股関節の柔軟性の大切さから柔らかくして強化する方法まで|現代社会で見かける固い股関節の具体的な解決方法例付き

股関節の柔軟性は非常に大切であり、日頃から柔らかくしておくことは、様々な点で重要になってきます。現代社会で見かける固い股関節を対策する方法の具体例と共に、その重要性を確認していきます。

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股関節の柔軟性は大切です。

固い股関節は日常生活やスポーツにおける動作の妨げになってしまったり、股関節周りの痛みを引き起こしてしまったり、場合によっては他の部位に対しても悪影響を与えてしまいます。

しかし現代社会では、特定の姿勢を固定したまま長時間過ごしてしまうことが多く、そのことが元で固い股関節になってしまった結果、股関節の柔軟性を原因とする様々な障害が起こりやすいとも言えます。

そこで、人間にとってはとても大切な股関節の柔軟性に関して、その重要性について一度再確認していきたいと思います。

また、後半では現代社会で起こりやすい股関節の問題と、その解決策となるストレッチや筋トレ方法なども見ていくので、股関節の柔軟性が気になったり、柔らかくしたいと考えているのであれば、一度確認してみましょう。

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股関節に柔軟性が大切な理由

股関節の柔軟が大切な理由について理解するためにも、まずは股関節の構造について簡単に確認することから始めていきましょう。

股関節の構造から見る柔軟性の必要性

股関節は骨盤の一部である寛骨(かんこつ)と、大腿骨が結合している部位のこと。

そこには細かく見ていくと、

  • 寛骨側
    • 凹型の寛骨臼(かんこつきゅう)
  • 大腿骨側
    • 丸い凸型をした大腿骨頭(だいたいこつとう)

という二つの部位が含まれ、結合しているのが分かります。

この結合部は、凸側をした大腿骨頭が凹型の寛骨臼にはまった形、専門用語的には「臼状関節(きゅうじょうかんせつ)」を形成しており、また、その形から多方向へ動かすことが出来るため「多軸関節」に分類されます。

具体的には、「外転・内転・屈曲・伸展・外旋・内旋」の6つの基本的な動作を組み合わせることによって、股関節は様々な方向への動きを可能にしているのです。

※ちなみに人体で最大の可動域を誇るのが肩関節。

その関節は「球関節(きゅうかんせつ)」と呼ばれ、臼状関節と同じように、丸い凸型の骨の端がもう一方の凹んだくぼみに結合した形になります。

しかし、この球関節関節に比べて臼状関節は、その結合部がより深いのが大きな違いであり、臼状関節である股関節は球関節である肩関節に比べて可動域は狭くなっています。

股関節は多くの筋肉が複雑に絡みあうからこそ柔軟に保っておくべき

さて、そのような多方向へ動かすことが股関節ですが、多方向へ動かせるということは、それだけ多くの筋肉が関わっているということでもあります。

その筋肉とは、主に関与する主働筋だけを数えても16以上あり、さらに補助的に関与する筋肉まで加えるとその数は大変多く、これら多くの筋肉が股関節を安定させ、同時に股関節の動きを可能にしているのです。

つまり、股関節というのは、多数の筋肉が複雑に絡み合いながら微妙なバランスの上でその可動性を成り立たせている関節であり、一部の筋肉が硬くなると、その反対側や周囲の筋肉へ影響が出てくるため、適度な柔軟性を保っておくことはとても重要。

さらに股関節というのは、体重を支える「荷重関節(かじゅうかんせつ)」の一つであり、体重が掛かり続けた結果、周囲の筋肉が緊張して固くなりやすい部位でもあるため、このことも、股関節を意識的に柔らかくしておきたい理由の一つだと言えます。

また、股関節の柔軟性が低下すると、股関節周りの筋肉・腱・靱帯に負担がかかるだけでなく、ポステリオールチェーン筋肉群(体の後ろの筋肉群:大臀筋、ハムストリング、脊柱起立筋などを含む)でその不足を補う必要性が生じます。

