フィッシュオイルの筋トレ効果を確認して、筋トレの成果へつなげていきましょう。筋トレにおすすめな効果や気になる副作用などを紹介していきます。
フィッシュオイルが筋トレに効果があると言われることは良くありますが、具体的になぜ筋トレに良いのかを説明している情報は、残念ながら日本国内にあまりありません。
そのため、何となく良いとされながら、筋トレのために摂取しておくべきサプリメントとして紹介されることになり、そこまで効果や有効性を理解出来ないために、あまり利用している人は国内において少ないのが現状。
そこで、今回フィッシュオイルが筋トレになぜおすすめなのかの理由を、筋トレにとって良い具体的な効果と共に紹介していきます。
また、人によっては気になるフィッシュオイルが持つ副作用についてや、理想的な摂取量についても紹介していくので、一度確認してみましょう。
目次
フィッシュオイルとは?
フィッシュオイルとはその名から分かるように、魚から取れる油。イワシやサンマなどの原料とするものが多いと言われています。
そのフィッシュオイルには必須脂肪酸が含まれており、多様な効果が多くの研究で証明されているのです。
「必須」と名付けられているのは、適切な身体の機能には欠かせないにも関わらず、体内では合成できないものだから。そのため、食べ物やサプリメントを通して、その必須脂肪酸を外部から摂取する必要があります。
そして、そのフィッシュオイルに含まれている必須オイルで、最も広く研究対象とされ重要度が高いとされるのが、2種類の主要オメガ3脂肪酸の、
- エイコサペンタエン酸(EPA)
- ドコサヘキサエン酸(DHA)
といわれるもの。名前ぐらいはどこかで聞いたことありますよね?
EPAやDHAは、ブラックシードやその他の油にも含まれることがありますが、その中でもフィッシュオイルは最も優れた供給源の一つでおすすめです。
フィッシュオイルは筋トレ実践者にもおすすめ!?
このEPAとDHAを含んだフィッシュオイルは、健康な脂肪として、海外などでは一般人からさらには健康のために普段から運動をする人まで、幅広く取り入れられています。
ボディビルダーやボディメイキングを目指す人はもちろんのこと、筋力アップを図るアスリートの中にも、そのフィッシュオイルが持つ効果のために、普段から利用している人が多くいます。
筋トレ実践者にとってはプロテインやBCAAと言ったものと一緒に、このフィッシュオイルを摂取しておくことで、より高いレベルでの効果を手に入れていくことが出来るようになるのです。
フィッシュオイルが持つ筋トレに関するおすすめの効果
既に触れた通り、フィッシュオイルの主要な構成要素で大切なものは、エイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸(DHA)。
このEPAとDHAは、身体の中の細胞の脂質二重層(細胞膜の大部分を占めるリン資質による膜)というところに、将来使われる時のために蓄えられます。
そして、EPAとDHAが十分に摂取されると、この脂質二重層を形成する脂肪の構成物を変えることができます。
そのことが、蓄えられた脂質を活用する過程に大きな影響を与えていくことになり、結果として、筋トレや健康に関して優れた、以下に紹介していくおすすめな効果を引き出していくことになります。
フィッシュオイルのおすすめ効果① 筋肉の合成を促す
筋トレにとって最もおすすめの効果として、フィッシュオイルに含まれるEPAとDHAが筋肉の合成を促すという効果を挙げることが出来ます。
というのも、EPAとDHAは筋肉が分解されてしまうスピードを遅くする、又は抑制する働きがあると同時に、筋タンパク質の合成を刺激して促す効果を持つとされており、さらに、筋肉増強に大切なアナボリックな状態を、筋トレ後も長時間に渡って維持することにつながると考えられているためです。(参照:breakingmuscle.com)
