ウェイトリフティングとパワーリフティングの違いとは?

ウェイトリフティングとパワーリフティングの違いを考察していきます。一見してすぐに分かる違いから、科学的に見ていくと分かる驚きの違いまでを比較していきます。

powerlifting-vs-weightlifting

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ウェイトリフティングとパワーリフティングの違いをすぐに説明できますか?

現在筋トレをやっていたとしても、多くの人がウェイトリフティングとパワーリフティングの違いをはっきりと説明出来ないのではないかと思います。

むしろ、両者を同一のものと理解してしまっているかもしれません。

しかし、実はウェイトリフティングとパワーリフティングはそれぞれ異なったもの。筋トレの経験者であっても、この二つに関わっていない限り理解する必要もないため、その違いが曖昧になのはしょうがないことだと思います。

それでも、中にはその二つの違いを知りたい人もいるはず。

今回はそのウェイトリフティングとパワーリフティングの違いを、一度しっかりと分かりやすくまとめていこうと思います。

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ウェイトリフティングとパワーリフティングの基本的な違い

OK weight lifting vs power lifting

競技としての違い

ウェイトリフティングとパワーリフティングの違いとして、まずそもそもの競技としての違いがあります。

ウェイトリフティングはいわゆる「重量挙げ」と呼ばれるもので、正式な形でオリンピックに採用されている競技。重量挙げと聞けば、多くの人がイメージ出来るものかと思います。

それに対してパワーリフティングは、現在のところ(2016年現在)、オリンピックの正式種目としてはまだ認められておらず、オリンピックへの今後の採用が期待されています。

  • ウェイトリフティング
    • オリンピックの正式種目として採用されている競技
  • パワーリフティング
    • オリンピックの種目ではない(2016年現在)

リフティングの違い

また、ウェイトリフティングとパワーリフティングの違いとして、行うリフティングも異なってくることになります。

ウェイトリフティングでは、二つの種目、スナッチ」と「クリーン&ジャークという、高重量のウェイトを床から頭上に持ち上げるリフティングを行っていきます。

スナッチは「一連の動作」で床から頭上に一気に上げるのに対して、クリーン&ジャークは、床から肩、肩から頭上の二つの動作で上げていきます。

その二つの種目をそれぞれ3回ずつ行い、各種目で持ち上げられた最高重量を合計した点数で、競い合っていくことになります。一つの種目で3回とも失敗すると失格になります。

それに対してパワーリフティングでは、スクワットベンチプレスデッドリフトの3つの種目から構成されています。ウェイトリフティングのように、いずれの種目でもウェイトを頭上に持っていくことはありません

また、ルールとしては3種目をそれぞれ3回ずつ行い、各種目で持ち上げた最高重量を合計した点数で競い合っていきます。一つの種目で3回とも失敗すると失格になります。

  • ウェイトリフティング
    • スナッチとクリーン&ジャークの2種目から構成
    • それぞれ床から頭上まで重量を上げていく競技になる
    • それぞれ3回の試技を行い合計得点で競う
  • パワーリフティング
    • スクワット・ベンチプレス・デッドリフトの3種目から構成
    • 重量を頭上に上げていく競技は含まれていない
    • それぞれ3回の試技を行い合計得点で競う

ウェイトリフティングとパワーリフティングの挙上スピード

OK power lifting

パワーリフティングの一場面

また、ウェイトリフティングとパワーリフティングは、競技としての違いや、構成されるリフティングの違いといったこと以外に、リフトの速さ(挙上スピード)に関しても、違いを確認出来ます。

ウェイトリフティングでの挙上は爆発的な動作で素早く行われるのに対して、パワーリフティングでは、もう少しじっくりとゆっくりとしたテンポで、しかし確実に挙上を行っていくことになります。

ミスの発生確率も異なる

その挙上スピードの違いによって、ウェイトリフティングとパワーリフティングを比較すると、ミスの発生する割合も変わってきます。

ウェイトリフティングにおけるミスは比較的多く、パワーリフティングではミスがとても少ないと言えるかと思います。

このミスの発生確率は、もちろん行う種目が違うといった点も原因の一つ(※パワーリフティングのテクニックの方がシンプル)として考えられますが、それ以上に、リフトを成功させるためにどれだけ時間をかけることができるかという点が、大きな原因になってくるかと思います。

ウェイトリフティング

スナッチ、クリーン又はジャークを開始していくとき、正しい流れで行わなかったり、正しい順に関節が開いていかなかったりすると、挙上は失敗します。

そして、それぞれの挙上の動きにかける時間はわずか1秒ほど。つまり、スタートのポジションが悪くても直す時間はないということ。これがミスへつながる原因の一つです。

また、ウェイトリフティングでは筋力もさることながら「全身の筋肉を如何に連携させて爆発的な力を出していくか」?その神経の働きがとても重要。

結果として、リフターの1RMに対してウェイトの比重が高ければ、負荷で運動神経路が働きにくくなり、これによってもミスをする確率が高くなるのです。

真剣勝負の競技でも、ウェイトリフティングにおけるミスは頻繁に起こります。世界チャンピオン大会レベルから国内大会レベルまで、リフトの50%は失敗に終わるとさえ言われます。

