パワーラックの使い方やメリットについて見ていきます。筋トレにとても相性の良いパワーラックについて、具体的なトレーニング動画を元に、詳しくメリットや使い方を理解していきましょう。
パワーラックの使い方やメリットを見ていきましょう。
パワーラックと言えば、ウェイトトレーニングを行う上では、絶対に目にしたことがあるであろう筋トレ器具。
ジムへ行くとパワーラックを利用して、ベンチプレスやスクワットに励んでいる人を見たことがあるかと思います。
このパワーラック、筋トレの中でも特に高重量を扱うトレーニングにおいてはとても相性が良く、筋肉を増強したいのなら、マストで利用を検討したい筋トレ器具の一つです。
今回は、そのパワーラックについて、簡単にパワーラックのメリットを確認した後、具体的な使い方をトレーニング動画とともに確認していきます。
その前にまずは、パワーラックとは何なのかについて、簡単なおさらいから始めていきたいと思います。
パワーラックについてのおさらい
パワーラックとは、大きくて長方形で立方形をした、フリーウェイトトレーニング用の筋トレ器具の一つ。
高さを調整可するピンがついており、自分の身長や行いたいトレーニングに合わせて、バーを最適な高さ動かすことができ、さらにセーフティーバーもついているため、バーが手から滑り落ちたり、動作を繰り返して行く際に疲労してバーを落としそうになった際でも、安全に取り組めるのが特徴。
多種多様なバーベルを利用したフリーウェイトトレーニングを、高重量にも関わらず、安全かつ効果的に実施することができるのがパワーラックという筋トレ器具です。
パワーラックの利点
パワーラックを使って筋トレを行っていく上では、次のようなトレーニング上のメリットがあります。
関節の可動域を調整してトレーニングしやすい
セーフティーバーをどの高さにでも調整できることから、ある筋トレ種目を行おうとした場合に、可動域を目一杯に使ったトレーニングはもとより、可動域を制限して動作を繰り返すパーシャルレップなども的確に行っていくことが可能。
同じ種目であっても、可動域を変えることで筋肉へ与える刺激に変化をつけていけるため、これもまた、筋肉の増強を考えた場合、パワーラックが持つメリットの一つであると言えるかと思います。
スポッター(補助者)が必要でない
もしも筋トレを一人で行うなら、安全に特に気をつけることは必須条件。
しかし、通常のベンチラックやスクワットラックを利用した場合、ジムなどであればスポッター(補助してくれる人)を側に付けることで安全性を高めることが可能ですが、一人で行う場合、別途セーフティーラックを揃えない限り、決して安全だとは言えません。
また、セーフティーラックを利用したとしても、その幅に限りがあるため、バーベルを落とした場合に、必ずその上でキャッチされて収まるとは言い切れなかったりします。
一方で、パワーラックの場合、元々セーフティーバーが付属しており、パワーラック内でトレーニングをする限り、バーを落とした場合でも確実にそのバーをキャッチしてくれ、バーの耐荷重を越えたり、バーが古くなっていたりしない限りは安全にトレーニングしていけます。
そのため、高重量を利用したトレーニングを行う際や、オールアウトのために追い込んで行く時なども、特にスポッターを必要とせずに、一人でも安心して取り組んでいきやすいというのが、パワーラックを利用した場合の最大のメリットになります。
安心感が挑戦と大きな自信につながる
パワーラックを利用したトレーニングの良い面は、ただ単に安全な環境で筋トレを実行できるということだけでなく、むしろその安心感。
安心してトレーニングが出来るという心理状態から、より高重量を扱ったトレーニングや、自分の限界まで追い込むトレーニングに取り組むといった感じで、「挑戦」することへ積極的になれます。
その結果、筋肉を増強することはもちろん、挑戦し続けることによって、自分の限界を越えていくことが、大きな自信にもつながってきます。
多くの筋トレ種目が実行可能
そして、パワーラックが多くのトレーニーに愛される理由が、パワーラック一台で、効果が高い様々な筋トレ種目を行っていけるというもの。
その具体例として、次のような筋トレ種目があります。
基本の筋トレ種目
パワーラックの標準装備を利用した筋トレ種目。基本的には全てのパワーラックで実行可能。
- ベンチプレス
- バーベルスクワット
- ラックプル(デッドリフトを地面からではなくもっと高い位置から始める)
- ラックロックアウト(ベンチプレスをより高い位置から始める)
- バーベルシュラッグ
- バーベルショルダープレス
- インバーテッドロウ
- ベントオーバーローイング
- バーベルカール
- アップライトロウ
懸垂バーが付属している場合に実現可能な筋トレ種目
多くのパワーラックには、懸垂が可能な懸垂バーも付属していることが多く、またモデルによっては、ディップスバーが付属していることもあるため、次のような筋トレ種目に取り組んでいくことも可能です。
- 懸垂/逆手懸垂
- ハンギングレッグレイズ
- ハンギングニーレイズ
- ディップス
ケーブルが付属しているモデルで可能な筋トレ種目
さらに、特定のモデルのパワーラック(Marcy パワーラックシステム 等)には、ケーブルが付属していることもあるため、その場合は、次のような筋トレ種目まで実行可能になってきます。
- ラットプルダウン
- ケーブルローイング
- トライセプスプッシュダウン
- ケーブルカール
- ストレートアームプルダウン
- フェイスプル
様々なトレーニングで具体的にパワーラックの使い方を見てみよう!