つまり、筋肉の分解(異化)は減少し、筋肉の成長は増加することを意味し、そのことが結果的に、筋肉の成長をより強力に促していくことにつながるのです。
筋肉の増強を考えた場合に良く思い浮かぶのが「タンパク質(プロテイン)」だと思いますが、もう一つ頭に入れておいて欲しいのが筋肉の成長を表す以下の計算式。
- 筋肉の増加=筋肉の合成量−筋肉の分解量
筋肉を成長させようと思うと、
- 筋肉の合成量を増やす
- 又は、分解量を減らす
- 又は、筋肉の合成量を増やして分解量は減らす
といった選択肢のどれかを選び、筋肉の合成量が分解量を上回るようにする必要があり、こうすることで初めて筋肉の増加につながってくるのです。
そのために、通常であればプロテインパウダーをしっかりと筋トレ前後に摂取したり、こまめにタンパク質を体内に補給して、筋肉の分解を抑えたり合成を増やしたりするわけです。
そこへ、上で触れたフィッシュオイルが持つとされる効果を追加されることで、さらに効果的に筋タンパク質の合成を増加し、分解を減少させられることになり、筋肉増加のバランスを加速させることが出来るということになります。
フィッシュオイルのおすすめ効果② 成長ホルモンの分泌を促す
成長ホルモンは筋肉の成長においてとても大切なホルモン。この成長ホルモンがどの程度分泌されたかで、筋肉の成長度合いや筋トレ後の成果が変わってきます。
そして、フィッシュオイルに含まれるEPAやDHAは、成長ホルモンの分泌量を増やしていくという効果も持つとされています。
つまり、十分なフィッシュオイルを摂取しておくことは、筋肉の合成と分解のバランス調整をするだけでなく、成長ホルモンの分泌を促すことにおいても筋肉の成長に繋がるためおすすめです。
フィッシュオイルのおすすめ効果③ 筋トレ時に動ける体を作る
加えて、フィッシュオイルのEPAとDHAは、インスリンの機能を支援し、ブドウ糖と脂肪酸の筋肉細胞への吸収増加を促すとも言われています。
これは、栄養素を脂肪ではなく筋肉へ分配する助けとなり、身体の構成を総合的に改善していき、同時に筋トレの際に、より多くのエネルギー源を筋肉へ供給できることを意味しています。
また、健全な血液循環も促進する効果があると言われているため、筋トレにおいて、より動ける体を作っていくためにおすすめの効果があるとも言えるかと思います。
フィッシュオイルのおすすめ効果④ 筋トレ後の回復をサポート?
フィッシュオイルが持つEPAとDHAは、酸化抑制や運動に関連する炎症の抑制といった性質を持つとされています。
そして通常の筋トレ(高負荷の刺激を掛けて筋肉を鍛える筋トレ)の過程では、体内で酸化や炎症を少なからず引き起こしていくことになります。
結果として、EPAとDHAが持っているとされる性質を考えた場合、筋トレ後にフィッシュオイルを摂取しておくことは、筋肉の炎症を抑えたり、酸化した体を治したりと、回復を促進するといった効果があるかもしれないとされているのです。
フィッシュオイルのおすすめ効果⑤ 骨の健康促進
骨も筋肉と一緒で年齢と共に、徐々に骨密度が下がり弱くなっていってしまいます。特に女性の場合、閉経後のホルモンバランスの影響によって骨粗鬆症のリスクが高まることは広く知られています。
実は、そんな骨の健康にもフィッシュオイルが有効かもしれないと言われているのです。
フィッシュオイルを多めに摂取しておくことで、骨を強化して加齢によって弱くなってしまう骨を強いまま維持したり、さらに強化していくことが可能かもしれません。
また、骨を強化することは、筋トレにおいても高負荷のトレーニングに耐えうる体を作るために大切です。
フィッシュオイルのおすすめ効果⑥ 気分の改善
フィッシュオイルを普段から摂取することによって、気分の改善に繋がる効果もあるかもしれないと言われています。
