広背筋の鍛え方について見ていきます。広背筋が大きくならないという人も、広背筋をさらに広げるために頑張りたい人も、一度確認してみましょう。
広背筋の鍛え方について見ていきましょう。
背中がウィークポイントだと思っている人はたくさんいるはず。
というのも、体前面の筋肉は鏡で確認できるために意識を向けやすいものの、背中は自分ではなかなか確認出来ないため、どうしても筋トレを疎かにしがちだから。
しかし、背中の筋肉、特に背筋の中では最大の大きさを誇る広背筋を大きくしていくことは、たくましくてかっこいい背中を作るためにも必須事項です。
そこで、背中の中でも特に広背筋に絞って、効果的な鍛え方を見ていこうと思います。
今回は、広背筋の鍛え方におすすめな筋トレ種目を5つピックアップし、その後、広背筋を鍛えるために抑えておきたいポイントを3つほど紹介していきます。
広背筋が大きくならないと悩んでいる人も、広背筋をさらに大きくしたい人も、広背筋を広げるために効果的なトレーニング方法を確認していきましょう。
目次
広背筋の鍛え方におすすめな筋トレ種目PICK UP!
広背筋の鍛え方には様々な筋トレ種目が存在していますが、ここではそのなかでも、広背筋を鍛えて背中を広げていくためにおすすめな筋トレ種目を、厳選して5つ紹介していきます。
まずは、広背筋を鍛えるための筋トレ種目を確認していきましょう!
広背筋のおすすめ筋トレ種目① ストレートアームプルダウン
ストレートアームプルダウンは、別名ストレートアームラットプルダウンとも呼ばれる筋トレ種目。
前方に挙げた腕をまっすぐ後ろに引いていく「肩関節伸展」の動作を純粋に行っていくことで、肩関節伸展の主力筋である広背筋を集中して鍛えていけ、広背筋の機能を大いに引き出す鍛え方とも言えるトレーニング方法。
また、ストレートアームプルダウンを行う場合は、通常、ラットマシンやケーブルマシンを利用することが多く、それらのマシンでは動作の終始、常に筋肉へ負荷が掛かり続けるという特徴があるため、広背筋を緊張させ続け、より効果的に筋肉の成長を結びつけていけます。
- ケーブルマシンのハイプーリー(上の滑車)へワイドバーを装着します
- ケーブルマシンの前に立ち、そのバーを肩幅程度の手幅で順手で握ります
- バーを下ろしていく時も腕が真っ直ぐになる位置(マシンから60~90cm程度離れたところ)へ立つようにします
- 両足はしっかりと床につけて、体を安定させるようにします
- この時、体は真っ直ぐにしておきましょう
- 肘は少し曲がる程度にして固定しておきます
- 肘は動かさずに腕を伸ばしたまま、バーを下げていきましょう
- 背すじは真っ直ぐにして胴体は固定しておきます
- あくまでも「肩関節の伸展動作だけ」でバーを下げるようにしながら、広背筋を意識して行っていきましょう
- 腕を伸ばしたまま出来る限りバーを下方へ動かしていきます
- 肘は動かさずに腕を伸ばしたまま、バーを最初の位置へ戻していきます
- この動作を必要な回数繰り返していきます
広背筋のおすすめ筋トレ種目② 懸垂
広背筋の鍛え方で自重を利用して取り組める種目と言えば、両手を広めてとってバーにぶらさがり、体を引き上げていく、いわゆる懸垂。
手幅を広めに取って体を引き上げていくことで、肩関節内転(肩を支点に腕を内側に振る際に起こる関節動作)が起こり、その肩関節内転の主力筋である広背筋を強化していけるようになる筋トレ種目です。
また、懸垂は広背筋を中心に鍛えるものの、他にも胸、肩、腕など上半身全体にもある程度効かせられるため、全身を鍛えたいという場合にもおすすめ。
広背筋を鍛える上では絶対に忘れてはいけない筋トレ種目と言えます。
- 肩幅より拳2個分(肩幅の1.5倍程度)広くバーを握ってぶら下がります
- この時に足を後ろで組み、気持ち胴体を後ろへ持ってくると動作中に体がブレにくくなります
- 目線を上げ、バーの中央あたりに視点を合わせましょう
- グリップは順手にしておきます
- 肩甲骨を寄せるようにし、背中の力で体を引き上げていきます
- 出来る限り体を引き上げていくようにします(初心者の場合はバーの上まで顔を持っていくのが難しいなどということもあるかもしれません。気にせず出来る限り上げていけば大丈夫です)
- 可能なら胸の上あたりがバーにつく程度まで引き上げてみます
- ゆっくりと腕を伸ばして体を下げスタートのポジションへ戻ります
- 広背筋がしっかいとストレッチするまで腕を伸ばして体を下ろしていきましょう
また、手幅を狭めて行う(肩幅程度にする)ことで、体を下げた際に広背筋をよりストレッチさせることが可能。
よりストレッチさせることが出来れば、可動域を広げて広背筋を伸縮させていくことが出来るため、通常の懸垂と合わせて行うことで、広背筋を肥大させて広げる効果が高くなると言えるかと思います。
広背筋のおすすめ筋トレ種目③ ラットプルダウン
ラットプルダウンも、広背筋の鍛え方としては絶対におすすめな筋トレ種目。
専用のラットマシンやケーブルマシンに装着したワイドバーを両手で握り、そのバーを下方へ引っ張っていくことで、動きの中に肩関節内転が含まれることになり、肩関節内転の主力筋である広背筋を強力に鍛えていける種目。
また、最初に紹介したストレートアームプルダウンと違い、肘関節も一緒に曲げていくため、肘関節屈曲に働く肘屈曲筋群(上腕二頭筋など)も関与することで、比較的大きな負荷を扱え、その分、広背筋にかかる負荷も大きく出来るのが特徴。
