バスケの筋トレメニューに取り入れたい、ジムで可能な下半身から上半身までのトレーニング方法を紹介していきます。バスケのパフォーマンスアップのためにも参考にしてみましょう。
バスケットボールの筋トレメニューに取り組んでいますか?
バスケットボールではテクニックもさることながら、昔に比べ、スピードや瞬発力、そしてパワーなど、筋力が求められるようになってきています。
逆に、パワーがあってテクニックを持ち合わせたバスケットボール選手は、コート内で相手より優位に立つことが可能。
- 高く跳んでリバウンドのボールを取る
- ディフェンダーの圧力に負けずにシュートを放つ
- 素早く走る
- 低い姿勢でディフェンスポジションをとる
- 体の切り返しが素早くできる
など、全身の筋肉を使うことで、圧倒的な身体能力を発揮して、相手を撹乱しながら点数を稼いでいくことが出来るようにります。
つまり、バスケのパフォーマンスを高めるためにも筋トレの重要性が増しているってこと。
ここでは、バスケのパフォーマンスを高めるための筋トレメニューに加えると良さそうな、出来ればジムで行いたい筋トレ種目を、下半身から上半身まで紹介していきます。
また、他にもバスケの筋トレと並行して行っておきたいトレーニングについても紹介しておきます。
目次
取り組んでみたいバスケの筋トレメニュー
バスケ筋トレ種目1)フロントスクワット
あらゆるアスリートの基盤は脚。もちろん、バスケの選手にとっても下半身の筋力はとても重要。
フロントスクワットでは、主に膝を伸ばす際に一番大切になってくる大腿四頭筋へ強い負荷をかけて強化することで、走る、跳ぶなどといった動作の中で、力強く膝を伸ばしていけるようになります。
特に、曲げた膝を伸ばす動作で生まれる力は、距離の長いスリーポイントシュートなどを放つ際にはとても重要になってきます。
バーベルが置いてあるジムでは、率先して取り組んでいってみましょう。
ポイント
- 胸と背中は真っ直ぐに保つ
- バーが常に鎖骨の上にあるようにする
- スクワットをする間、肘は高い位置にキープする
- 座る時のようにお尻を後ろに下げる
- 体重はかかとにおいておく
- 太ももと地面が平行になるまで腰を下ろす
バスケ筋トレ種目2)ダンベルジャンピングランジ
バスケの選手は、爆発的なパワーを下半身で生み出し、出来るだけ高く飛ぶ必要があります。
そして、そのためには股関節の伸展に関わる大臀筋がとても大切。大臀筋を強化することが、立ち姿勢での瞬発力を左右すると言っても過言ではありません。
このダンベルジャンピングランジでは、その股関節の伸展を爆発的な動きで行っていき、大臀筋が発揮出来る瞬発力を高めていきます。
また、ランジは股関節を安定させたり、片足立ちの際にバランスを安定させる、股関節の外転(足を付け根から外側に開く動き)に関わる筋肉も鍛えられるため、試合中のバランス強化などにも有効なトレーニング方法になります。
ポイント
- 両足は歩幅程度で前後に開いておく
- 着地の際には足が必ず前後になるように着地する
- 出来るだけ素早く瞬発的に跳び上がる
- 姿勢が崩れないように注意する
バスケ筋トレ種目3)ダンベルジャンプスクワット
バスケにおいては、両足を揃えた状態でジャンプして、相手のシュートをディフェンスしたり、ゴールポストの下からゴールを決めるために、垂直ジャンプを行うことが頻繁にあります。
ジャンプの瞬発力を生み出す大臀筋を中心に、ハムストリングや大腿四頭筋などを、より実践に近い動きで鍛えていくために、このダンベルジャンプスクワットを取り入れてみましょう。
ダンベルジャンプスクワットでは、下半身の筋力と発揮出来るパワーを強化していきます。
ポイント
- ダンベルは体の横に位置させておく
- 体重はかかとにかけ、胸は引き上げ、背中はまっすぐにしておく
- できるだけ高くジャンプすることを意識する
- スクワットの姿勢で柔らかく着地する
- 着地後は、力を爆発させてすぐに地面を蹴って飛び上がる
- 重いダンベルは必要ない
バスケ筋トレ種目4)クリーンハイプル
バスケにおけるジャンプ動作では、
- 股関節
- 膝間接
- 足間接
の3つの間接が同時に伸展していくことになります。
このクリーンハイプルでは、まさに上の3つの間接を、屈曲した状態から爆発的な力で同時に伸展させていくことになり、バスケのジャンプ動作に即応用可能。