パワーラックについて、基本的な概要からメリットまでを見てきましたが、ここからは、その使い方を、実際のトレーニング動画と一緒に確認していってみましょう。
上で紹介したパワーラックで実行可能なトレーニングを中心に、使い方の例を見ていきます。
パワーラックの使い方1)パワーラックベンチプレス
ベンチプレスと言えば、筋トレBIG3の一角であり、とても大きな重量を扱って多くの筋肉(主に大胸筋、三角筋前部、上腕三頭筋)を鍛えていくため、上半身を鍛える筋トレ種目としては右に出るものがいないと言われるほどの筋トレ種目。
しかし、そんな効果が優れた筋トレ種目も、一人で高重量を扱っていく上では、安全性において懸念が残るのも確かです。
一方、パワーラックを利用したベンチプレスならば、その安全性を確保しながら取り組んでいけることになり、徹底的に上半身の特に前面を強化していくことが可能になります。
パワーラックの使い方2)パワーラックバーベルスクワット
バーベルスクワットもまた、ベンチプレスと同様に筋トレBIG3に含まれる筋トレ種目であり、下半身全体の筋肉を中心に、全身の筋肉を鍛えるためにも効果が高いとされるもの。
特に、下半身には人体の中でも大きな筋肉が集中しているため、全体の筋肉量を増やすためにも優れているトレーニング方法です。
しかし一方で、高重量のバーベルを担いでスクワットを繰り返す中で、筋肉が疲労したため、しゃがんだ際に立ち上がれずに止まってしまうほど最悪なことはありません。
この際に、バーベルを置けるセーフティーラックや、補助してくれるスポッターがいなければ、バーベルを床に落とす以外身動きが取れなくなってしまいます。
パワーラックがあれば、立ち上がれなくなっても、セーフティーバーの上にバーを置いてしまえばOKなので、安心してバーベルスクワットで追い込んでいく使い方が可能です。
パワーラックの使い方3)ラックプル
デッドリフトといえば、これまた筋トレBIG3に数えられる筋トレ種目で、下半身と背中を中心に、全身の筋肉を鍛え上げ、パワーを向上させるためにもとても優れたトレーニング。
通常のデッドリフトは、床に置いたバーベルを挙上していくのに対して、パワーラックのセーフティーバーの高さ(通常のデッドリフトより高い位置)から、デッドリフトの動作でバーベルを引き上げていくのがラックプル。
通常のデッドリフトに必要な筋力を養っていく上でも効果的なので、パワーラックの使い方として覚えておくと良いかと思います。
パワーラックの使い方4)パワーラックベントオーバーロウ
ベントオーバーローイングは、広背筋や僧帽筋にとても効果がある筋トレ種目で、他にも上腕二頭筋や三角筋後部、また、姿勢を支えるために大切な脊柱起立筋などもサブターゲットとして鍛えていきます。
このベントオーバーローイングを、パワーラックを利用して取り組むことで、床からバーベルを引き上げる動作がなくなり、また下ろす際にもバーベルが下がり過ぎたり、それによって腰に過度がストレスが掛からなくなるため、より重いウェイトへ挑戦しやすいといったメリットが生まれることになります。
また、結果として、広背筋の動作により集中しやすいといった特徴もあります。
パワーラックの使い方5)パワーラックバーベルシュラッグ
バーベルシュラッグは、肩をすくめる動作(肩甲骨の挙上)を繰り返すことで、その動作の主力筋である僧帽筋(上部)を集中して鍛えていくトレーニング方法。
ベントオーバーローイングのところでも触れた通り、バーベルを床から引き上げる動作が必要ないため、より重いウェイトを利用して肩甲骨挙上の動作だけに集中出来るのが特徴。
パワーラックの使い方6)パワーラックショルダープレス