同じ関節動作を行う自重の懸垂と比べて、懸垂では実現が難しい高負荷を扱え、さらに専用のパッドで下半身を固定出来るため、肩関節内転の動きに集中して広背筋を鍛えていけるという長所を持っています。
- ラットプルマシン又は専用のケーブルマシンのシートに座ります
- シートの高さを調整し、専用のパッドで太ももを抑えるようにしましょう(動作中に体が浮き上がらないようにするためにも大切です)
- バー又は専用のグリップを順手で掴みます
- 両手の幅は肩幅のおよそ1.5倍程度にしておきます
- バーを下げた時に、ちょうど前腕が床に対して垂直になる程度です
- 胸を張って背筋を伸ばし、目線を斜め上か前方に定めましょう
- 肩甲骨を寄せながらバー又はグリップを胸元の上辺り(又は首辺り)まで引きます
- 背中を反らしながら行っていきましょう(※ただし腰を支点に上体を後傾させないようにしましょう。上体が後ろに倒れてしまうと広背筋への効き目が激減してしまうので注意が必要です)
- 背筋の収縮を感じながら行っていきましょう
- その後、ゆっくりとバー又はグリップを元のポジションへ戻していきます
- 戻していく時は、ウェイトが他のウェイトの上に重なり合う直前までです(ウェイトが他のウェイトの上に重なると、負荷が完全に抜けてしまい、筋肉を休ませることになります)
ちなみに、ラットプルダウンを行うなら、両手の幅を肩幅程度かそれ以下に狭めて行う、ナローグリップラットプルダウンにも、たまに取り組んでいくのがおすすめ。
ナローグリップで行うことで、腕を伸ばした際により広背筋がストレッチされるようになり、通常のラットプルダウンとは違った刺激を筋肉へ与えていくことが可能。
さらに、肩甲骨を寄せる肩甲骨内転をより強く行っていきやすいため、肩甲骨内転の主力筋である僧帽筋の中部と下部もメインターゲットとして鍛えていけるようになります。
広背筋のおすすめ筋トレ種目④ シーテッドケーブルロー(ナローグリップ)
シーテッドケーブルロー(ナローグリップ)は、腕を前方へ伸ばしたポジションで広背筋も前方へ一緒に伸びていくため、十分に伸びた広背筋に負荷をかけられるのが特徴。
また、ケーブルマシンを利用するため、動作の中で最後まで負荷が抜けないというメリットもあるので、広背筋を継続して緊張させ、成長へつなげやすくしていけます。
- 専用のローイングマシンにVバーを取り付けて座ります
- 両足は専用の踏み板において、膝を軽く曲げておきます
- 上半身を前方へ自然な形で前傾させていき、Vバーのグリップを握ります
- 体が両脚に対して直角になるぐらいまで上半身を起こしていきます
- この時背中は真っ直ぐが少しアーチを描くようにします
- 肩を後ろへ引き、胸を前方へ張った状態を作ります
- 両腕が伸びている状態です
- 胴体は動かさないで、両腕の肘を曲げて胴体の方へ引き寄せていきます
- 肩甲骨を引き寄せていく感じです
- 両腕は胴体の直ぐ横に近づけておきます
- 背中の筋肉が最大に収縮しているところで一旦静止します
- 引くときに上体が後傾しすぎると広背筋に効かなくなるので注意しましょう
- その後、ゆっくりと腕を伸ばしていき、スタートポジションへ戻していきます
- この動作をゆっくりと繰り返していきましょう
ちなみに、シーテッドケーブルローをワイドバーを利用して、より広い手幅で行うシーテッドケーブルロー(ワイド)を行ってみるのもあり。
この場合は、広背筋の中でもより上部繊維への比重を高くしていくことが出来ます。
広背筋のおすすめ筋トレ種目⑤ ベントオーバーローイング
史上稀に見る、分厚くどでかい広背筋を持っていたとして有名な、元ボディビル世界チャンピオンのドリアンイエーツを象徴する筋トレと言えば、このベントオーバーローイング。
立った姿勢で上体を前傾させるため、そこから下げた腕を上に引き上げていくことで、肩を支点に腕を後方に振る肩関節伸展が起こり、その主力筋である広背筋をメインターゲットとして鍛えていけるのが特徴。
また、バーベルを利用することで、大きな重量を扱いやすいといった長所もあるため、広背筋を大きくして広げるためにもおすすめな鍛え方です。
- 床にプレートをセットしたバーベルを置き、その前に立つ
- 両足の幅は肩幅程度に広げておく
- 腰を落としていき、バーベルを両手で握る
- バーベルを握る両手の幅は、肩幅より気持ち広めにとります
- 中腰の姿勢で胸を張り、背筋を伸ばしてバーベルをぶら下げる
- この時、膝は軽く曲げておきます
- 顔は真っ直ぐ正面を向いておきましょう
- 両腕は床に対して垂直に真っ直ぐ伸びているようにします
- これがスタートのポジションです
- 肩甲骨を寄せるようにし、バーベルを引き上げていきます
- おへその方に向けて引き上げていくようなイメージです
- 胴体は動かないように固定しておきましょう
- 肘は出来る限り胴体の側から離れないようにします
- 上げきったところで背中の筋肉を思い切り収縮させ、一旦静止しましょう
- 引き上げたバーベルをゆっくりと元の位置へ戻していきます
広背筋を広げるためにも抑えよう!広背筋の鍛え方で知っておきたいポイント
広背筋の鍛え方としておすすめな筋トレ種目を見てきましたが、ここからは、広背筋を大きくして広げるためにも抑えておきたい、ちょっとしたトレーニングのポイントを紹介していきます。
「広背筋が大きくならない!」と感じている人は、一度確認してみましょう。
広背筋の鍛え方TIP① 上体を後傾させ過ぎない!
