腹筋ができない原因とできるためのトレーニングやストレッチ方法を探る!

腹筋ができない原因を議論していき、仮説として出てきた問題に対しての対策方法として、有効なトレーニングやストレッチを紹介していきます。

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腹筋ができない!」と言った場合、妊娠や出産、運動不足や間違った筋トレに励んでいるなど、人によって異なった背景が引き金となっているかと思います。

しかし、腹筋ができない原因を、腹筋運動に作用する筋肉を軸にして解剖学的見地から探っていくと、人それぞれの環境や背景はなんであれ、主に二つの原因にたどり着きます。

そのため大抵の場合、腹筋をできるようにするためには、その二つの原因に対しての対策方法に取り組んでいくことが有効になってくると考えられるのです。

今回は、腹筋ができない場合の原因について議論していきながら、問題を仮説立て、その後、出てきた問題の対策方法という形で、有効なトレーニングやストレッチ方法を紹介していこうと思います。

まずは、「腹筋ができない」と言った場合の「腹筋」が意味する動作を明確にするためにも、その定義を簡単に確認していくことから始めていきましょう。

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ここで言う「腹筋」をまずは定義しておく

「腹筋ができない」と言った場合、その腹筋とはつまり腹筋運動のことを意味しているはず。

しかしここで注意しておかなくてはいけないのが、一般的に言う腹筋運動には次の二つが含まれること。

  1. クランチ
    1. 仰向けの状態から脊柱を前方へ曲げる体幹屈曲の筋トレ種目
    2. 床から肩甲骨が離れるまでしか上体を上げない(下背部は離れない)
  2. シットアップ
    1. 仰向けの上体で行う体幹屈曲の筋トレ種目
    2. 床から背中全体が完全に離れるまで上体を起こす(下背部も離れる)

(クランチでは下背部/腰は床から離れない)

まず、クランチに関して言えば、仰向け体勢になったら、頭部から背中を丸めて上背部を床から離すだけなので、おそらく「腹筋ができない」と言った場合、このクランチを指していることはまずないかと思います。

(シットアップでは下背部/腰まで床から離す)

一方、シットアップの場合は、クランチと同じように上体を前方へ丸めていくと言っても、上背部だけではなく下背部までを床から離していく必要があるため、完全に上体を起こしていく必要があり、クランチ以上の体幹力が必要でその分難易度も高い。

そのため、「腹筋ができない」人の大多数は、上体を完全に床から離して起き上がれないことを指していると考えられ、「腹筋ができない」とは腹筋運動の中でも「シットアップが出来ない」ことであると考えた方が、理にかなっていると言えるかと思います。

そのため、この記事の中では、「腹筋ができないという悩みで対象となる腹筋運動はシットアップである」と定義して、これ以降の話を進めていくものとします。

腹筋運動のシットアップができない理由を議論してみる

さて、「腹筋ができない」といった際に意味する筋トレ種目が、大抵の場合、シットアップを指し示すであろうことを結論付けましたが、ここからは、そのシットアップができない理由について探っていきたいと思います。

まずはシットアップを行う上で必要な筋肉を分析!

シットアップができない理由で大切なのが、この腹筋運動を行っていくために重要な働きをする筋肉について確認しておくこと。

シットアップは脊柱を曲げて上体を前方に丸める「体幹屈曲」を中心に起こしていく筋トレであるため、動作の中で主に力を出していくのが、体幹屈曲の主力筋である腹直筋(お腹前面の筋肉)です。

しかし同時に、体幹を曲げるだけでは下背部までを床から離すことが難しいため、下背部を床から離していく局面では、股関節を曲げる股関節屈曲の力も使っていくことになる。

その股関節屈曲を主に支えるのが、体幹深層にある腸腰筋と、太ももの大腿四頭筋を構成する筋肉の一つである大腿直筋

(脊柱を曲げて上背部を床から離した後、上体を起こす際には股関節屈曲の力が作用する)

つまり、腹筋運動のシットアップでは、主に腹直筋が働きながらも、動作の後半、下背部を床から離して上体を起こしていくフェーズでは、腹直筋に加えて腸腰筋と大腿直筋が補助的に力を出していくってこと。

