ファットグリップと効果|前腕だけじゃない筋トレの効果を高める器具

ファットグリップとその効果について紹介していきます。前腕の筋肉を強化するだけではなく、それ以外にも優れた筋トレ効果を期待していける筋トレ器具です。

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ファットグリップとその効果について知っていますか?

バーベルやダンベルなどを利用する筋トレ種目に取り組む際、一般的には素手またはグローブをはめてバーをそのまま握り、動作を開始していくことになるかと思います。

しかし、そのバーを太くすると、同じ筋トレ種目であってもさらに効果を高めたり、追加できたりする場合があるかもしれません。

そして、そのためにもファットグリップという筋トレ器具を利用していくことが効果的です。

今回は、筋トレ器具の一つであるファットグリップについて、その概要から効果、各トレーニングに採用した場合のメリットや具体例、さらに利用するなら覚えておきたいポイントを紹介していきます。

前腕の筋肉強化だけではなく、他にも優れた効果を期待出来るので、興味があれば早速詳しく見ていきましょう!

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ファットグリップとは?

ファットグリップとは、普段行っている筋トレの中でも、特にバーを握る動作が含まれる種目において、その効果に大きな変化をもたらす器具。

バーベルやダンベルのシャフト部分に装着してバーの太さを通常より太くすることで、筋トレの経験値がある程度高くなってきた中級者以上のトレーニーの中では、

  • 筋肉増強
  • 上半身の筋肉の連携強化
  • 握力アップ

などの効果があるとして、より高い筋トレの成果を出すためにも使用されることがあります。

以前まではファットグリップを手に入れようと思っても、専門店以外には購入する場所がなく、扱うジムも少ないため、なかなか利用することが難しい器具ではありましたが、最近ではオンラインで簡単に手に入るため、トレーニング効果のアップのためにも利用してみたい器具の一つだと言えます。

ちなみに、種類やブランドなどによっても違いますが、最も有名な「Fat Gripz」の価格は3000~4000円程度から始まり、他のブランドであれば1000~2000円のものから見つけることが出来ます。

ファットグリップで期待できる筋トレ効果は前腕だけじゃない!

ファットグリップを利用した筋トレが、「秘密兵器」のように、プロのボディビルダーや一部の筋トレ上級者の間で支持されている理由は、その効果が、簡単にイメージ出来る前腕(または握力)の強化だけに収まらないから。

ここでは、ファットグリップを利用して筋トレした場合に期待出来る、主だった優れた二つの効果を紹介していこうと思います。

ファットグリップの効果① 前腕(握力)の強化

ファットグリップの効果として、おそらく多くの人が直感的に理解出来る効果というのが、前腕の筋力(握力)の強化につながるというもの。

これは、当然と言えば当然の効果。

太くしたバーを握るということは、細いバーに比べてそれだけ大きな力を出していく必要があるということで、さらに、そのグリップを維持するためにもより高い筋持久力が要求されることになる。

そして、握力が強化されるということは、例えば背筋の強化に効果がある懸垂ラットプルダウンのトレーニングを考えた場合、それだけ多くの回数を繰り返せたり、大きな重量を扱えるということにつながる。

また、背中や下半身を中心に全身のパワー強化にとても効果が高いデッドリフトの場合、強い握力があれば、挙上出来るウェイトの重さが限界に近付いても、バーを落とさずに済んだり、もっと重いウェイトの上げ下げができることで、筋肥大と筋力アップに繋がってきます。

このように、ファットグリップの効果を考えた場合、単純に前腕(握力)の強化につながるというのが分かりやすい効果になります。

ファットグリップの効果② 前腕以外の筋肉への負荷も高める

そして、ファットグリップの効果として直感的には分かりにくいけど、最も覚えておきたい効果というのが、前腕以外の筋肉(特に上腕、肩、背筋などの上半身の筋肉)にも効果が波及するという点。

少し分かりにくいと思うので、その効果を理解するためにも次の実験を行ってみましょう。

  1. 片方の手を可能な限り強く握って拳を作る
  2. もう一つの手で拳を作った腕の次の部分を触ってみる
    1. 前腕
    2. 上腕前面の上腕二頭筋
    3. 上腕裏の上腕三頭筋

すると、拳を握った腕の前腕部だけでなく、上腕二頭筋や上腕三頭筋、そして肩の筋肉の一部までもが緊張して硬くなっているのが分かるはず。

これは、キネティックチェーン(運動連鎖:複数の筋肉がつながるように順番に連動して動くこと)と呼ばれる現象。

または、リハビリなどで「発散(Irradiation)」と知られる概念で、ある刺激を特定の筋肉に与えた場合に、筋肉の反応や活動が、その他の部位にまで拡がっていく現象と考えることも出来るかもしれない。

