・筋トレ上級者ですね!しかし、今日お話しするのは、ローテーターカフをさらに細かく分けた筋肉の一つ、肩甲下筋についてです。

筋トレや筋肉に詳しくても、よっぽど肩の痛みを覚えたか、何かの障害が起こらないと名前すら聞くことがないと思われる、この肩甲下筋について、特徴やストレッチ方法、さらにはトレーニング方法まで紹介していきます。

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肩甲下筋(けんこうかきん)とは

subscapularis photo

肩甲下筋とは、肩のインナーマッスルの一つで、ローテーターカフ(肩甲下筋、棘上筋、棘下筋、小円筋の総称)と呼ばれる腕を捻ったり、肩関節を引きつけてしっかりと固定させている、筋群の一つです。このローテーターカフの中では他の三つの筋肉が、肩甲骨後面にあるのに対して唯一、肩甲骨の前面から起こる三角形の筋肉です。

英語名は、”subscapularis”となり、「〜の下」を意味する”sub”と「肩甲骨」を意味する”scapula”が組み合わさって出来た単語です。

主な役割としては、その他のローテーターカフの筋肉と共に、上腕骨を引きつけることによって肩関節の安定化を支えながら、上腕回旋に関与しています。肩の前面に位置しているため、回旋の中でも、内旋の動き(上腕を内側へ回していく動作)の主力筋として働きます。

肩甲下筋の主な役割

1)肩関節の内旋・・・上腕を回転軸にして肩を内向きに回す

2)肩関節の安定・・・肩を安定させる働き

3)肩関節の水平内転・・・水平面で腕を後方から前方へ動かす

肩関節を前面から固定して、腕を内側へ回す時に活躍する筋肉と覚えておくと良いでしょう。

肩甲下筋のまとめ

筋肉データ 肩甲下筋のまとめ
支配神経 肩甲下神経(C5~C6)
起始 肩甲骨の前面、肩甲下窩
停止 上腕骨の小結節、小結節稜の上部
筋体積 319㎤
PCSA(注1) 35.7㎤
筋線維長 8.9cm
速筋:遅筋 (%) NA
(注1)「生理学的筋横断面積」の略称。基本的に筋肉が発揮できる力はPCSAに比例する
【参照:プロが教える 筋肉のしくみ・はたらきパーフェクト事典

肩甲下筋の機能と働き

日常生活において

肩甲下筋の主な働きとしては、肩の関節の安定、腕の回旋(特に内旋)動作の2つになります。

そのため、まず、腕を振り回した場合などにも肩が外れない大きな理由として、この肩甲下筋の働きが挙げられます。それ以外にも、日常的に腕を振る動作や、内側へ持ってくる動作で活躍しています。

具体例を挙げるとすると、うちわを扇いでいる時や、顔の前で「いやいや」の意味で手を横に振る動作、他には、トイレに行った際にお尻を拭く動作などで働きます。

スポーツや運動において

スポーツや運動において、肩甲下筋の働きをイメージしやすいのが投球動作のある運動です。例えば、野球のピッチングや水球でボールを投げる時などがそれに当たります。

他にも同じような動作として、やり投げの投てきやテニスのフォアハンド、バトミントンのスイング、水泳のクロール、そして腕相撲などもあり、それぞれの運動動作で肩甲下筋が活躍しているのです。

これらスポーツで腕の内旋動作を強化したり、肩が外れないようにするためにも、肩甲下筋を日頃から筋トレやトレーニングしておくことは重要になります。

baseball pitcher

肩甲下筋の特徴

ダイナミックな動きをサポートしている!

肩周りにある筋肉、例えば三角筋や僧帽筋は一見、面積が広くないのでそこまで大きな筋肉と言う印象がありませんが、実は体積で見ると上半身で最も大きい筋肉なんです。

そんな表層にあるパワフルな筋肉の動きはとてもダイナミック。激しい動作や運動を続けていると、いつ肩の関節が外れてしまうか怖くてたまったもんじゃありません。

そんなダイナミックな肩の動きを、関節を安定させてサポートしているのが、肩甲下筋を含めたローテーターカフです。

特にその中でも肩甲下筋は、唯一肩の前面から上腕骨を引きつけて、肩関節を安定させているため、肩のパワフルな動作を行う上で、最も大切な筋肉と言っても過言ではない筋肉なんです。

support dynamic move

肩甲下筋が肩の痛みを引き起こす?

肩の痛みと言っても、様々なものがあります。もちろんその全てに肩甲下筋が関与しているわけではないですが、実はこの肩甲下筋は、結構面倒臭い肩の筋肉なんです。

どういうことかというと、肩の筋肉の中でも基本的に、最初におかしくなりやすく、その他の筋肉との不調和を引き起こします。しかも、肩のみならず肩から手首までに掛けての痛みに関与していることもあります。多くの肩の痛みには、基本的に関与していると思われるので、本当に面倒臭い筋肉です。

そしてさらに面倒臭いのが、肩甲下筋の位置です。この筋肉は肩甲骨とあばら骨の間にあり、インナーマッスルでもあるため、基本的に表からダイレクトにマッサージすることは出来ません。

そのため、肩甲下筋が問題を起こした場合は、肩甲下筋を伸ばしていくようなストレッチをしたり、普段から肩甲下筋を筋トレやトレーニングして、肩甲下筋の痛み予防をしておくことが大切です。

肩の筋肉

肩甲下筋のストッチを紹介

肩甲下筋の痛みが発生した時や、肩甲下筋の痛み防止のために、いくつか肩甲下筋に効くストレッチ方法を見ていきましょう。

座って肩甲下筋をストレッチ!