ここで、それぞれの筋肉の特徴と共にまとめると、

  • 主に働く筋肉
    • 腹直筋
      • 体幹屈曲の主力筋
      • シットアップの動作では全ての局面で力を発揮する
      • 腹部前面にあって肋骨前面の軟骨部分と骨盤の恥骨部分をつなぐ
      • 縦に長い筋肉
  • 補助的に働く筋肉
    • 腸腰筋
      • 股関節屈曲の主力筋
      • シットアップで下背部を床から離して起き上がる局面で力を発揮する
      • 下背部の腰椎から骨盤をまたがり太ももの大腿骨までをつなぐ
    • 大腿直筋
      • 股関節屈曲に強く作用して腸腰筋を補助するように働く
      • シットアップで下背部を床から離して起き上がる局面で力を発揮する
      • 太もも前面の大腿四頭筋を構成する筋肉の一つ
      • 膝関節だけでなく股関節もまたぐ二関節筋

となり、シットアップに関与する筋肉と、それぞれがどのように作用してどのような特徴を持っているのかを理解出来るかと思います。

腹筋ができない場合は筋力と可動性に問題があるかもしれない

腹筋運動のシットアップを行うには、上で導き出した筋肉を働かせていく必要があることが分かりましたが、これはつまり、腹筋ができない主だった原因は、上記の筋肉が上手く作用できていないことに起因する可能性が高いということ。

その結果、「腹筋ができない」場合の原因は、

  1. 腹直筋・腸腰筋・大腿直筋のどれか、または全ての筋力が不足している
  2. 3つの筋肉のどれか、または全ての可動性が低い状態になっている

のどちらかであると、仮説付けることが出来るかと思います。

もちろん中には、他の理由で腹筋運動のシットアップができない場合もあるかもしれませんが、おそらく大抵の場合は上記のどちらか二つが問題だと考えられるので、上記二つの問題対策として腹筋をできるようにする方法を探っていくことが有効になってくるはずです。

以降では、筋力強化トレーニングと可動性を高めるストレッチの二つの軸で、その対策として効果的な方法を探っていきます。

【ちょっと寄り道】お腹周りの脂肪が原因になってない?

ちなみに、腹筋運動のシットアップができないと嘆いている人の中には、腹部の体脂肪が多すぎるのが原因になっていることがあるかも。

仰向けで十分に上体を曲げて体を起こしていくには、あまりにも多すぎるお腹周りの脂肪は、その動作を邪魔してしまうことになります。

そのため、腹筋ができない場合に、もしもお腹周りの体脂肪量が多いのであれば、まずは体脂肪を落とす努力をしていった方が良いかもしれません。

その際は次も参考にしてみましょう。

▶︎お腹周りの脂肪を落とす筋トレ方法とは?そのエクササイズ間違ってるかも!?

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腹筋をできるようにするための筋力強化トレーニング方法

ここでは、腹筋ができない理由の中でも、1番目の理由である筋力不足を解決するために、各筋肉を効果的に鍛えていくトレーニング方法を見ていきたいと思います。

腹筋ができるためのトレーニング方法① クランチ

クランチは上でも触れた通り、シットアップとは違い、体を丸めた際に上背部だけを床から離していく筋トレ種目。

下背部までを離して体を起こす必要がないため、股関節屈曲の力は必要なく、純粋に体幹屈曲の主力筋である腹直筋を鍛えていくことが可能。

そのため、クランチに必要な筋肉の中でも腹直筋を強化していくために利用してみたいトレーニング方法かと思います。

ただし、腹直筋は縦に長い上、クランチでは頭部から背中を丸めていくため、腹直筋の中でも上部に負荷が集中しやすい一方、シットアップの後半で必要な腹直筋下部の強化には別のトレーニング方法に取り組んでいく必要が出てきます。