この状態で、さらにそれぞれの筋肉をターゲットとした筋トレ種目に取り組んでいくと、その特定の筋肉にかかるメカニカルストレス(筋繊維へ掛かる力学的な負荷)が強くなるため、その筋肉を効果的に肥大させ、筋肉増強へつなげていくことが可能になる。

つまり、

  1. ファットグリップでバーベルのバーを太くして握る
    1. 太くしたバーを握るために握力をより強く出す必要がある
  2. 運動連鎖または発散現象によって上腕二頭筋も緊張する
    1. すでに上腕二頭筋へは力学的な負荷が高まった状態である
    2. 見方を変えると上腕二頭筋がより大きく活性化した状態である
  3. その状態でバーベルカールを行っていく
    1. すでに緊張して負荷が高まった上腕二頭筋へ、さらにバーベルの負荷を掛けることでメカニカルストレスがより高くなる
    2. 一方で上腕二頭筋はより大きな力を出している状態とも考えることが出来る

という流れで、筋肉増強効果が高まるということ。

ファットグリップを使った結果、握力と関係がある前腕以外の筋肉も、効果的に強化していけると期待出来るのです。

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ファットグリップトレーニングの例

ファットグリップの概要から期待出来る効果についてまで見てきましたが、ここからは、実際にどのようなトレーニングにファットグリップを採用するのが良いのかを、「引く動作」「押す動作」「カール系」「その他」の4つの軸に分けて、それぞれにおけるメリットと具体例を挙げて見ていきます。

引く動作:プル系またはロウ系の筋トレ種目

プルまたはロウ系の筋トレ種目というのは、つまり「引く」動作を行う筋トレ種目のこと。

通常のバーをファットグリップで太くしてウェイトを引いていくことで、まず最初にグリップの強さが試されることになり、特に握力強化においてはおすすめ。

そして、上でも説明した理由により、しっかりと握力を強く出して太いバーを握り、動作を繰り返すことで、プルやロウ系の種目で狙っていきたい背筋群へも効かせていくことが出来ます。

ちなみに、ファットグリップを引く動作の種目で利用するもう一つのメリットとして、ファットグリップを利用すると、そうでない時と比べて、扱える最大の重量が軽くなる(最大挙上可能重量が低くなる)ため、フォームを正しく繰り返しやすく、普段のトレーニングでは気づかないフォームの間違いに気付きやすくもなります。

※ただし、引く動作で行うファットグリップトレーニングは、後ほど解説する注意点を抑えながら取り組んでいくことが大切になってきます。

押す動作:プレス系種目

押す動作を鍛えるプレス系種目にもファットグリップを利用してみるのは効果的。

まず、プレス系種目にファットグリップを利用しても、あまり握力の強化には効かなそうに思うかもしれませんが、逆にバーを太くすることは、前腕の筋力強化(握力強化)につながってきます。

というのも、バーが太くなったことで、握る際に手や指が普段よりも広がり、その上でバーベルがブレないためにも普段以上に握力を発揮する必要が出てくるから。特に爆発的な動きをする時は、より一層の力が必要になる。

そして、太いバーを握ることで自然と大きな握力が発生すると、上腕、肩、大胸筋の一部もさらに活性化することになるため、押す動作の筋肉増強効果も高くなると考えられる。

このように、プレス系の種目であっても、ファットグリップを利用することは、効果的な筋トレを実現することにつながると言えるかと思います。

カール系種目

ファットグリップの効果を解説する中でも挙げた通り、バーベルカールなどのカール系種目を行う際にもファットグリップの利用は効果的。

ファットグリップで太くなったバーをしっかりと握ることで、前腕の強化と同時に、上腕二頭筋などの肘関節屈筋群(肘を曲げる際に働く複数の筋肉)も一緒に活性化するため、その状態で肘を曲げていくと、同じ動作であっても肘関節屈筋群に掛かる負荷がさらに大きくなる。

そのため、腕全体を鍛えるためにも、カール系種目にファットグリップを利用することは優れた効果を期待出来ると言えます。

その他の筋トレ種目

また、上記に含まれない筋トレ種目であっても、ファットグリップを利用することで、その効果をさらに高めていくことが可能。

例えば、高重量のダンベルなどを握って一定の距離または時間を歩き続けるファーマーズウォークを行う場合にファットグリップを利用すれば、握力の中でも持久力的な力を伸ばしていくことが出来る。

