下半身の筋トレって言えば、太もものトレーニングだったり、お尻のトレーニングだったりという場合が多いかと思います。
人によっては、ふくらはぎの筋トレのことを思い浮かべる人もいるかもしれません。
しかし、足首の鍛え方となると、途端にイメージ出来る人が少なくなると思います。
実際、足首の筋トレと聞いて、今すぐにパッと思いつくトレーニング方法を知っていますか?
恐らく多くの人が、足首の筋トレと聞いても、どんなトレーニング方法や鍛え方があるのか、すぐには思いつかないかと思います。
そこで、今回は、足首の強化に最適なおすすめのトレーニング方法をいくつか紹介していこうと思います。
足首が大切な理由も簡単に説明していくので、少しでも気になった人は早速チェックしていってみましょう。
足首を筋トレで強化することが大切な理由
構造的な視点から
アクティブに身体を動かすには、それぞれの関節周りが安定して、バランスが取れていることが必要です。それがなければ身体運動において、高いパフォーマンスを発揮することができません。
そして、関節の安定化を図る上で、靭帯は骨と骨をつなぎ、大きな役割を担っています。また筋肉も、筋腹から伸びる健によって骨に繋がることで、関節の動きを可能にしながら、その安定化にも貢献しています。
足首の場合も同じで、足首にある複数の骨をつないでいる靭帯が、足首の正常な動きにとって必要になりますが、同時に足首の運動には足首の動きに貢献する筋肉も大切になってきます。
つまり、それらの筋肉を強化することで、パフォーマンスを向上させたり、怪我を防いだりといったことに繋がってきます。
大きな負担にも耐えられるようになる
アスリートが走ったりジャンプしたりする時、足首やその周りの筋肉には非常に大きな負荷がかかっています。
しかし、足首の筋肉が強ければ、より大きな負荷に耐えることが出来、怪我のリスクを減らすことが可能になります。
また同時に、膝から下の筋肉を強化することで、足首の怪我を減らすことだけでなく、シンスプリント(下腿内側に慢性的な痛みが起こる症状)やアキレス腱炎などの慢性的な症状の予防にもつながります。
固有受容(固有受容性感覚)
固有受容という言葉を聞いたことがないかもしれませんが、固有受容とは一言で表現すると「身体の位置感覚」。もう少し詳しく説明すれば、関節の位置関係や、それに関わる筋肉の動きなどを知覚する能力や感覚のことを指します。
例えば、足首を捻りそうな体勢になった時、固有受容性が高い状態だと「危ない」という感覚を持つことで、実際に怪我をするリスクを減らすことができたり、運動をしている時に、感覚的にどのような身体の動きがベストか感じることで、パフォーマンス向上にもつながります。
この感覚が優れた人は、自分の身体を効果的にコントロールすることができます。
特にバスケットボールやサッカーなどのスポーツでこの力が発揮されやすいのですが、他のスポーツや筋トレでもメリットがあると言えるでしょう。
特に足首に関しては、この固有受容がそこまで発達していない場合が多いのにも関わらず、立ち姿勢の起点となっているため、この部分の固有受容を筋トレを通して強化していくことは、案外大切だったりします。
足首の筋トレにおすすめなトレーニング
さて、足首の強化が大切な理由を簡単に確認出来たところで、早速足首の鍛え方としておすすめな筋トレ種目をいくつか確認していきましょう。
足首の筋トレ① カーフレイズ
足首周辺の筋肉を強化する筋トレとして、一般的にも人気のカーフレイズを行ってみましょう。カーフレイズは、ふくらはぎの筋肉の強化に有効ですが、足首の関節の動きをサポートしている筋肉も一緒に強化していくことができます。
- お尻の幅に足を開いて立ちましょう
- カカトをゆっくりと床から離して上げていきます
- ゆっくりとカカトを地面に戻していきます(何かの段差を利用している場合などは、その段差の水平位置からさらに低くカカトを下げていく)
- 3秒に1往復するスピードで20回程度繰り返していきましょう
足首の筋トレ② クォータースクワットジャンプ
筋肉の収縮速度を速めながら運動をし、瞬発力を高めるトレーニングであるプライオメトリクスの原理を元に、通常より浅めのスクワットから上に思いっきりジャンプしていくトレーニングです。
- スクワットを開始する姿勢になります(肩幅程度で直立)
- 膝を軽く曲げる程度で、浅く腰を下ろしていきます
- 足首のスナップを使って、上にジャンプしていきます
- 静かに着地します
- 10~15回程度繰り返していきましょう
足首の筋トレ③ シザーランジ