パワーリフティング

それに比べてパワーリフティングの場合、もう少し時間に余裕があるため、挙上する際にバーのもち方や姿勢を一旦調整することも出来ます。(もちろん設定したウェイトが重すぎることで、力が足りなくなってしまい、調整する余裕がない時だってあります)

また、挙上のスピードがゆっくりになることで、リフティングの最中に肘や膝を利用して微調整しやすくなり、結果的に設定重量さえ間違えなければ、最後まで挙上を成功させやすくなります。

  • ウェイトリフティング
    • 挙上スピードが比較的速い
    • ミスする確率が高い
    • 挙上時間が短いためポジションが悪くても修正することが出来ない
    • 筋力以外にも全身の筋肉の連携と神経の連携が大切。超高重量のウェイトを扱う場合、運動の神経路に余裕がなくなってしまうことでもミスが発生しやすくなる。
  • パワーリフティング
    •  挙上スピードが比較的遅い
    • ミスする確率が低い
    • 挙上時間に余裕があるため、ポジションが悪ければ修正をすることが可能
    • リフティング中に肘や膝を微調整することで挙上の失敗をしにくい

ウェイトリフティングとパワーリフティングで使う筋肉のタイプ

OK weight lifting

ウェイトリフティングの一場面

次に、それぞれのリフトをするときに使う筋肉のタイプについて見ていきましょう。

ウェイトリフティングには速筋繊維が必要なのは周知の事実。あれだけ素早い動きで、高重量のウェイトを瞬間的に持ち上げていくためには、強力な瞬発力が必要になるため、瞬発力を司る速筋繊維が必要になってくるのは明白です。

それに対してパワーリフティングの場合、挙上スピードが比較的ゆっくりなため、リフティングの知識が豊富でない人は、テンポがゆっくりのパワーリフティングでは、持久力を司る遅筋繊維に切り替わると感覚的に思う人が多いよう。

しかし、実際はパワーリフティングにおいても速筋繊維を使っています。

もちろん、この二つのリフティングはそもそもの競技や種目自体が異なるため、関与してくる筋肉は変わって来ますが、どちらとも同じタイプの筋肉を利用していくことになると言えるのです。

  • ウェイトリフティングもパワーリフティングも速筋繊維を使っていく

ウェイトリフティングとパワーリフティングで生み出されるエネルギーの違い

OK energy production

ウェイトリフティングとパワーリフティングは、見た目の違い以外にも、もう少し科学的な視点で見ていくと、生み出されるエネルギーに関して大きな違いを見つけることが出来ます。

実はその名前に反して、ウェイトリフティングの方が、「パワー」と冠されているパワーリフティングより大きなエネルギーを生み出すことになります。

まずウェイトリフティングでは、床から膝まで重量を持ち上げる一段階目(ファースト・プル)と、膝から頭上まで上げる二段階目(セカンド・プル)の動作があるわけですが、スナッチであろうがクリーン&ジャークであろうが、このセカンドプルで生み出されるエネルギーは、男性の場合、体重1kgあたり平均して52ワット。

それに対してパワーリフティングで行う3つの種目では、男性の体重1kgあたり、平均して12ワットのエネルギーが生み出されることになります。

つまり、名前にはパワーとついているパワーリフティングに比べて、ウェイトリフティングの方が、4倍以上も大きなパワー(注)を必要としていくと言え、また、このことからパワーリフティングはパワーの競技というより、より純粋な筋力の強さを測る競技だと言えるでしょう。

(注釈:※パワー=筋力×動作スピード)

(参照:T NATION

  • ウェイトリフティング
    • セカンドプルで生み出されるエネルギーは男性の体重1kgあたり約52ワット
    • よりパワーの競技
  • パワーリフティング
    • 3つの種目で生み出されるエネルギーは男性の体重1kgあたり約12ワット
    • より純粋な筋力の競技

どちらのトレーニングでもあると良さそうじゃない?

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ウェイトリフティングとパワーリフティングの違いとは?のまとめ

ウェイトリフティングとパワーリフティングの違いについて、基本的な違いから、挙上スピードの違い、使う筋肉のタイプ、そして生み出されるエネルギーについて考察してきました。

ウェイトリフティングとパワーリフティングは、混同されてしまうことが良くありますが、実は全くの別物。

しかし、なかなかその違いについて詳しく紹介されている情報がないのも事実です。

今回見てきた点以外にも両者には多くの違いがありますが、基本的な部分では紹介したポイントをおさえておけば問題ないかと思います。

筋トレを行っていてリフティング競技の参加に興味を持っているなら、ウェイトリフティングとパワーリフティングの違いを理解して、興味がある方を目指して見ると良いかもです!

ぴろっきーでした!

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