ハックスクワット(マシン)の効果とやり方を見ていきます。大腿四頭筋を中心に、高重量を使って比較的安全に下半身を鍛えていけるマシン筋トレです。
ハックスクワット(マシン)の効果ややり方を知っていますか?
筋肉量の多い下半身をフルに使い消費カロリーも高く、さらには成長ホルモンやテストステロンの分泌効果も高いスクワットは、まさに下半身の筋トレの王様です。
しかし、その一方でフリーウェイトを利用したバーベルスクワットなどでは、怪我をしやすいというのも一つの側面があるため、イマイチ高重量を利用して下半身を鍛えていないという人も少なくないかと思います。
そんな、スクワットに取り組む上で、少しでも心配がある場合に、代わりとして取り組んでいきたいのが、スクワットのバリエーションの一つである、マシンを利用したハックスクワット。
ハックスクワットは、フリーウエイトで行うスクワットよりも圧倒的に安全に行え、下半身をガッツリと効果的に鍛えられる筋トレ種目です。
色々と面倒くさかったスクワットの代わりに、下半身を強化するためにも取り組んでいきたい、ハックスクワットの効果ややり方について解説していきます。
ハックスクワット(マシン)の概要
ハックスクワット(マシン)は、筋トレの王様としても有名なスクワットのバリエーションの一つで、下半身を強化していくために効果の高い、専用のマシンを利用して行う筋トレ種目。
マシンに斜めに仰向けになりパッドを肩に当てたら、スクワットで起こる股関節伸展と膝関節伸展の動作を行っていき、両関節動作に関与する下半身の筋肉群を、マシンの高重量を利用して強化していくことになります。
ただ、バーベルを担いで行う通常のバーベルスクワットでは、状態を前傾させることでお尻を大きく後ろに出し、股関節伸展の負荷を強く与えていけるのに対して、ハックスクワットではマシンの背もたれに寄りかかるため、上体が前傾せずに真っ直ぐになるのが特徴。
その結果、動作の中では、より膝関節伸展の力が重要になり、膝関節伸展の主力筋である大腿四頭筋をメインターゲットとし、股関節伸展に関与する大臀筋やハムストリング、他にも内転筋群などはサブターゲットして鍛えられていくのが、一つの違いになります。
また、上半身は背もたれによって支えられているため、体幹を支えるためにも大切な、脊柱起立筋の関与がほとんどなくなるのも、通常のスクワットとの違いです。
一方、軌道が固定されているマシンの特徴から、高重量を扱ってもフォームが乱れにくいという長所があります。
このマシンハックスクワットを行っていくにあたっては、専用のマシンが必要になりますが、あとは複雑なフォームやテクニックがそこまで必要ないため、初心者からでも取り組みやすい種目です。
さらに、動作の中では股関節と膝関節の動作が含まれるため、トレーニングの分類としては、2つ以上の関節動作が含まれる多関節種目(コンパウンド種目)の筋トレになります。
運動のタイプ | 筋力トレーニング |
筋トレタイプ | コンパウンド |
筋トレレベル | 初心者 |
力の出し方 | 押す力 |
必要な道具 | ハックスクワットマシン |
メインターゲット筋肉 | 大腿四頭筋 |
ハックスクワット(マシン)のやり方
まず、専用マシンの背面パッド(背もたれ)に背中を押し付けてもたれかかり、両肩を肩パッドの下に位置させるように固定します。(両手で手前のバーを握っておきましょう)
両足を肩幅程度に開き、プラットフォーム(フットプレート)に置きましょう。両足の指先は、軽く外側を向くようにしておきます。
これでセット完了です。
ストッパーを外し、太ももが水平より少し低くなる程度まで、両膝を曲げていきます。この時、息は吸いながら行っていきましょう。(正しく行っていく場合、膝の角度は自然と足指の角度と同じようになるはずです)
その後、今度は膝を伸ばして立ち上がっていきます。この時、膝は完全に伸ばしすぎないようにし、また息は吐きながら行っていくようにします。
8~12回×3セットを目安に繰り返していきましょう。
ハックスクワットのやり方まとめ
- 専用マシンの背面パット(背もたれ)に背中を押し付けてもたれかかります
- 両肩を肩パッドの下に位置させるように固定しましょう
- 同時に、両手で手前のバーを握っておきます
- 両足を肩幅程度に開き、プラットフォーム(フットプレート)に置きます
- 両足の指先は、軽く外側を向くようにしておきます
- 顔は上げておき、背中はパッドにしっかりと付けておくようにします
- これがスタートのポジションです
- ストッパーを外し、太ももが水平より少し低くなる程度まで両膝を曲げていきます
- 膝の角度が90度を少し下回るぐらいまでが目安です
- 正しく行っていく場合、膝の角度は自然と足指の角度と同じようになります
- この時、息は吸いながら行っていきましょう
- その後、今度は膝を伸ばして立ち上がっていきます
- 立ち上がった際、膝は完全に伸ばしきらないようにしましょう(完全に伸ばし切ると筋肉への負荷が一時的にでも抜けてしまい、また膝関節への負担が大きくなってしまいます)
