リバースプッシュアップの効果とやり方を知っていますか?上腕三頭筋を集中して鍛える上で有効な筋トレ種目の一つです。
リバースプッシュアップの効果とやり方を紹介していきます。
「腕を思い切り太くしたい!」と筋トレに励んでいる人に試してもらいたい筋トレとして、リバースプッシュアップをおすすめします。
リバースプッシュアップは、腕立て伏せをひっくり返して行うようなトレーニングで、二の腕裏にある上腕三頭筋の強化に取り入れていきたい筋トレ種目。
筋肉を発達させるためには、普段と異なった角度で筋肉を刺激していくことも大切なため、他の筋トレ種目とは違った体勢で行うこのリバースプッシュアップへ上手く取り組んでいけば、利用次第で上腕三頭筋の増強を効果的に促していけます。
今回は、そんなリバースプッシュアップについて、やり方や効果を詳しく解説していこうと思います。
リバースプッシュアップとは?【概要】
リバースプッシュアップとは、その名前からも分かる通り、「腕立て伏せ(push up)」を「逆(reverse)」に行うようなトレーニング種目。
体を仰向け体勢にしたら両腕を肩の下に伸ばし、体前面が上を向いたまま体を上げ下げしていきます。
結果、動きの中では肘関節と肩関節の動作が起こることになり、中でも肘関節伸展(肘を伸ばす)の主力筋である上腕三頭筋をメインターゲットとして、また、肩関節屈曲(上腕を前方へ動かす)に作用する三角筋(前部)と前鋸筋をサブターゲットとして鍛えていくことになります。
(※肩関節屈曲には本来、大胸筋の上部繊維や上腕二頭筋も関わるが、ベンチディップスでは上腕が体の後方にある「深い肩関節伸展位」から肩関節屈曲が行われ、大胸筋上部や上腕二頭筋の関与が強くなる前に終了してしまうため、大胸筋上部や上腕二頭筋へはあまり刺激が入らない)
このリバースプッシュアップを行うには一般的に、トレーニングベンチ、椅子、台など、床より高い位置に両手を置ける物を利用して行うことがほとんどで、これら高さを出せる物を利用したやり方は、ベンチディップスやトライセップディップスと呼ばれることもあります。
ただし、高さを出せる台などを利用しないで行っても問題ありません。
また、取り組むにあたっては、難しいフォームやテクニックを必要としないため、初級レベルの筋トレ種目であると言えます。
さらにトレーニングの分類としては、肘関節と肩関節の動作が含まれるため、2つ以上の関節動作が起こるコンパウンド種目(多関節種目)になります。
運動のタイプ | 筋力トレーニング |
---|---|
筋トレタイプ | コンパウンド種目 |
筋トレレベル | 初級 |
力の出し方 | 押す力 |
必要な道具 | 特になし(台やベンチがあれば尚良し) |
メインターゲット筋肉 | 上腕三頭筋 |
リバースプッシュアップのやり方
リバースプッシュアップには一切器具を使わず行うやり方から、床より高い位置に両手を置ける台などを利用したやり方まで、いくつかの方法がありますが、ここでは最も一般的な高さの出せる台やベンチを利用した方法(ベンチディップス)を解説していきます。
トレーニングベンチや台などを用意します。
次に、ベンチの横側へ肩幅程度に開いた両手を当てて腕を伸ばし、また両脚も伸ばして体を斜めにしましょう。この時、床につけた足はカカトで支えるようにしておきます。
肘を曲げながらゆっくりと体を下ろしていきます。肘が90度程度に曲がるまでが目安です。
そして、肘を伸ばして体を上げていきます。
以上の動作は必要な回数繰り返していきましょう。
リバースプッシュアップのやり方まとめ
- トレーニグベンチや代わりになる台などを体の後ろに用意します
- そのベンチの端に肩幅程度に開いた両手を置き両肘を伸ばします
- 両脚は真っ直ぐ伸ばしておきましょう
- 両足のカカトで地面を支えるようにしてください
- 体の背面はベンチに近づけておきましょう
- 顔は前方へ向けておくようにします
- これがスタートのポジションです
- 肘を曲げながらゆっくりと体を下げていきます
- 上腕と前腕の角度が90度より少し小さくなるぐらいまでを目安に、体を下げていきましょう(但し、肩関節の柔軟性が低い人は、無理をしない程度に下げていくようにします)
- 肘が外側に広がらないように注意します
- 息は吸いながら行っていきましょう
- その後、肘を伸ばして体を上げていきます
- 上腕三頭筋の収縮力を使って体を上げていきます
- 上げきった時、上腕三頭筋をさらに収縮させるように力を入れると効果的です
- 息は吐きながら行っていきましょう
- 以上の動作を必要な回数繰り返していきます
リバースプッシュアップのポイント
リバースプッシュアップは、二の腕裏の上腕三頭筋に負荷を集中させてトレーニングすることがポイント。
そのためのコツとして、両足は体を支えるだけに留め、体を上げていく際にはあくまでも上腕三頭筋の力を使っていくようにすることが大切。
上腕三頭筋がしっかりと収縮しているかを意識しながら行っていきましょう。
一方で、体を下ろしていく局面では、上腕三頭筋を強くストレッチしていくためにも、上腕が床と平行になる程度まで、十分に体を深く下ろしていくことを忘れないようにしましょう。
そして、下ろす動作をゆっくりと行うことで、上腕三頭筋を伸ばしながらも強い負荷を掛けることができ、より効果的な筋肉増強を狙っていけるようになります。
リバースプッシュアップのポイントまとめ
