回外筋とは?回外筋症候群予防にもトレーニングやストレッチを!

supinator muscle 1st

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前腕の筋肉には手首を動かす筋肉や、肘先を動かす筋肉など、多くの筋肉があります。

その中でも最も有名な筋肉と言えば、前腕前面外側にあり、比較的体積も大きな腕橈骨筋だと思いますが、他にも沢山の筋肉があります。

例えば、前回触れた、前腕を内側へ捻ったりする働きがある円回内筋。この筋肉は名前こそ知らないかと思いますが、意外に大切な筋肉でした。

そして、内側へ捻る筋肉があるということは、もちろん外側へ捻っていく筋肉もあります。今回の主役が、その前腕を外側へ捻る筋肉の回外筋です。

この回外筋、常日頃から筋トレをやって筋肉を意識している人も知らないことがほとんど。よっぽど筋肉に詳しい人じゃないと、初めて耳にする筋肉かもしれませんね。

今回は回外筋に焦点を当てて、回外筋の基本情報、特徴、そして効果のあるストレッチやトレーニング方法について見ていこうと思います。

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回外筋(かいがいきん)とは?

左上のsupinator muscleが回外筋

左上のsupinator muscleが回外筋

回外筋は前腕の肘寄りの、後面外側に位置している筋肉で、前腕にある橈骨の一部を巻き込むように覆い、付着している筋肉です。

既に触れている通り、回外筋はその名前が示す通り、前腕の肘先部分を外側に捻っていく(回外)役割をしており、上腕二頭筋のサポートを得ながら、前腕の回外動作の主力筋として働いています。

ちなみに前腕の回内(内側へ捻る動作)の主力筋である、円回内筋と方形回内筋とは拮抗筋の関係であり、また、前腕前面の肘寄りに位置している円回内筋とは、存在している場所からも真逆の筋肉であるとイメージが付きやすい筋肉です。

英語名は”supinator”となり、ラテン語の”supino”(後ろに曲げる)から派生している言葉です。

回外筋の主な役割
  • 前腕の回外
    • 手のひらを下に向けた状態から、前腕部を捻って上に向ける

回外筋の機能と役割(作用)例

回外筋は前腕を外側へ捻るという作用がありますが、その動作は日常生活やスポーツにおいて、どのような場面で使われているのでしょうか?

簡単に確認してみましょう。

回外筋の作用
  • 日常生活において
    • 右手の場合、容器のフタを閉めたりドライバーを回してネジを閉める際
    • ガチャガチャを捻る時の前腕の動き
  • スポーツや運動において
    • テニスのバックハンド
    • 野球においてバッティングの引き手として
    • 居合で刀を鞘から抜く動作

前腕の後面外側にあり、肘から先を外側へ捻るための筋肉と覚えておきましょう。

回外筋のまとめ

筋肉データ 回外筋のまとめ
筋群 前腕回内筋
支配神経 橈骨神経(C5~C6)
起始 上腕骨の外側上顆 / 尺骨の回外筋綾、外側側副靭帯、橈骨輪状靭帯
停止 橈骨の近位外側面
筋体積 34㎤
PCSA(注1) 5.7㎤
筋線維長 6.0cm
速筋:遅筋 (%) NA
(注1)「生理学的筋横断面積」の略称。基本的に筋肉が発揮できる力はPCSAに比例する
【参照:プロが教える 筋肉のしくみ・はたらきパーフェクト事典

回外筋の知っ得情報

supinator muscle info

回外筋症候群について

次のような症状に悩んでいる場合、もしかしたら、回外筋症候群かもしれません。

  • 肘先を回そうとするとなぜか腕が痛む
  • 指が思ったように伸ばせない
  • 肘のあたりが痛い、そのため肘が伸ばしにくい

回外筋に関係する障害として、回外筋症候群というものがあります。回外筋を普段の生活の中、又は運動によって使いすぎた場合、筋肉に炎症が起きたり、緊張によって硬化してしまうことがあります。