その理由として、フィッシュオイルを摂取することが体の中にあるセロトニン(幸福感を高めてくれる快感物質と呼ばれることもあるホルモン)の適正な分泌をサポートする可能性が指摘されているからです。
一般的に、人はラーメンやご飯、スパゲッティなどの炭水化物の料理を好んで食べるかと思いますが、その大きな理由の一つが、炭水化物を多く摂取すると、このセロトニンが分泌されてリラックスし、気分が良くなるから。
つまり、フィッシュオイルを摂取するのは、大量の炭水化物を摂取した時と同じような幸福感を得られると同時に、炭水化物の多量摂取を抑制することにも繋がってくるかもしれないため、脂肪の増加などを抑えながら筋トレするためにも有効になるかもしれないのです。
フィッシュオイルが持つ副作用について
フィッシュオイルが持つ筋トレにおすすめの効果を見てきましたが、フィッシュオイルの摂取による副作用が気になる人もいるかと思うので、ここでは可能性のある副作用について軽く触れておきます。
人によって多量の摂取は出血過多を引き起こす可能性
多くの人にとってフィッシュオイルは安全なものとなりますが、一部の人ではフィッシュオイルに対しての耐性が弱く、副作用を発症する人もいる可能性があります。
その副作用の中には、使用限度をはるかに超えた量のフィッシュオイルを摂取した場合に起こる「出血過多」も含まれます。
これは、高濃度のフィッシュオイルには、血栓を破壊することができる作用があるためです。
フィッシュオイルに耐性があるか無いかは別にして、念のためにも、フィッシュオイルの度を超えた取りすぎには注意しましょう。
胃の不快感を引き起こすこともある
また、フィッシュオイルに対する耐性が弱い一部の人に起こり得る副作用として、胃の不振が挙げられます。
結果、フィッシュオイルのカプセルを摂取して、胃に不快感を覚える人が一部にはいます。
もしもフィッシュオイルを利用してみて、そのような胃に関する不快感を覚えた場合は、フィッシュオイルのサプリメントの中でも、腸で溶けるタイプのサプリメントなどを探してみると良いかと思います。
そうすれば、胃の不快感を抑えながらフィッシュオイルを活用していけることになります。
フィッシュオイルを摂取するなら
フィッシュオイルと言っても様々なものがあり、サプリメントによってEPAとDHAをそれぞれ異なる濃度で含んでいます。
そのため、一概にフィッシュオイルを摂取する際に、どのぐらいの量を摂取するべきかということは言えません。
また、EPAとDHAの合計摂取目安の数値も、ソースによって異なるため、具体的な数値を示すことが難しいのが現状です。
しかし、様々な情報を総合的に見ていくと、EPAとDHAの合計理想的摂取量は、1.5~3gの範囲に収まることになるため、基本的にはEPAとDHAの合計摂取量がこの範囲内に収まるようにフィッシュオイルを摂取していけば良いかと思います。
(※フィッシュオイル自体の理想的摂取量が1.5~3gではない点に注意。上記の数字は、あくまでもEPAとDHAの合計摂取量の目安。そのためフィッシュオイルの摂取量はもう少し多くなることになるかと思います。)
逆に、1日当たりのEPAとDHAの合計摂取量が6.5gを超えるのは避けるべきという話もあるので、そのぐらいの摂取量になると過剰摂取という認識をしておけば良いかと思います。
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フィッシュオイルと筋トレ効果|おすすめな効果や気になる副作用などのまとめ
フィッシュオイルが筋トレにおすすめな理由を、その優れた効果と共に見てきました。
筋トレで大きな成果を出したいなら、プロテインなどと一緒にフィッシュオイルも活用していくと良いかもしれません。
フィッシュオイルサプリメントは、魚の必須脂肪酸が持つ効果によって、健康改善や筋肉増強のための最善策の一つだと言えるかと思いますよ!
ぴろっきーでした!