すると、筋肉に無理な動作や力が生じてバランスが悪くなり、怪我のリスクが高まってしまう。

他にも、股関節が固いままだと、臀部に痛みが発生したり、ハムストリングへ肉離れが起こったり、膝関節への影響が出たりなど、股関節だけでないその他の部位へも悪影響を与えてしまうこともあるため、柔軟性を維持しておくことは大切なのです。

日常生活・スポーツ動作の改善や向上のためにも柔らかくしたい

一方、股関節の柔軟性を確保することは、日常生活やスポーツ動作の維持、改善、向上にも大切なこと。

というのも、体が生み出す力の多くは、股関節が源になっているから。

例えば、「ジャンプしたり」、「走ったり」、「歩いたり」といった、当たり前に想像できる動作以外にも股関節は、

  • 回転してパンチを繰り出す
  • 回転してキックを繰り出す
  • 回転してゴルフスイングをする
  • 地面にあるものを拾う
  • 不安定な地面でバランスを取る
  • 正しい姿勢を維持する

など、下半身だけでなく上半身を動かす多くの運動や動作に対しても、そのパワーの源や動作の起点として関与しています。

そのため、股関節が固くなり柔軟性や可動性が低下すると、股関節の可動域をフルに使えなくなり、結果としての人体の多くの動作を適切に起こしていけなくなってしまうのです。

つまり逆に言うと、固くなった股関節を柔らかくして柔軟性を高めれば、日常生活やスポーツにおいて、多くの動作パフォーマンスを高めていくことにつながるということであり、これが、股関節の柔軟性を維持しておきたい大切な理由の一つになります。

筋トレのためにも股関節の柔軟性は大切

また、普段から筋トレに取り組んでいる人にとっては、股関節の動作が含まれるトレーニングを十分な可動域で行うためにも、そして、上手く力を発揮するためにも、股関節の柔軟性は大切。

特に、筋トレの中でも全身の運動として非常に効果が高く、筋肉量や発揮出来る力をアップさせたり、基礎代謝向上にも良いとされるスクワットデッドリフト、他にもケトルベルスイングなどのトレーニングにおいては、この股関節の柔軟性というのが大きく影響してきます。

そのため、普段何気なく全身を使うトレーニングに励んでいる人にとっては、意識的に股関節の柔軟性を高めておくことが、パフォーマンス改善につながり、効果を高めるためにも有効である可能性が高いと言えるかと思います。

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現代社会で起こりやすい股関節の柔軟性に関するトラブル

股関節の柔軟性が大切な理由をかいつまんで見てきましたが、ここからは現代社会だからこそ起こりやすい股関節の柔軟性に関するトラブルを見ていきましょう。

「座りすぎ」が固い股関節を作ってしまう

現代社会では、会社で一日中PCの前で座っていたり、家に帰っても座ってテレビを見たりインターネットを見て過ごすなど、座っている時間が圧倒的に長いかと思いますが、これにより多くの人が股関節の柔軟性に関して問題を抱えている可能性があります。

座るということは、「股関節を起点に太ももを付け根から前方へ動かした姿勢(股関節屈曲位)」になるということであり、長時間座り続けるということは、この股関節屈曲位のままで姿勢を固定し続けてしまうということ。

股関節屈曲には体幹の深層にある腸腰筋という筋肉が主力筋として関わっていますが、股関節屈曲位で長時間いると、この腸腰筋は短縮したままになってしまいます。

すると、腸腰筋を形成する大腰筋は、腰椎の側面から骨盤をまたぎ大腿骨にまで繋がっているため、前に引っ張るように腰椎へ力を掛け続けてしまうことになる。

一方、股関節屈曲とは逆の股関節伸展(太ももを後方へ動かす)には、お尻の大臀筋ハムストリングがなどが関わっていますが、長い間屈曲位で座り続けるということは、これらの筋肉は伸びたまま使われず、どんどん弱ってしまうことになる。

