自重筋トレをしている人にとって「すぐに負荷が足りなくなってくる」というのは、共通の悩みだと思います。
特に、定番種目である自重で行うスクワットは、すぐに体が慣れてしまうという方も多いかもしれません。だからといって、回数を50回、100回・・・と増やしていくのは気が遠くなるし、そもそも効果がないですよね。
そこで、自重スクワットの強度を上げる方法として挑戦したいのが「ピストルスクワット」。
ピストルスクワットは、自重スクワットを片足で行うもので、強度が一気に上るだけでなく、全身や体幹、さらには柔軟性やバランス力、下半身の可動域までも強化される筋トレです。
体の「慣れ」はプラトー(筋トレにおける停滞期)の原因となるので、ちょっと自重スクワットに物足りなさを感じている方は、ぜひチェックしてください。
もちろん、自重筋トレのバリエーションを増やしたいという方も覚えておくと重宝する筋トレですよ!
ピストルスクワットのトレーニング方法
安定した場所に、両足を肩幅に開いてまっすぐに立ちます。
次に片足を前方へ上げて片足立ちになり、両手は前に伸ばしてバランスをとります。この時、軽くお尻を後ろへ引っ込める感じにすると良いでしょう。
そのまま膝を曲げて腰を後方に押し出しながら、片足でスクワットします。お尻を可能な限り下ろしていきましょう。下げきったら、ゆっくりとお尻を上げて元の位置に戻していきます。
両足各10回×3セットを目安に繰り返しましょう。
ピストルスクワットのトレーニング方法まとめ
- 安定した場所で、両足を肩幅に開いてまっすぐに立つ
- 片足を前方へ上げて片足立ちになり、両手は前に伸ばしてバランスをとる
- 腰を後方に押し出しながら、片足でスクワットする
- お尻を下げきったらゆっくりと立ち最初の状態に戻る
- 両足各10回×3セットを目安に繰り返す
(ピストルスクワットのフォームの確認にどうぞ!)
ピストルスクワットのポイント
ピストルスクワットは、通常の自重スクワットを片足で行うことによって負荷を加え、太もも前や大臀筋をより強力に鍛えることができる筋トレです。
腰を深く下ろし、大臀筋(お尻の筋肉)も意識する
ポイントは腰を深く下ろし、軸足側のターゲットの筋肉をしっかりと刺激することです。腰が中途半端にしか下ろせない状態だと、ターゲットにしたい太もも前の大腿四頭筋や大臀筋といったメインの筋肉にほとんど効果が出なくなってしまいます。
また、立ち上がる際は、足裏で地面をしっかりととらえ、大臀筋の力を使うようにしましょう。
体幹を固める
この他、片足立ちという不安定な状態で動作をすることにより、全身の筋肉や体幹も同時に鍛えられるということは、逆に言うとしっかりと体幹を固定する必要があるということ。腹筋にしっかりと力を入れ、体を支えるようにしましょう。
ピストルスクワットのポイントまとめ
- 腰を深く下ろし、軸足側のターゲットの筋肉をしっかりと刺激する
- 立ち上がる際は、足裏で地面をしっかりととらえ、大臀筋の力を使う
- 腹筋にしっかりと力を入れ、体幹を固めて体を支える
※腰を深く下ろせない場合はどうするか?