さらに、ハイプル(バーベルを肩の高さまで引き上げる動作)の中で、肩の僧帽筋や三角筋なども強化されていくことになり、シュートを打つ際の肩の動きも向上させていくことになります。
ポイント
- 立ち居でのパワーは股関節の伸展に関与する大臀筋とハムストリングから主に生まれるため、この二つの筋肉を使うためにも、まずは腰を後ろに引いた状態から始める
- 股関節は完全に伸展させ、大きな力を生み出すようにする
- 基本的には下半身で生まれた力を利用して一気にバーを引き上げていく
バスケ筋トレ種目5)プッシュジャーク
バスケットボールの中では、相手に圧力をかけたり、ディフェンスを行ったりする際に、両手を頭上へ上げる体勢をよく作ります。
その際には、下半身の安定感はもちろんのこと、上げた両手を力強く維持させておく筋力、さらには、両手を頭上に上げた体勢において、体幹に前後からかかる負荷に対抗して姿勢を安定さえるための、体幹力(姿勢支持力)も大切になってくる。
このプッシュジャークでは、上半身と下半身の連携を図りながら、さらに体幹の筋肉の強化も図っていくことになり、バスケにおける両手を上げた体勢の強化に効果的です。
行うには専用スペースが必要になるため、ジムの広いフリースペースを利用してトレーニングしていきましょう。
ポイント
- 股関節と膝関節の伸展動作で生まれた力を使ってバーベルを頭上まで上げる
- 腕で持ち上げるというよりは、脚で持ち上げるイメージ
- 上半身と下半身を同時に動かしていく
- バーベルを受ける時は、腰を下げ、膝を少し曲げる
バスケ筋トレ種目6)チンアップ
バスケットボールにおいては、引く力も大切。
例えば、リバウンドしたボールをキャッチして、すぐに両手を自分の方へ引き下ろしてボールをキープしたり、ゴールポストにダンクシュートを決める際などで引く力が活躍します。
チンアップは、背中の広背筋や大円筋を中心に鍛え、他にも僧帽筋の下部や、上腕前面にある上腕二頭筋を鍛えていき、引く力に関わる多くの筋肉を鍛えていくために効果がある筋トレです。
ポイント
- 背筋をしっかりと鍛えるために可動域をフルに使う
- 体を引き上げる動きだけに意識を向けるのではなく、体を下げる時にもしっかりと筋肉をストレッチさせていく
- 肩甲骨を寄せながら体を引き上げていく
バスケ筋トレ種目7)クローズグリップベンチプレス
バスケットボールでパスを行う際には押す力がとても重要。
さらに、圧力を掛けてきた相手に対して動じないためにも、押す力は役立ちます。
クローズグリップベンチプレスは、通常のベンチプレスに比べて両手の幅を狭くした状態で行うことで、より上腕裏の上腕三頭筋の関与を増やし、バスケのプッシュパスに近い動きを行うことで、実践で直ぐに応用できる押す力を強化していくことが可能。
パスの勢いを増して、相手にボールを取られないようにするためにも、上腕三頭筋を中心に、押す力に関与する筋肉を強化しておきましょう。
一般的なジムであればベンチプレスの器具が置いてあるはずなので、問題なく取り組めるはずです。
ポイント
- 肩幅よりも手幅が広くならないように注意する
- 常に足は地面に、お尻はベンチから離れないようにする
バスケ筋トレ種目8)ダンベルステップアップ
股関節、膝関節、足関節に関わる複数の筋肉を、より実践的な動きで同時に使い、連携強化を図っていくトレーニング方法。
さらに、片足ずつ行うため、左右の脚の力の不均衡を解消する効果があったり、バスケットボール選手にとって重要な、バランス感覚を養っていくためにも役立ちます。
他の筋トレで鍛えた下半身の力を、このダンベルステップアップで連携強化し、複数の筋肉が一緒に効率的に力を発揮出来るようにしていきましょう。
ポイント
- ステップを上がる時は胸を起こした状態で行う
- 前の脚に体重をかけ、膝を伸ばして体を押し上げたら1秒キープする
《重要》横方向からの負荷に対しての姿勢をキープする筋トレ
また、バスケットボールでは、上に示したようなダッシュ能力やジャンプ能力を鍛える以外にも、素早く方向転換をするための切り返しや、横方向に素早く移動するサイドステップなどの能力が求められます。
この点を考えた場合、特に横方向からの負荷に対して、姿勢をキープ出来る力を高めるトレーニング方法を採用していくのが効果的。