結果として、股関節屈曲位である座った状態を続け過ぎた結果、

  • 腸腰筋はさらに短縮して固くなってしまう
    • 腰椎がさらに引っ張られてストレスが溜まる
    • 腰に痛みが発生するリスクが高くなる
    • 同時に、前傾気味の姿勢になることで姿勢を正しく維持するのが難しくなる
  • 大臀筋やハムストリングの働きが弱くなる
    • 股関節屈曲と股関節伸展の筋力バランスが崩れる
    • 歩行動作などの股関節伸展を含む動作を力強く行えなかったり、障害が発生するリスクが高まる

といった感じで、現代社会にありがちな様々なトラブルを招いてしまうことになるのです。

試してみたい股関節の柔軟性アップのエクササイズ

そこで、この現代社会において起こりやすい股関節のトラブルを改善するためにも、また防止するためにも効果的だと思われるエクササイズに取り組んで、固い股関節を柔らかくしていくのがおすすめです。

そのエクササイズを考えるために、座りすぎが招く股関節のトラブルを因数分解すると、

  • 股関節屈筋群が固い
    • 腸腰筋などの股関節屈曲に作用する筋肉が固くなっている
  • 股関節伸展筋群が弱い
    • 大臀筋やハムストリングなどの股関節伸展に作用する筋肉が弱くなっている

という、二つの問題を解決していく必要があることが分かります。

そこで、次のような手順でエクササイズを組み立てていくと、効果的に必要な股関節動作の柔軟性を高め、逆に弱った部位の強化を行っていけるようになるかと思います。

  1. 股関節屈曲筋群のストレッチ
    1. 固い屈筋群を柔らかくしていく
  2. 股関節伸展筋群の筋トレ
    1. 弱い伸筋群を強化していく
  3. 全体のダイナミックストレッチ
    1. 屈筋群・伸筋群両方に効くダイナミックな動作で、全体の可動性を高めていく

以下で具体的な方法を見ていきましょう

① 固い股関節屈筋群を柔らかくするストレッチ

短縮して凝り固まった腸腰筋を始めとする股関節屈筋群を柔らかくするためにも、まずは、次のようなストレッチに取り組んでいき、柔軟性を高めていきましょう。

バーティカルレッグスプレッドストレッチ

前方へ体重を掛けるようにして両足を大きく前後に開き、後ろ脚側の股関節屈筋群を伸ばしていくストレッチ方法。

  1. 両足を前後へ大きく開きます
  2. 前の脚は曲げ、後ろの脚は伸ばして前方へ体重を移動していきます
    1. 胸をしっかりと張り、腰を気持ち反らすようにしましょう
    2. また、腰を下ろすほどストレッチ効果が高くなります
  3. その体勢を30秒ほど維持して、逆側も行っていきましょう

スパイダーマンストレッチ

スパイダーマンのような動きを通して、後ろ脚側の股関節屈筋群を伸ばしていく方法。

  1. 腕立て伏せの姿勢になります
  2. 左手の外側に来るように、足を前に動かしていきます
    1. その体勢を5秒間維持します
  3. その後元に戻り、反対側も同様に行います
  4. 1回を5秒間として、両側を5回ずつ繰り返していきます

サムソンストレッチ

バーティカルレッグスプレッドストレッチを深く行っていくような方法で、股関節屈筋群をさらに伸ばしていくのに効果的。

  1. 片足を前方へ大きく踏み出し、後ろの膝は床に付けるようにして腰を下ろします
    1. 後ろ足の甲から膝までを床につけるようにしましょう
    2. 出来る限り腰は深く下ろしていきます
  2. 両手を頭上に上げていきます
    1. 両腕は耳の横に近づけておきましょう
  3. そこからさらに腰を前方へ押し出す感じで、軽く体幹を反らします
    1. この体勢をしばらく維持します
  4. その後立ち上がって、両足を前後逆にして行っていきます