ストレッチや筋膜リリースを検討してみる
スクワットで腰を深く下ろせない人は、筋力というよりも、下半身(特に太もも)の柔軟性が不足している場合があります。太ももも前や太もも裏が硬いままでは、腰を深く下ろすことが難しくなるため、ストレッチなどで十分に柔らかくしてから行うようにしましょう。
ストレッチ以外では、グリッドフォームローラーやマッスルローラーを使用した筋膜リリースが効果的だと思います。柔軟性が高まれば、筋トレの質も上がるので、柔軟性が足りないという方は検討してみてください。
基本をしっかりとマスターする
通常のスクワットと比較してもピストルスクワットは、神経系の発達、下半身の筋力・可動域・柔軟性、体幹力、さらにはバランス力がより必要になります。
どうしても腰を下ろしていけないといった場合、まずは基本に立ち返って、つまり通常のスクワットでしっかりと基礎固め(筋力・バランス力などを鍛える)をしてからピストルスクワットに移行してみてください。
片足でやるといっても、そこで大切なのは二本足で行う基礎的なスクワットだったりします。
ピストルスクワットの筋トレ効果
太もも前や大臀筋を強烈に発達させる
ピストルスクワットは、通常の自重スクワットを片足で行うことで、片足に負荷を集中させて通常の自重スクワットよりも強力に太もも前や大臀筋を鍛える効果があります。
太もも前が発達すると、太く逞しい足が手に入るので、男性に特におすすめの筋トレです。
ピストルスクワットは大臀筋も鍛えられるので、ヒップアップ効果もありますが、太もも前のハリをつくりたくないという女性にはあまりおすすめできないかもしれません。
ただし、猫背気味の女性は、太もも前が弱っている場合が多いので、筋トレメニューに加えることを検討しても良いと思います。
全身の筋肉からバランス力や安定性までを強化する
この他、ピストルスクワットは、片足立ちでバランスをとりながら行うため、全身の筋肉や体幹も刺激する効果があります。そして、下半身の可動域を目一杯使って動作を行うため、下半身の可動性を伸ばす効果も得られるでしょう。
全身の筋肉や体幹、そしてバランス力や下半身の可動性が鍛えられれば、他の筋トレのベースアップとなったり、スポーツのパフォーマンス向上にも繋がります。
どこでもトレーニングできる
ピストルスクワットの効果というよりはメリットになりますが、ピストルスクワットは特に器具や特定の制限がないため、どこでもトレーニングできる筋トレ種目になります。
出張や旅先で、ウェイトを使って十分に筋トレできない時などは、このピストルスクワットを行うことで、下半身の筋肉を十二分に鍛えることができるようになります。
ピストルスクワットの注意点
ピストルスクワットは、自重スクワットに比べて負荷が急に上がるため、腰を痛めたり、肉離れを起こさないように注意しましょう。
また、動作の終始、不安定な体勢となるため、バランスを崩して転倒しないように注意が必要です。もし、体がグラついてまともにできない場合は、以下の方法で練習してみてください。
体がグラつく場合の練習方法
椅子を使ったピストルスクワットの練習
椅子もしくはフラットベンチを設置し、そこにピストルスクワットでゆっくりと腰を下ろしていきます。可能であれば、.椅子もしくはフラットベンチに対し、ギリギリまで腰を下ろし、完全に座らない所で元に戻ります。
無理であれば、ゆっくり腰を下ろしてそこから戻るようにしましょう。
壁を使ったピストルスクワットの練習
壁の前に立ち体を横に向けたら、壁に片手をついて体を安定させ、そこからピストルスクワットでゆっくりと腰を下ろしていきます。
腰を下ろせる所まで下ろし、元に戻ります。
手すりを使ったピストルスクワットの練習
https://youtu.be/K9bUCsUb8hM?t=2s
手すりとして使えるところがあれば、両手でその手すりを握ってバランスを取った状態でピストルスクワットをやるのもおすすめです。この方法であれば、バランス力に関係なく、ピストルスクワットの練習が可能になります。
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ピストルスクワットは、はじめのうちこそ、足がガクガクするかもしれませんが、練習すればちゃんとできるようになるので焦らず頑張ってみましょう。
スクワットはこの他にもバリエーションがたくさんあります。体の慣れを防止するためにも、様々な方法をマスターしておくと、筋トレの成果が出るのが早くなるはずですよ。
ちなみに「ピストルスクワットに慣れてしまって刺激が足りない!」と、将来的に感じることがあれば、両手にダンベルを持って刺激を増やすといった工夫もできますよ!
筋トレキャンプでした!