そのため、次の筋トレにも取り組んでみましょう。
ライイングサイドベント
このトレーニングで、体を横に曲げる(倒す)体幹の側屈に重要な、脇腹の筋肉である腹斜筋や、体幹の深層で腰椎の両サイドに位置している腰方形筋を強化し、横からの負荷に強い体を作っていきましょう。
- バックエクステンションベンチの上に横向きになります
- 下に来た手にダンベルを握ります
- 体幹を横に曲げて、上に起こしていきましょう
- その後、ゆっくりと体幹を伸ばしていき、繰り返していきます
サイドランジ
両足を横に思い切り開いて、片側へ腰を下ろしていくこのサイドランジで、お尻の大臀筋や太ももの大腿四頭筋を中心に、他にも内ももの内転筋群や、お尻の外側にある中臀筋、さらに、お腹のサイドにある腹斜筋を強化して、横からの負荷に強い下半身を作っていきましょう。
- 両足を肩幅程度に開いて立ちます
- 横へ片足を大きく踏み出して、腰を落としていきます
- その踏み出した足へ体重を移動して、腰を落としましょう
- その後、膝と股関節を伸ばして最初の状態に戻ります
- これを繰り返していきます
- 動作の切り替え能力を高めたい場合は、左右1回ずつ交互に行ってみましょう
バスケの筋トレメニュー以外にも取り組んでみたいトレーニング
下半身のプライオメトリックトレーニング
鍛えた筋肉が持つ筋力を、最大限発揮していき、バスケットボールでのパフォーマンスを高めるために、プライオメトリクスのトレーニングに取り組んでおくことも有効。
プライオメトリクスは、筋肉が瞬間的に伸長した場合、反射的に短縮する伸張反射という筋肉の働きを利用して、筋肉が力を発揮するために必要なスピードを短くしたり、それによって瞬発力を高めたりするトレーニング方法。
瞬発力に関して言うと、バスケにおいては、上半身より下半身の方が圧倒的に重要になってくるため、そのプライオメトリクスのトレーニングの中でも、下半身を中心としたトレーニング方法に取り組んでいってみましょう。
具体的なトレーニング方法については、以下で確認できます。
バスケットボールコートを利用したコンディショニング
休む間もなく、コート内をダッシュで行ったり来たりするバスケットボール選手には、通常のランニングなどのように酸素をエネルギー代謝に使う有酸素系の持久力ではなくて、酸素を使わない、無酸素系の持久力を高める必要が出てきます。
その無酸素系の持久力を高めるためにも、バスケットボールのコートを利用したシャトルランなどを行ってみましょう。
シャトルランにもいくつかのやり方がありますが、次のような方法だとシンプルで分かりやすいかと思います。
- ハーフコートにコーンを一つ置く
- 片側のゴールポストからスタートし、コーンまでダッシュする
- コーンまで辿り着いたら、体を切り返して最初のゴールポストまでダッシュで戻る
- 再度体を切り返して、次は反対側のゴールポストまでダッシュする
- 反対側のゴールポストまで辿り着いたら、体を切り返してダッシュで戻る
- 1~5までを1回として1セット2~3回を3~5セット行ってみましょう
- 各セット間には30秒程度の休みを挟んでください
バスケの筋トレに取り組む場合に抑えておきたいポイント
バスケの筋トレを行う場合も、通常の筋トレと同様、トレーニング後には筋肉へ休養する時間を与えるようにすることが大切。
一回の筋トレセッション後には、最低でも一日ぐらいの間隔を空け、次の筋トレセッションに取り組んで行くようにしていきましょう。
また、開始する前には、ウォームアップに取り組んでおくことも大切。
特にバスケの筋トレには、下半身の関節をよりダイナミックに動かしていくものが多いため、いきなり筋トレを始めることはせず、まずは軽いジョギングや縄跳びなどを5~10分程度行い、筋肉と関節の可動域を広げておき、怪我のリスクを減らしておきましょう。
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バスケの筋トレメニューに取り入れてみたい筋トレ種目を、下半身から上半身まで紹介してきました。
出来ればジムで紹介したトレーニングを行ってみて、バスケットボールでのパフォーマンスアップに参考にしてみてください。
ぴろっきーでした!