こちらもプライオメトリクスの原理を利用した、足首の鍛え方です。下半身の強化に人気のランジにちょっとした工夫を加えることで、足首強化に役立つトレーニングに変えることが出来ます。
- ランジの姿勢(前に出した片脚に体重が乗って腰を落とした状態)になります
- そのまま両足のつま先のスナップを意識しながら上にジャンプします
- 空中で脚を入れ替えて、反対の脚が前に来るようにして静かに着地します
- 10~15回繰り返していきましょう
足首の筋トレ④ バンドプランターフレクション(底屈)
レジスタンスバンドやトレーニングチューブを、つま先裏に引っ掛けることで、足首の底屈(足首を伸ばしてつま先を下方に振る運動)に関連する筋肉を強化していきます。この部分を強化することで、足首が内側に回り過ぎたりするのを防ぐことにもなります。
- 強化したい方の脚を伸ばして床に座りましょう
- つま先裏の母子球辺りにレジスタンスバンドかトレーニングチューブを引っ掛けます
- そのバンドを握って、バンドをしっかりと張った状態を作ります
- ゆっくりと足首を前方へ伸ばしていき、その後ゆっくりと戻していきましょう
- 20回程度繰り返したら、逆側も行います
足首の筋トレ⑤ バンドドルシフレクション(背屈)
この足首の鍛え方もレジスタンスバンドやトレーニングチューブを利用しますが、上のプランターフレクションとは逆の背屈(足の甲側へつま先を反らしていく運動)に関連する筋肉の強化を図ります。
- レジスタンスバンドかトレーニグチューブの両端を何処かに固定するか、パートナーへ持ってもらいます
- そのバンドの中央部を引っ張り、足の甲側へ引っ掛けます
- この時バンドがしっかりと張っている状態を作ります
- ゆっくりとつま先を足の甲側へ反らしていき、ゆっくりと元の位置へ戻していきます
- 20回程度繰り返したら、逆側も行います
足首の筋トレ⑥ アンクルインバージョン・エバージョン
上記二つは足首を前後へ動かす筋トレでしたが、レジスタンスバンドやトレーニングチューブを同じように利用して、左右の動きも筋トレしてみましょう。
アンクルインバージョン
バンドやチューブを固定するか、誰かに持ってもらい、足のつま先内側へ引っ掛けたら、足首を内側へ倒していくトレーニングです。
アンクルエバージョン
同じように固定したバンドやチューブを、つま先外側へ引っ掛けて、足首を外側へ動かしていくトレーニングです。
足首の筋トレ⑦ ヒールウォーク
自分の体重を利用して、足首の前方をサポートする筋肉を刺激することが出来る筋トレです。必要であれば、両手にダンベルを持って負荷を追加したり、裸足で行うことも可能です。
- 両足のつま先を上げ、両足のカカトで立った状態を作ります
- つま先を常に空中に上げたままの状態で歩いていきましょう
- 適当な距離を歩いてみます
足首の筋トレ⑧ シングルレッグメディシンボールトス
トレーニング道具の一つであるメディシンボールを利用し、トレーニングと一緒に楽しんで足首強化を図れる鍛え方です。同時に、バランス強化にもなり、身体能力の向上を目指します。
- トレーニングパートナーと向き合う様にして片足で立ちます
- メディシンボールを軽くお互いに投げ合います
- 足首をさらに強化するために、つま先立ちになるのもありです。
- 60秒間繰り返していきましょう
足首の筋トレ⑨ シングルレッググッドモーニング
グッドモーニングは直立の状態から体を前傾させていき、腰をトレーニングする筋トレですが、片足で行うことで、より足首への負荷を大きくし、足首の鍛え方としても有効になります。また、バランス力も同時に鍛えることが可能になります。
- バーベルを担いだら片足立ちになります
- 胸を張り、背中を自然な形で真っ直ぐにしたまま上半身を前傾させていきます
- 上半身が床と平行になったところで、ゆっくりと元に戻していきます
- 足首をさらに強化するためにつま先立ちでも試してみましょう
- これを15回程度繰り返していきます
次の筋トレ記事もおすすめ!
- 瞬発力を高めるにはお尻を鍛えるべき!筋トレやストレッチ情報もあり!
- 「スクワットの膝の痛み」膝が痛むなら確認しておきたいこと!
- インナーサイとアウターサイのマシントレーニングで下半身を筋トレ!?
- 片足立ちバランスのトレーニング&テスト|できない?それは何かの予兆かも!?
足首の筋トレ!トレーニングにおすすめな鍛え方で強化を図ろう!のまとめ
足首の鍛え方は、普段の筋トレの中でも見過ごされがちですが、意外に大切な部分だったりします。
もしも足首を強化したいと思っているなら、今回紹介したことを参考に、トレーニングをしていってみてください。
足首が強くなって、日々の運動にも役立つと思いますよ!
筋トレキャンプでした!