  1. 膝を天井に向けるように曲げて、仰向けになります
    1. 手は頭の後ろに置き(胸の前などでクロスさせておくのもOK)、肘は横に広がっている状態にしましょう
    2. 頭の後ろに手を組む場合は、動作中に頭を手で持ち上げることは絶対にしないようにしましょう
  2. 腹筋に力を入れて、頭と上背部を床から持ち上げます
    1. みぞおちを中心に頭部から 背中を丸めていくイメージです
  3. 体を下ろしていきます
    1. 頭は床ぎりぎりの場所で止め、繰り返していきます
  4. 15回×3セットを目安に取り組んでいきましょう

腹筋ができるためのトレーニング方法② レッグレイズ

レッグレイズは、仰向けになったら伸ばしたままの両脚を床から上げていくトレーニング。

太ももを付け根から前方へ振っていく股関節屈曲の動作が起こるため、股関節屈曲の主力筋である腸腰筋をメインターゲットとして、腸腰筋を補助するように働く大腿直筋もサブターゲットとして鍛えていけます。

また、体を下半身側から曲げていくため、動作の中では腹直筋の下部も主なメインターゲットとして関与することになります。

そのため、クランチでは鍛えるのが難しい腹直筋下部や、腹筋運動のシットアップには欠かせない腸腰筋や大腿直筋の強化までを期待していけるトレーニング方法です。

(出典:MegaNicho

  1. 両足を伸ばして仰向けに寝ます
    1. おへそを背骨につけるようなイメージで床に背中をつけましょう
  2. 両足を伸ばしたまま床から浮かしていきます
    1. 90度手前まで上げていきましょう(90度を超えると腸腰筋への負荷が抜けます)
  3. そしてゆっくりと下ろします
  4. 15回×3セットを目安に繰り返していきます

腹筋ができるためのトレーニング方法③ ニートゥチェスト(シーテッドニータック)

両手を床についた状態で床に座ったら、両脚を伸ばしたまま床から軽く上げ、また上体も斜めに倒し、その体勢から股関節屈曲と体幹屈曲の力を使って体を丸めていくトレーニング方法。

動作の中では、腹筋運動のシットアップに必要な全ての筋肉が関与することになる一方、両手で体を支えるため、シットアップほど大きな腹直筋の力を必要としないのが特徴。

そのため、シットアップを行うには腹直筋の力が足りないなんて場合に、シットアップを出来るようにするためのステップとして取り組んでいくと良さそうな、トレーニング方法の一つになります。

  1. 床に座り、手を床について上半身を支えます
  2. 上体を斜めに倒し、脚は伸ばして床から浮かせます
    1. 背中から腰にかけては自然と真っ直ぐにしておきましょう
  3. 背中から腰にかけて少しまるめつつ、伸ばした脚を曲げて胸に引きつけます
  4. その後、脚は伸ばして上体は後ろへ動かし、元の体勢に戻していきます
  5. 15回×3セットを目安に行いましょう

腹筋ができるためのトレーニング方法④ プランク

プランクは、いわゆる体幹トレーニングとして有名で、体幹トレーニングの中でも姿勢を一定に保つ姿勢支持力を高める体幹支持トレーニング方法の一つ。

体の前面を下にした体勢を維持するため、体には後方向からの負荷が掛かり、それに耐えながら体を真っ直ぐにしておくためにも、体前方にある腹直筋や大腿直筋などが力を発揮し、また腸腰筋も股関節を安定させるために力を出していくことになります。

姿勢支持力の強化が主な効果であるため、体幹や股関節を屈曲させる筋力の向上という目的で大きな効果はそこまでありませんが、それでも各筋肉の連携強化を図ったり、それ以外の体幹の筋肉も鍛えられるのがメリット。

結果として、シットアップをより安定した無駄のない動きで、繰り返していけるようになると言えるかと思います。

  1. つま先を床に立てた状態で床にうつ伏せになります
  2. 上半身を起こして前腕を床につけます
  3. 腹筋に力を入れて、膝を腰を床から浮かせていきます
    1. この時、肘は肩の真下にくるようにします
  4. 体を一直線のラインにします
    1. 頭からカカトまでのラインが真っ直ぐになるようにしましょう
    2. 膝を曲げたり、腰を反らせたりしないようにし、アゴは引いておきます
  5. その状態を維持していきます
    1. 当初は30秒を目安に行い、徐々に維持できる時間を長くしていきましょう