すると、回外筋を貫通するように通り、指を伸ばす筋肉に繋がる後骨間神経を圧迫することになります。

この神経が圧迫された結果、上で示したような症状が現れ、この回外筋症候群を引き起こすことになるのです。

ネジを締める/フタを締める時に見る回外と回内の力の差

前腕を回外する時の力と、回内する時の力を比べた場合、海外する力の方が20%以上強いと言われています。

この筋力の差を、日常の生活の中でも確認することができます。

大半の人は右利きになりますが、ネジを閉めたり瓶のフタを閉めたりする時は、基本的に外へ捻っていくことが多いかと思います。

というのも、締めるという動作と緩めるという動作を比較した場合、締める動作の方が強い力を必要とします。

そのため、こういった日常の動作の中でも回外と回内の力の差というが、実によく組み込まれているんですね。

ダンベルカールで回外筋を使う場合と使わない場合の違い

肘を曲げてダンベルを上に持ち上げていく、筋トレの代表的な種目であるダンベルカール

このダンベルカールを行う際に、回外筋を使うか使わないかで、ダンベルカールがターゲットとする上腕二頭筋への効き方が変わってきます。

まず、ダンベルを最初に握る時は、基本的に手のひらが体の方(内側)に向いていることになるかと思いますが、そのまま前腕を外に捻らないでダンベルを上げていく場合(ハンマーカールとも言う)、主に刺激が入るのは前腕の腕橈骨筋となります。

それに対して、ダンベルを上げていく際に、前腕を外へ捻りながら、手のひらが上に向くようにして行っていくと、上腕二頭筋により強烈な刺激が入ることになります。

この回外筋と上腕二頭筋の関係を覚えておくと、筋トレの時に効果をコントロールすることが可能になります。

回外筋のストレッチ

回外筋を普段からよく使う人は、簡単な回外筋のストレッチを覚えておきましょう。これさえ知っておけば、回外筋の障害リスクを減らすことに繋がるでしょう。

回外筋のストレッチ

回外筋のストレッチのやり方

  • 回外筋のストレッチをしたい方の肘を曲げ、前腕が床と平行になるようにします
  • 手のひらを床の方へ向けたら、手のひらの小指側をもう一方の手で握ります
  • 握った手で手のひらを外側へ返すように引っ張ります
  • 回外筋のストレッチを感じる場所で数十秒間停止しましょう

回外筋のトレーニング

回外筋は野球やテニスなどの上半身を使うボール競技では、なくてはならない筋肉でもあります。

特にバッティングやスイングの際のリードを回外筋も一緒に担っているため、普段から回外筋を筋トレしておくことは、これらスポーツでも役立つはずです。

回外筋に効くおすすめのトレーニング方法を一つ紹介しておきます。

スピネーションで回外筋のトレーニング

supination training

トレーニング方法

  1. 肘を曲げて前腕が床と平行になるようにしたら、ダンベルシャフトやハンマーの端を握ります(ダンベルの場合は、片端のプレートを取っておきましょう)。
  2. そのハンマーやダンベルシャフトを、前腕を外側へ捻りながら直角になる程度まで回していきます。
  3. ゆっくりと元の位置に戻していき、繰り返します。

回外筋への筋トレ効果

前腕を回外する動作に遠心力を使った負荷を加えることで、回外筋へ大きな刺激を与えることが出来る筋トレです。

可変式のダンベルであれば、負荷を調整することも簡単です。より大きな負荷でトレーニングしいたい場合は、プレートを重くしていきましょう。

また、普段から野球などをやっている人は、ダンベルやハンマーの代わりに野球のバットの端を持って行ってみるのも効果がありますよ。

一緒に確認しておきたい筋肉について

いかがでしたか?

今回は、前腕を外に捻る動作で大切な回外筋について紹介してきました。

回外筋は、一見地味な筋肉ですが、特に腕を使う作業が多い人やスポーツ選手にとってはとても重要な働きをしている筋肉です。

回外筋症候群にならないためにも、そして腕の動作を効率的にするためにも、普段から簡単なストレッチやトレーニングをしておくのも良さそうですね。

ぴろっきーでした!

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