  1. 机、又はテーブルがあれば椅子を前に持ってきて座ります
  2. ストレッチしたい方の腕を机又はテーブルに乗せて横向きになります
  3. 顔を床の方へ向けていきます(この時背筋を伸ばして顔を下へ向ければ向けるほど強力になる)
  4. その状態を10秒程度キープしましょう

subscapularis stretch 1

肩甲下筋のストレッチ効果

肩甲下筋が動かないように固定した状態で、上体を前へ倒していくので、効かせたい側の肩甲下筋をもろに伸ばしていける効果があります。椅子に座りながら行え、オフィスなどでも出来るのでおすすめです。

立って肩甲下筋をストレッチ!

  1. 柱やドアの端に、ストレッチしたい方の腕を肘を曲げてつけます
  2. 前方へ気持ち体重を乗せるか、顔を床の方へ向かせていきます
  3. 10秒程度キープしましょう

subscapularis stretch 2

肩甲下筋のストレッチ効果

座って肩甲下筋のストレッチをやる場合と一緒で、肩甲下筋を固定した状態で、前方へ負荷を掛けていくことにより、肩甲下筋をストレッチ出来ます。この方法であれば、場所を特に問わず出来るので、隙間時間に行うと良いでしょう。

両肩の肩甲下筋をストレッチ!

  1. 肩幅より多少広めのドアや2つの柱の間に立ちましょう
  2. 両腕を肘を曲げてドアの両端か、柱へつけて固定します
  3. そうしたら体重を前方へかけていき、肩甲下筋がストレッチしているのを感じましょう
  4. 10秒程度キープしてください

subscapularis stretch 3

肩甲下筋のストレッチ効果

両方の肩甲下筋を固定して、ストレッチ出来るので効率的にストレッチ出来る効果があります。相応しい場所がなかなかない場合は、片側の肩甲下筋をそれぞれストレッチするようにしましょう。

肩甲下筋のトレーニングおすすめ紹介

最後に肩甲下筋のトレーニング方法の中でもおすすめな筋トレを、いくつか見ていきましょう。肩甲下筋の不調をきたさないためにも、日頃から肩甲下筋のトレーニングや筋トレを行っておくと良さそうです。

肩甲下筋トレーニング ① チューブインターナルローテーション

  1. トレーニングチューブを適当な場所へ固定したら鍛えたい側の手で握ります
  2. 脇を締めて上腕部を固定したら肩を内側へ捻ってチューブを引っ張っていきます
  3. ゆっくりと肩を痛めないように戻しましょう

インワードローテーション

肩甲下筋へのトレーニング効果

肘を固定して、水平に肩関節が内旋することで可動域も広がり、肩甲下筋を刺激する効果があります。この動きであればメインで働く筋肉も肩甲下筋となるので、肩甲下筋をダイレクトにトレーニングしたい場合におすすめです。

トレーニングチューブは、内旋すればするほど負荷が大きくなるので、チューブの長さを調整したりして、上手にトレーニングしましょう。

肩甲下筋トレーニング ② ダンベルインターナルローテーション

  1. 床に仰向けになったら片手にダンベルを持ちましょう
  2. ダンベルを持った方の肘を90度に曲げて肩のラインと一直線になるように(ダンベルが頭の斜め横くらいに来る感じ)します
  3. 肘は固定したままダンベルを持ち上げていきます(前腕と床が垂直になるまで)
  4. その後、ゆっくりと戻していきましょう

スライド1

肩甲下筋へのトレーニング効果

負荷の大きいダンベルを利用して、肩の内旋運動を行うことで肩甲下筋をより刺激する効果がある筋トレです。水平動作と比べて縦の動きになるので、肩甲下筋へ別に刺激を加えられる効果もあります。この動作での主動筋も肩甲下筋なので、ダイレクトに効かせられるのも特徴です。

肩甲下筋トレーニング ③ ケーブルインターナルローテーション

  1. 脇をしっかりと締めて肘を90度に曲げ、ケーブルマシンのケーブルを待ちます(この際ケーブルを引っ張った時にケーブルが地面と水平になるようにする)
  2. 脇と肘は固定したままで肩を捻りながらお腹につくくらいまで内旋していきます
  3. 肩を怪我しないようにゆっくりと戻していきます

cable internal rotation

肩甲下筋へのトレーニング効果

トレーニングチューブのインターナルローテーションと同様に、水平に肩関節を内旋させることが出来るので、可動域を広くしながら肩甲下筋を鍛えていくことが出来ます。チューブに比べて、内旋開始時から負荷がかかるので、より自然な形で肩甲下筋を鍛えることができるでしょう。

これ本当!?

もっと筋肉や筋トレについて知りたくない?

肩甲下筋とは?ストレッチやトレーニングで痛み対策も!のまとめ

肩の筋肉として知らなかった人も多いと思われる肩甲下筋ですが、意外と大切な働きをしているんですね。日常生活から運動まで肩甲下筋を筋トレしておくことで色々と効果がありそうですが、なにより肩の不調の防止のためにも、トレーニングやストレッチをしておくと良さそうです。

今回紹介したストレッチやトレーニングも参考に、肩甲下筋と上手に付き合っていきましょう!

ぴろっきーでした!

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