腹筋をできるようにするための可動性向上方法

上で紹介してきたトレーニングを十分に取り組んだのに、腹筋運動のシットアップが出来ないという場合は、シットアップに作用する筋肉群の可動性が不十分である可能性があります。

そのため、各筋肉の可動性を高めるためにも、次のようなストレッチを行って、硬くなってしまった各筋肉をほぐし、その柔軟性の向上と共に可動性を高めていくようにしてみましょう。

腹筋ができるためのストレッチ方法① キャット&カウ

キャット&カウは、四つん這いの体勢で体幹伸展(体幹を伸ばす/脊柱を反らす)と、体幹屈曲の動作を繰り返していくストレッチ方法。

腹直筋とその逆側にある脊柱起立筋をほぐしていき、可動性を高めていきます。

  1. 四つんばいになります
  2. 背中をゆっくり上に向けて曲げていきます
  3. その後、背中をゆっくりと下に向けて反らしていきます
  4. 一回の上下の動きに4秒程度かけて、ゆっくりと行い繰り返していきましょう
    1. 脊柱の三つの部分(上部・中部・下部)を同時に伸ばしたり曲げたりするイメージで行ってみてください

腹筋ができるためのストレッチ方法② 股関節屈筋群のストレッチ

股関節屈曲に作用する腸腰筋や大腿直筋をストレッチしておくことも大切。

なかでも腸腰筋が凝り固まってしまうと、シットアップの動作の中では特に、下背部を床から離していく局面で必要な股関節屈曲の力を、十分に出していけないなんてことになってしまうかもしれません。

  1. 前の脚は曲げ、後ろの脚は伸ばして両足を前後へ大きく開きます
    1. 後ろ脚の膝と足の甲は床へつけておきます
    2. 胸をしっかりと張り、腰を気持ち反らすようにしましょう
  2. 前方の膝へ両手を置いて体重を前に移動させていきます
    1. 後ろ脚の太ももの付け根あたりのストレッチを感じるところを目安にします
  3. その体勢を数十秒維持して、逆側も行っていきましょう

腹筋ができるためのストレッチ方法③ シーテッド・ハムストリングストレッチ

また、体前面の筋肉ではないため、一見すると関係なさそうな太もも裏のハムストリングも、シットアップで下背部を床から離す局面で大切な、腸腰筋や大腿直筋の可動性を制限している原因かもしれません。

これは、ハムストリングは下半身後面側で膝関節と股関節をまたいでおり、股関節屈曲とは逆の股関節伸展(太ももを付け根から後方へ動かす)に作用する筋肉であるのがその理由。

つまり、ハムストリングが硬くなって短縮している状態だと、逆の作用をする腸腰筋や大腿直筋に影響が出てきてしまう可能性があるってこと。

そこで、ハムストリングもストレッチしておき、前後のバランスを整えて、腸腰筋や大腿直筋が十分な可動性を発揮出来るようにしておきましょう。

  1. 床にあぐらをかくようにして座ります
  2. 右脚を前に出して伸ばし、左膝は曲げたままにしておきます
  3. 右足のつま先を手で自分の方へ引き、ストレッチしていきます
    1. その体勢を数十秒維持します
  4. 次は左右を交替してストレッチを行なっていきましょう

シットアップベンチ必要?

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腹筋ができない原因とできるためのトレーニングやストレッチ方法を探る!のまとめ

腹筋ができない原因と、できるためのトレーニングやストレッチ方法を見てきました。

最後に、腹筋運動のシットアップを出来るまでのちょっとしたアドバイス。

今回紹介したトレーニングやストレッチに取り組んでいけば、腹筋ができるための基盤を自然と整えることが可能かと思いますが、その上で、「最初は少しだけ体を持ち上げ、慣れてきたらに体をさらに高く上げていく」というステップを踏んで取り組んでいってみましょう。

このようにすれば、無理なくシットアップが出来るようになってくるかと思います!

ぴろっきーでした!

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