- 息は吐きながら行っていくようにします
- 8~12回×3セットを目安に繰り返していきましょう
ハックスクワット(マシン)のポイント
ハックスクワットは、専用の筋トレマシンを使用することで、高重量を利用しても安全かつ効果的に下半身を鍛えることができます。
ただし、いくら高重量を利用しやすいからといって、高重量過ぎるのも禁物。
あまりにも重すぎる重量を利用する場合、十分に膝を曲げて腰を下ろしていくことが出来なくなってしまうため、結果的に下半身の筋肉強化の効果が薄れてしまうことに繋がってきます。
また、体を下げる際に息を吸い、体を上げていく際(力を出していく際)に息を吐き出すのが基本的な呼吸方法ですが、高重量を扱う場合、立ち上がる際にスティッキングポイント(動作が最もきつくなるポイント)に直面する可能性があります。
そこで、スティッキングポイントを効果的に攻略するためにも、スティッキングポイントを超えるまで息を止めて、そのポイントを超えてから息を吐き出す、バルサバ法を利用してみるのもアリ(※ただし、バルサルバ法は血圧を急激に高めてしまうことがあるため、筋トレ初心者は行わないようにし、行う場合も指導者の下で安全を確保して行ってください)
また、体を下ろす時はゆっくりと膝を曲げていくようにし、下半身の筋肉にしっかりと負荷をかけ続けていくことも、抑えておきたいポイントになります。
ハックスクワット(マシン)のポイントまとめ
- 重すぎる重量を扱って可動域が狭くなってしまわないようにする
- 立ち上がる際、スティッキングポイントを超えるまで息を止めておくのも効果的
- ただし、息を止めると血圧を急激に高めてしまい危険なため、初心者は控えるようにして、行う際も指導者の下で安全を確保して取り組んでいく
- 体を下ろす時はゆっくりと膝を曲げていき、下半身にしっかりと負荷をかける
ハックスクワット(マシン)のやり方で他にも覚えておきたいこと
ハックスクワット(マシン)のやり方で、次の事項も覚えておくと何かと効果的かと思うので、確認しておきましょう。
- もしもハックスクワットで、大臀筋への比重を高めたい場合、カカトへ意識を置いて体を押し上げていくと効果的です。
- また、フットプレートに置く足の位置を高くすることで、より大臀筋の関与を強めていくことも出来ます。
- 動作中は頭が前方へ傾き過ぎないようにしておきましょう。
- 動作中、下半身の筋肉が疲労して膝を伸ばせない時は、両膝に手を当てて腕の力を利用することで、膝を伸ばして元の体勢に戻ることが出来ます。また、これを筋肉を限界まで疲労させるオールアウトに利用することも可能です。
ハックスクワットの効果
ハックスクワットは専用の筋トレマシンを使うことで、スクワットのバリエーションの中でも、特に大腿四頭筋を集中して鍛える効果がある筋トレ種目。
その効果として、男性であれば太く逞しい太ももづくり、女性であれば太ももの引き締めを集中的に出来るという点が注目しておきたいところ。
これについては、他の下半身の筋トレと比較しても、高い効果が期待できると言えるかと思います。
この他、フリーウェイトでのバーベルスクワットなどに比べ、安全にトレーニングできるので、スクワットに必要な基礎体力をつけたり、スクワットとセットで行って筋肉を限界まで追い込むためにも効果的に有効活用出来ます。
そして、体の中で最も大きな筋肉(複合筋として)である大腿四頭筋を集中して鍛えることができるため、カロリー消費や脂肪燃焼など、体脂肪がつきにくい体を作り、ダイエットにも大いにプラスになると言えます。
ハックスクワットの注意点
ハックスクワットは安全にトレーニングできますが、フォームを間違えたり無理して高重量を扱えば、怪我の原因になります。
まず、両足をフットプレートに置く際、あまりにもプレートの下側へ両足を置いてしまうと、動作の中で膝を曲げて行く際に、膝がつま先より前に出てきてしまうため、膝関節へ大きな負担が掛かってしまうことになります。
また、ポイントの部分でも触れた通り、いくら高重量を扱いやすいからと言って、あまりに重すぎるウェイトを利用すると、逆に可動域が制限されてしまうことになり、十分に筋肉へ効かせることが出来なくなるので注意が必要です。
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ハックスクワット(マシン)の効果ややり方について見てきました。
ハックスクワット用のマシンはほとんどのジムに設置されているので、ぜひ試してみてください。
今までスクワットをやっていて、思うように集中して太ももを鍛えられなかった人にとっては、すぐにでも試してもらいたい下半身の筋トレです。
体の他の部位を気にすることなく出来るので、集中して狙った下半身の筋肉へ刺激を送り込めます。
カッコいい体づくり、そしてダイエットの鍵となる大腿四頭筋をガンガン追い込みましょう!
筋トレキャンプでした!