また、下半身全体を強化するためにも効果が高いダンベルランジに取り組む際に、そのダンベルへファットグリップを装着してみる。

すると、ランジをを行いながらも、手や腕にさらなる負荷を掛け続けることが出来るようになるため、下半身と同時に上半身へも効果が高まり、全身を同時に鍛えていけるトレーニングへ変えることが可能。

このように、ファットグリップを応用することで、様々な筋トレ種目の効果を高めていくことが出来るようになります。

ファットグリップを効果的に筋トレで利用するためにも覚えておきたいポイント

ポイント① 引く動作のファットグリップ筋トレでは慎重に

引く動作を行うプル系やロウ系の筋トレ種目というのは、手関節、肘関節、肩関節といった感じで複数の関節がその動作に含まれるため、コンパウンド種目(多関節種目)に分類されます。

そして、コンパウンド種目の特徴として、それぞれの関節動作に作用する筋肉が関与するため、より大きな重量を扱える反面、場合によっては筋肉や関節に過度な負担が掛かってしまうことがあります。

そんなコンパウンド種目のなかでも、特に引く動作に関わるコンパウンド種目を行う際にファットグリップを利用するなら、扱う重量を慎重に選んでいくことが大切。

というのも、前腕には握力を発揮するという以外に、肘関節を曲げるという働きを持つ筋肉も数多く存在しているから。

例えば、ファットブリップでベントオーバーローイングを行う場合、前腕には、

  • 強い握力を発揮する
  • 発揮した握力を維持する
  • 肘を曲げてバーベルの挙上を補助する

といった3つの働きが同時に起こってくることになる。

その上で「高重量」を「ファットグリップ」で扱うと、前腕の筋肉に際限なくストレスが掛かるようになり、筋肉が過度に疲弊した結果、痙攣が起こってしまったり、最悪の場合、断裂してしまうなどのリスクも考えられます。

そのような危険を避けるため、ファットグリップを使用して、上半身の引く動作の筋トレ種目に取り組む際は、扱う重量を軽めにして始め、慎重に重量を調整していくようにしましょう。

高重量を扱う代わりに高レップで試してみる

ちなみに、上の欠点を補うための一つのテクニックとして、ファットグリップで上半身の引く動作の種目に取り組む場合は、高重量の代わりに「高レップ(高回数)」のトレーニングに取り組んでみるというのがおすすめ。

高レップ行えるということは、それだけ扱う負荷は低めになりますが、その分安全になる上、動作を継続する時間が長くなるため、筋肉がより長く緊張することになり、代謝的ストレスを高めることが可能。

結果として、高重量を扱って筋肉に力学的な負荷を掛けるメカニカルストレスとは別なアプローチで、筋肉の増強を狙っていくことが出来ます。

代謝的ストレスとは、「筋肉を使い続ける(比較的高回数で使い続ける)ことで筋肉を緊張させ続ける」→「筋肉内圧が高まって代謝物質が溜まりやすくなる」→「溜まった代謝物が筋肥大のトリガーを引く」といった形で、筋肉を成長させる一つのプロセス。高重量を用いて筋繊維を傷つけ、その回復によって筋肉を成長させるのはメカニカル(機械的)ストレスと呼ばれる。

ポイント② ファットグリップの筋トレに頼り過ぎない

また、ファットグリップを使用したトレーニングに取り組むのは良いとして、ファットグリップのトレーニングに頼り過ぎないという点にも注意。

(出典:GYM AND FITNESS

この点も、押す動作の種目よりは引く動作に関する筋トレ種目に関してのことであり、特に筋トレの目標が「最大筋力を高める」という場合に大切になってきます。

というのも、この目標を前提に筋トレで効果を出していくためには、十分に高重量のウェイトを挙上していかなくてはいけないのに、ファットグリップを使用すると、グリップ力が弱くなるのため、引き上げられる重量に制限が出てきてしまうから。

つまり例えば、通常であれば200kgのウェイトでデッドリフトを出来ていた人でも、ファットグリップを利用すると140kg程度しか挙上出来なくなってしまうかもしれないってこと。

これだと、可能な限り高重量を扱う必要がある、最大筋力アップを目的としたトレーニングには不十分であり、効果的だとは言えなくなってしまいます。

ファットグリップは使い方によっては効果的ですが、その目的や必要性を確認して、適切に利用していくことが大切になってきます。

丸型もありますよ

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ファットグリップと効果|前腕だけじゃない筋トレの効果を高める器具のまとめ

普段の筋トレにも取り入れてみたい、ファットグリップについて解説してきました。

ファットグリップを利用すれば、前腕の強化以外にも様々な筋トレ効果を期待していけます。

そんな、優れた器具でバーを太くして、筋トレの成果を高めていきましょう!

ぴろっきーでした!

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