上でも紹介したラットプルダウンやシーテッドローイングは、広背筋を強化するためにも非常に効果がある筋トレ種目。
しかし、これらのトレーニング中、バーを体の方へ下げていく、又は引き寄せていく場合、上体を後傾させ過ぎないようにすることが大切。
確かに、両者の種目においては、胸を張って背筋を伸ばし、背中を反らせた体勢で行っていくことが効果的。
ただしここで大切なのが、あくまでも上体を反らすだけであり、決して上体を後ろへ動かして後傾させていくことではない点に注意。
動作の中で、バーを体の方へ引っ張ると同時に、上体までも一緒に後ろへ動かしてしまうと、広背筋ではなく背中を縦に走行する脊柱起立筋や、お尻の大臀筋の関与が強くなり、広背筋に思ったように効かせられなくなります。
広背筋の鍛え方TIP② 筋肉(広背筋)を動かすのを忘れずに!
また、広背筋を鍛えるために効果的な、バーを引く動作において起こりがちなことが、筋肉を動かすのではなくバーを動かす(ウェイトを動かす)ことに集中しすぎてしまい、腕の力でバーを引いてしまっていることがある点。
肘から先は、バーにただ引っ掛けているようなイメージを持ち、あくまでも広背筋を使った肩関節の動きを中心に、バーを体の方へ引っ張っていくようにしましょう。
特に、広背筋が大きくならないと感じている場合は、一度、引く動作において腕の力を中心にウェイトを引いていないかを確認し、もしも腕の力の関与が大きすぎた場合は、動作中に広背筋の動きに意識をおきながら行っていくようにすれば、広背筋を広げることに繋がってくるかと思います。
広背筋の鍛え方TIP③ ベントオーバーローイングでは肘を寄せておくように!
広背筋に効果が高いとされるベントオーバーローイングに取り組んでいるのに、思ったように広背筋が大きくならないと悩んでいる場合、両肘の位置を確認してみるようにしましょう。
ベントオーバーローイングでは、手幅は肩幅よりやや広め程度にし、そのあとは両肘を広げることなく、肩甲骨を寄せながら、胴体の方へ真っ直ぐ両肘が引き寄せらられるため、基本的に両肘は、胴体の側を通っていくことになります。
しかし逆に、動作の中で両肘を広げていってしまうと、肩の筋肉である三角筋(後部)の関与が強くなってしまい、思ったように広背筋に負荷が入らなくなってしまうことがある。
広背筋をしっかりと大きくして広げるためにも、ベントオーバーローイングでは、両肘は体の側を通るような軌道を描くように意識して行っていきましょう。
次の筋トレ記事もおすすめ!
- 背筋筋トレのやり方と方法でよくある7つの問題と対策方法と鍛え方
- 広背筋自重トレーニング10選!自宅でも外でも逆三角形ボディメイキング!
- 背筋力の鍛え方9つのヒント|強化して鍛えるなら筋トレのポイントを抑えよう!
- 僧帽筋の鍛え方5つのTIPSとトレーニングにおすすめな3つの筋トレ種目
- 広背筋の筋トレメニューに加えたい変わったトレーニング方法9選!鍛え方を確認してもっと刺激する!
- かっこいい背中のトレーニングガイド|背中の筋肉からおすすめの筋トレ種目までを確認!
広背筋の鍛え方ガイド|大きくならない?広背筋を広げるための筋トレヒントのまとめ
広背筋の鍛え方について、おすすめな筋トレ種目から、知っておきたいちょっとしたトレーニングのヒントを紹介してきました。
広背筋は広くて大きな背中を手に入れるためにも大切な筋肉。
だからこそ、しっかりと筋トレしていきたいですね!
ぴろっきーでした!