- 両足は体を支えるだけに留める
- 体を上げていく際には上腕三頭筋の力を使っていくようにする
- 挙上動作では上腕三頭筋がしっかりと収縮しているか意識しながら行う
- 体を下ろしていく局面では、上腕三頭筋を強くストレッチしていく
- 十分に体を深く下ろしていく
- 下ろす動作はゆっくりと行う
その他のリバースプッシュアップのやり方のポイント
リバースプッシュアップのやり方で、次の事項も覚えておくと何かと効果的かと思うので、確認しておきましょう。
- 動作中は、肘は広がらないように注意しておきましょう。
- 動作中はできる限り胴体を真っ直ぐにしておくようにしましょう。
- 手幅が広いと上腕三頭筋がしっかりと伸びてくれないので、肩幅より広くなりすぎないように注意しましょう。
- 肩がすくんでも上腕三頭筋への負荷が減ってしまいます。上体を持ち上げた時には、肩がすくまないようにしておきましょう。
リバースプッシュアップのバリエーション
リバースプッシュアップを行う際には、次のようなバリエーションに取り組んでみるのもおすすめです。
フロア・リバースプッシュアップ
フロアリバースプッシュアップは、トレーニングベンチや台などを使わず、両手を床に置いて行う方法。
多少やりにくさはあるものの、一切器具を使わずに取り組めるため、旅行先や出張先などで上腕三頭筋を鍛えたくなった場合の選択肢として、利用価値のある筋トレ種目かと思います。
ベントニーリバースプッシュアップ(ベンチディップス)
両脚を伸ばして行うリバースプッシュアップは難しいと感じるのであれば、両脚を曲げて行ってみましょう。
ベントニーリバースプッシュアップ(ベンチディップス)では、両足で支える体重の割合が増えるため、上腕三頭筋への負荷が弱まり、筋力が強くない人でも簡単に取り組んでいけるようになります。
ツーベンチディップス
床から高さを出すベンチや台を利用したリバースプッシュアップに取り組む際、一つではなく体の前後に一台ずつ置いて行うバリエーション。
足で支える体重の割合が一気に下がるため、上腕三頭筋への負荷が高まり、より上級者向けのやり方になります。
通常のリバースプッシュアップでは満足できない人向けです。
ウェイテッドリバースプッシュアップ(ツーベンチディップス)
ツーベンチディップスを行う際、太ももの上にウェイトプレートを置き、外部の重量を追加して行うバリエーション。
ツーアームベンチディップスで物足りなくなった上級者は、このウェイテッドリバースプッシュアップに取り組み、上腕三頭筋のさらなる成長を図っていきましょう。
ちなみに、落とさないように注意すれば、ウェイトプレートの代わりにダンベルを利用してもOKです。
リバースプッシュアップの筋トレ効果
リバースプッシュアップは腕を鍛えるトレーニングの中でも、上腕三頭筋を集中して鍛えやすく、追い込んでいく際に最適な筋トレ種目。
利用次第では、上腕の体積の2/3を占めるとされる上腕三頭筋の増強に非常に効果が高く、上腕を太くしたい男性は有効活用していくべし。
特に男性にとっては、肘を曲げると収縮する上腕二頭筋(力こぶの筋肉)とは違い、腕を伸ばしたままでも太さを演出する上で上腕三頭筋は大切です。
一方、女性は男性のように筋肉が簡単に太くなることはなく、逆にリバースプッシュアップで上腕三頭筋を鍛えると同時に、体脂肪も落としていくと、以前よりも細く引き締まった健康的な二の腕を手に入れることができ、いわゆる振り袖(二の腕裏に脂肪が多量についた状態)になりにくい腕を作ることができます。
また、上腕三頭筋は、肘を伸ばす動作全般において最も大切な筋肉であるため、リバースプッシュアップで肘関節伸展を強化すると、バレーボールのスパイク、テニスのサーブ、野球のピッチングなどに加え、ボクシングのパンチなどのパフォーマンスを効果的に高めていけます。
リバースプッシュアップの注意点
リバースプッシュアップを繰り返すなら、反動を使わないように意識しておくべき。
特にレップの後半で疲労が溜まってくると、上腕三頭筋だけでなく、下半身を微妙に動かして生まれた反動を使って体を持ち上げてしまいがちなので注意が必要です。
レップ数をこなすのではなく、あくまでも正確なフォームと腕の動きで体を上げていくことを優先してください。
もしもレップをこなすことに意識が向きがちな場合は、あえて太ももの上にプレートなどのウェイトを置いて上腕三頭筋へ重量が乗るようにし、少ない動作で疲労させるようにするのも良いかと思います。
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リバースプッシュアップの効果とやり方|上腕三頭筋を集中して鍛えよう!のまとめ
リバースプッシュアップのやり方から効果までを解説してきました。
リバースプッシュアップの基本的な動作が繰り返せるようになったら、他の筋トレ種目と組み合わせて、さらに筋肉を効果的に追い込めるようにしていきましょう。
おすすめは、ダンベルキックバックとのコンパウンドセット(同じ筋肉を刺激する異なる2種目を、休みを入れず交互に繰り返していくセット方法)。
ダンベルキックバックを行ったら、間髪いれずリバースプッシュアップを始め、交互に繰り返していきます。
この組み合わせであれば、筋トレの経験が豊富な人以外、シンプルな動作で上腕裏を強烈に刺激していくことが可能になるので、腕を鍛える際にはぜひ参考にしてみてください!
筋トレキャンプでした!