② 弱い股関節伸筋群を強化する筋トレ

スクワット

立ち上がる動作の中に股関節伸展が含まれるため、股関節伸展に関与する大臀筋やハムストリングを強化する上でも非常に効果的な筋トレ。

  1. 両足を肩幅に開き直立します
    1. つま先はやや外に向けておきましょう
    2. お腹周りは引き締めて、胸を張って姿勢を正し、視線は前に向けておきます
  2. 膝を曲げながら腰を下ろしていきます
    1. 太ももが床と平行になる程度までを目安に、しゃがんでいきます(それ以上しゃがんでもOKです。難しい場合は、無理せず出来る範囲内で行っていきましょう)
    2. 但し、膝がつま先より前に出過ぎると、膝を痛める可能性が高まるので注意しましょう
    3. 背すじは伸ばしておきましょう
    4. かかとは常に床につけておくようにします
  3. 腰を下げた体勢から体を押し上げていき、スタートのポジションに戻ります
  4. 10~15回×3セットを目安に繰り返していきましょう

グルートブリッジ

仰向けになった体勢から、股関節伸展の力でお尻から背中までを床から離していく筋トレ。

  1. 仰向けに寝て膝を立てます
    1. 足裏は床にしっかりつけておきましょう
    2. お尻の大臀筋への比重を増やす場合は足を体の方へ近づけ、ハムストリングへの比重を増やす場合は、足を体から遠ざけるようにしましょう
    3. 腕は体の横にまっすぐと伸ばしておきます
  2. お尻と太もも裏に力を入れて、かかとで床を押しながら腰を押し上げます
    1. 大臀筋が十分に収縮するまでしっかりと上げ、その状態を少し長め(3~5秒程度)に維持するようにします
  3. その後、ゆっくりとお尻を下げていきます
  4. 10~15回×3セットを目安に繰り返していきましょう

クワドロペットヒップエクステンション

四つん這いの体勢から、股関節伸展の動作を起こして片脚を上に動かしていく筋トレ種目。

  1. 前腕を床に付けた四つん這いの体勢を作ります
    1. 膝を痛めないようにマットなどを敷いて行うのがおすすめです
  2. 片脚の膝を曲げた状態のまま、上方へ動かしていきます
    1. 膝関節は固定しておき、太ももが床と平行になるまでを目安に上げていきます(股関節の動作だけを行うのがポイントです)
    2. 足首の力は抜いておき、お尻の筋肉に意識を集中させておきましょう
    3. 脚を上げきったところで大臀筋を収縮させて1~2秒静止すると、より効果を高められます
  3. その後、上げた脚をゆっくりと元に戻していきます
  4. 10~15回×3セットを目安に繰り返していきましょう

③ 全体のダイナミックストレッチ

フロントバックレッグスイング

片立ちになったら、浮かせた脚を前後に思い切り振っていくエクササイズ。

股関節屈曲と伸展の動作をダイナミックに繰り返すことで、両動作に関する可動性を高めていきます。

  1. 壁の前に横向きで立ち、片手を添えてバランスを安定させます
  2. 片方の脚を前後へ思い切りスイングしていきます
    1. 意識的に出来る限り広い可動域で動作を繰り返していきましょう
  3. 前後を1回として10~20回程度繰り返したら、逆側の脚も行っていきます

これ結構辛いよね。

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股関節の柔軟性の大切さから柔らかくして強化する方法まで|現代社会で見かける固い股関節の具体的な解決方法例付きのまとめ

股関節の柔軟性の大切さから、現代社会に起こりがちなトラブルと、その解決策の例を紹介してきました。

股関節は人体の中で非常に大切な関節だからこそ、しっかりと柔らかくしておくことが大切そうです!

ぴろっきーでした!

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