ショルダープレスは、肩の三角筋(主に中部と下部)を中心に、上腕三頭筋や僧帽筋などを鍛えていける筋トレ種目で、上半身を鍛えるためにも取り組んでおきたいトレーニング。
通常、そのショルダープレスをバーベルラックを利用して行う場合、動作の最初では後ろのラックからバーベルを外して頭上まで移動させ、また動作の最後には、筋肉が疲労しているのにも関わらず、再度バーを上げて元のラックまで戻さなくてはいけないため、そこまで簡単に取り組めなかったりします。
しかし、パワーラックを利用すれば、セーフティーバーの上にバーベルをセットして始めることで、最初と最後の動作が圧倒的に楽になり、そして安全にすることが可能。
結果的に、動作を繰り返すことだけに集中することが出来るようになります。
パワーラックの使い方7)パワーラックインバーテッドロウ
インバーテッドロウは、パワーラックに固定したバーベルを握り、その下に体を滑るこませるようにしたら、背筋の力を使って体をバーの方へ引き上げていくトレーニング方法。
広背筋や三角筋(後部)などを鍛えていけます。
また、バーの位置を高めにすれば、体が斜めになるため、いわゆる斜め懸垂を行っていくことが可能。
懸垂を出来るほどの筋力がないといった筋トレ初心者などにも、おすすめなパワーラックの使い方だと言えるかと思います。
パワーラックの使い方8)パワーラックディップス
ディップスは、自重で行う筋トレとしては、上半身を鍛える上で非常に効果の高い筋トレ種目の一つ。
主に、大胸筋下部と上腕三頭筋を中心に鍛えていくトレーニング方法です。
先述した通り、パワーラックによっては、ディップスバーが付属しているものも存在するため、そのようなパワーラックを利用できる際には、ディップスにも取り組めるので一石二鳥。
ディップスを行う上で、特にパワーラックを利用するメリットはないと思いますが、他の高重量の筋トレ後の締めとして行ってみるのが良いかと思います。
パワーラックの使い方9)パワーラックハンギングレッグレイズ
パワーラックに、ぶら下がれる懸垂バーが付いているなら(ほとんどのパワーラックには付いている)行ってみたいのが、ハンギングレッグレイズ。
ハンギングレッグレイズは、ぶら下がった体勢を作ることで、自分の下半身の重さを負荷に、主にお腹前面にある腹直筋下部と、体幹の深層にある腸腰筋を鍛えていける筋トレ種目。
仰向けになって行う腹筋の筋トレ種目よりも、大きな負荷をかけやすいのが特徴のため、パワーラックの使い方としても抑えておきたい方法です。
パワーラックの使い方10)ケーブルを利用した様々な筋トレ種目
一般的ではないものの、パワーラックの中にはケーブルも付属しているものがあるため、そのようなパワーラックを利用できるなら試したいのが、ケーブルを利用した様々な筋トレ種目。
ケーブルは、バーベルを利用した筋トレと違い、動作の終始、負荷が抜けにくいという特徴があるため、基本的なパワーラックの使い方に加えて行ってみると、筋肉に掛かる刺激に変化を付けられ、筋肉の成長を促していくためにも効果的です。
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パワーラックについて、そのメリットから、具体的なトレーニング動画を通して使い方までを見てきました。
パワーラックは高重量の筋トレに取り組むためにはとても相性の良い筋トレ器具。
もちろんジムへ行ってパワーラックを利用するのも良いですが、もしも自宅にパワーラックを置け(スペースや安全を確保でき、近所に迷惑にならないなら)、予算を確保できるなら、ジムへ行く時間を省いてトレーニングに集中するためにも、自宅にパワーラックを設置してみるなんていうのもおすすめです!
筋トレキャンプでした!